東京争議団ニュース第380/2023年2月4日


都労委の審査開始に向け、会社側と激しい攻防!
明治乳業争議団

 審査の枠組みと争点を巡る攻防が続く明乳事件。すでに第T回調査(令和3年4月)から第9回調査(令和5年1月)迄で2年近く経過します。
 申立人らは、残留事件の併合を前提に「大量観察方式による集団間比較」での審査を一貫して求めています。この審査方法は、多人数・長期間の差別事件から「簡易・迅速」に救済する方法として、労働委員会等の努力で定着してきたことも示し、会社の抵抗に揺らぐことなく早期審査に向けた指揮を強く求めています。 会社は、「膨大な内容を併合審理しなければならなくなることによって、確定している司法判断の枠組みから外れた審理・判断が行われる恐れがある」(意見書)等と執拗に抵抗し、勝訴してきた審査・判断の枠組みに固執しています。
 申立人らは、次回期日(3月2日)前の証人申請(人数、時間)を約束し、会社には速やかな「立証計画と証人申請」を求め、委員会には「審査計画の早期具体化」を求めています。
 争議団は、今年の株主総会(6月)迄に証人調べを行い、改めて不当労働行為事件の全体像を鮮明にし、同時に、「院政」を敷く異常企業体質の告発・包囲運動に総力を挙げ、都労委を舞台に解決への道筋を拓く決意です。


1/20 明乳 東京都労働委員会 第9回調査


損賠事件の自主解決を求めるコープ本部前行動! 署名提出!
コープみらい及川労災事件

 労災認定を求める行政訴訟は、前回から3ヵ月が経過した1月25日に口頭弁論が開かれ、国側が吉本智信医師の意見書を基に準備書面を提出、主な内容は造影剤注入検査時の針孔から髄液が漏れた、ブラットパッチ治療で治ったのでは無い、などの内容です。原告は次回口頭弁論で反論意見書を出していきます。
 裁判後、さいたま市内で「1・25コープみらい本部前行動」を実施しました。新井ちとせ理事長宛「及川宏の損害賠償請求事件に関して話し合い解決を求める要望書」(27団体、個人457筆)提出のため、及川労災支援する会、東京争議団、食品関連一般労働組合、当事者5名がコープみらい本館に向かいました。すると、8〜10名の本部職員が体当たり、腕を引っ張るなどして要請団を敷地から排除、警察を呼ぶなど消費者の協同組織であるはずのコープのひどい対応でしたが「署名を理事長に必ず渡せ」と要請し、署名は受け取りました。
 当日は、配達業務に携わる職員、パート委託会社職員の方々も悪戦苦闘しているだろう寒波と強風の下でしたが、7団体21名が参加、コープみらいの対応に抗議と、解決を求める決意を込めてシュプレヒコールを実施し行動を終了しました。


1/25「コープみらい 1・25自主解決を求める本部前行動


進まぬ第3陣和解協議、判決待ちの姿勢か!
オランダ航空雇止め解雇事件

 第3陣訴訟(原告3名)は、労働審判に続き昨年1月に裁判でも完全勝利判決、東京高裁での控訴審は6月の1回目の口頭弁論で、会社側が「無期雇用を認める」と裁判所に通告したため、職場復帰の条件について和解協議を行うことになりました。
 1回目の口頭弁論に続いて行われた和解協議で、会社は日本の客室乗務員の職場がなくなっているため、オランダ本国での雇用を提案し、組合側は一時的にオランダで働くことは容認する考えを伝えました。
 その後、7月、9月、今年1月と4回の協議を行っていますが、会社はオランダで働くために必要な本国の労組の承認を得るための協議が進まないとして、具体的な職場復帰の協議が出来ない状態となっています。次回和解協議は3月15日に設定されましたが、1・2・4陣訴訟(原告29名)の判決が3月27日であり、その結果を見て第3陣3名の取り扱いを決めようとしていると思われます。


