東京争議団ニュース第379/2023年1月7日


結成60年の歴史と教訓に学び
共同・共闘の戦線拡大をめざす新年にしよう!
東京争議団共闘会議議長 小関 守

 仲間の皆さん、あけましておめでとうございます。
 東京争議団は、昨年の闘いを通しても歴史の一頁を切り拓く貴重な成果と教訓を蓄積しました。 
経営側の異常な組合敵視攻撃に粘り強く闘い抜き、最高裁で解雇無効と不当労働行為を確定させ、中労委で勝利和解した第一交通労組。完全勝利命令を確定させ大阪地裁で勝利和解した守口学童保育事件。長期に凛として闘い抜き、組合敵視を乗り越え労使正常化を明記させた鶴川高校争議の和解など、仲間を信頼し団結と共闘を大切に毅然と闘い抜いた到達点での勝利だと確信します。
 「結集し団結して闘ってこそ道は切り拓かれる」という争議団共闘の原点を大切に、闘う仲間たちに広く呼びかけ共同・共闘を大きくする決意を申し上げ、新年のご挨拶とします。今年も共に頑張りましょう。


61回総会にオンラインで参加した小関議長


笑顔と喜びに溢れた和解報告集会を開催!
鶴川高校教職員組合

  12月13日、中労委和解報告集会がオンライン併用で行われました。青森・大阪など全国から一〇〇名を超えるみなさんにご参加をいただき、喜びに満ち溢れる集会となりました。
 全国私教連・葛卷書記長は「鶴川の三〇年近くにわたる闘いを思うとき、『不屈』という言葉を思い浮かべます。いつ終わるともわからない闇の中を、それでも諦めず進んでは戻りまた進み、そうしてついに今日を迎えました。この闘いは、