解雇無効を争う新潟県労働委員会が大詰め!
帝京長岡高教職組

 本裁判と並行している新潟県労働委員会の争点が確定し、証人尋問を3月下旬に行うことが決まりました。しかし、学園側は組合側から申請され認められた証人の出頭に難色を示しているように見えます。また、最終陳述日が7月に決まり、年内にも「決定」が出る見通しです。なお、東京地裁での行訴の判決言い渡しは4月17日13時10分です。12月に東京争議団の総会でいただいた「勝ち弁当」が行訴の地裁判決、労働委員会の「決定」の「勝ち」を引き寄せると信じています。
 署名へのご協力も引き続きお願い致します。送り先は新潟私教連事務所(〒950‐0925新潟県新潟市中央区弁天橋通1‐13‐13私学会館)です。
 2015年から始まったこの闘いは8年目に入りました。今年が勝負の年と考えております。是非とも署名を拡げてください。


和解決裂!運動を再開・強化します!
東京国際福祉専門学校事件

 1月31日に開かれた第3回和解協議にお集まりいただいた多くの皆様に感謝します。
 学園は早期解決をしたがる素振りを見せる一方、雇用継続を頑なに譲らず、和解は決裂しました。
 私たちは教員として、基本的人権である労働組合活動を敵視し、モノ言う労働者を嫌い、恐れているような今の学校の民主化をあきらめることはできません。東京外語専門学校には、多くの留学生が学びに来ています。留学生や外国人労働者の人権について、注目が集まる中、私たちの組合活動が、職員と学生の人権が守られる学校づくりに結実するよう、闘いを続けます。
 どんなに困難な闘いであっても、連帯と運動によって道を切り開けるのが、組合の力だと信じ、運動を再開・強化します。毎月第2、4火曜12時30分からの定例宣伝他、皆様のご支援をお願いいたします。
 次回口頭弁論期日は3月9日(木)13時30分から、東京地裁806号法廷です。


1/31 裁判所前


労災認定実現へ東京高裁宛個人署名も開始
Fさん職業性ぼうこうがん労災事件

 職業性ぼうこうがんを労災認定しなかった地裁判決に対し、Fさんは東京高裁に控訴して、たたかっています。化学物質を扱う仕事で、その危険性を労働者自らが調べられるはずもなく、その作業環境安全は会社の責任です。しかし、地裁判決は中国現地でリストにあがった個々の化学物質の発がん性の立証を原告に求めており、過大な立証責任を負わせています。
 喫煙も飲酒の習慣もなく42歳で膀胱がんを発症、再発を繰り返し腫瘍の悪性度も増すなど、職業性ぼうこうがんの特徴を示し、発がん性が疑われる化学物質に接していたなら、職業がんと考えるのが当然です。
 控訴審での逆転を目指し1月11日には、裁判所前宣伝後、集まった団体署名を東京高裁に提出しました。1月からは個人署名にも取り組んでいます。皆さまのご協力をお願いします。


1/11裁判所前宣伝行動


「再雇用拒否」を含む全面解決をめざし協議中
鶴川高校教職員組合

 昨年11月、中央労働委員会での和解が成立し、雇止めとなっていた常勤講師の組合員が今年4月に「専任教諭」として職場復帰することが決まりました。
 和解締結の知らせを受けて次のようなメッセージをいただきました。「どんな時も生徒たちの尊厳と権利を守るために闘って来られたこと。生徒の成長したいという思いに深い信頼を寄せ、実践を磨いて来られたこと。笑顔とユーモアを忘れずに、学校内外の人々と繋がり、結び合いながら闘って来られたこと等々。明るく元気に闘う姿から励まされたあの日、あの時を思い起こしました。引き続く課題を解決し、さらなるご活躍をお祈りします!」
 和解後、復帰までの賃金を求めた第2次常勤講師裁判を取り下げました。法廷闘争のうち残るは再雇用拒否についての3本です。全面解決をめざして和解協議を継続しています。


鶴川弁護団


東京争議団サポーター広場
学校という存在は働く糧
東京国際福祉専門学校卒業生 若杉

 東京国際福祉専門学校の卒業生で守る会副会長の若杉と申します。卒業後は、施設保育士として働いていました。在学中に、先生方から「保育園でも施設でも、就職する会社・法人は組合があって、正規雇用のところがいいよ」と熱心に助言してくださいました。
 しかし、卒業してみたら、先生方は、主任を含め全員非正規でした。そして、先生方が組合を作ったらすぐに廃校になりました。
 私は、この学校は、卒業しても気軽に遊びに行けたり、相談事もできる学校だと思っていました。学校の事も先生たちの事も好きでしたし、何よりも学校という存在が私にとって働く糧になっていました。
 なので、母校が、納得できる理由もなく廃校になってしまうのはとても悲しいです。
 今回の母校の事件を知ってから、理事長側や一部の先生に不信感を持ちました。
 組合に入った先生たちだけを隔離して、パワハラをしたり、一緒に働いている同僚にそんな酷いことをできる人たちには、学生の時には思えなかったので、なぜそんな事をしたのか、パワハラ・仲間はずしをした先生たちに直接聞いてみたいくらいです。
 東京国際学園は、3校持っているうち、2校をすでに廃校にしてしまったので、残っている、東京外語専門学校に、解雇されてしまった組合員を再雇用してもらうことが、私の願いです。



各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼KLMオランダ航空雇止解雇事件
 1・2・4陣訴訟 3月27日14:00 631号法廷「判決」
▼コープみらい及川労災事件
 2月17日(金)13:10 損賠訴訟「判決」さいたま地裁101号法廷
 4月12日(水)11:00 行政訴訟 さいたま地裁105号法廷
▼明治乳業争議団
 京橋エドグラン前 第74次「座り込み行動 2月20日(月)12時〜13時。
 「継続は力 !」頑張ります。防寒対策の上ご支援をお願いします。
▼Fさん職業性ぼうこうがん労災認事件
 2月28日10:30 労災裁判控訴審 高裁822号法廷
▼東京国際福祉専門学校教職員組合
 東京外語専門学校前で毎月第2・4火曜日12:30〜13:00
 宣伝行動を再開します。
 3月9日13:30〜東京地裁806号法廷
 口頭弁論の傍聴支援をお願いします。
 TwitterやYouTubeで「東京国際福祉専門学校を守る会」
 検索・フォローお願いします。
▼帝京長岡高校職員労働組合
 4月17日13時10分行政訴訟(東京地裁)「判決」527号法廷
 署名へのご協力も引き続きお願い致します。
 送り先は新潟私教連事務所
 〒950-0925新潟県新潟市中央区弁天橋通1−13−13私学会館


====東京争議団予定===

三月
 〇三13:00 三役会議
 〇四13:00 全体会議

四月
 十四13:00 三役会議
 十五13:00 全体会議


===行動予定===
***変更***

二月
 十四12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
 十四17:00 鶴川都労委 都庁南塔38階
 十七13:10 コープみらい 及川労災裁判 損害賠償(判決)さいたま地裁101号法廷
 二十12:00 明乳第74次座り込み 京橋エドグラン前
 二八10:30 Fさん労災裁判 東京高裁822号法廷
 二八12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
     
三月
 〇一08:30 東京地裁高裁前共同宣伝
 〇二15:00 明乳都労委(10回調査)都庁南塔38階
 〇八13:30 鶴川再雇用拒否裁判 東京地裁606号法廷
 〇九13:30 東京国際福祉解雇裁判 東京地裁806号法廷***延期***
 十三15:00 和洋九段 中労委
 十四12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
 二十12:00 明乳第75次座り込み 京橋エドグラン前
 二七14:00 KLMオランダ航空(判決)東京地裁631号法廷
 二八12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前

四月
 〇五08:30 東京地裁高裁前共同宣伝
 十二11:00 コープみらい 及川労災裁判 行政訴訟 さいたま地裁105号法廷
 十七13:10 帝京長岡 不当労働行為 行政訴訟(判決)東京地裁527号法廷


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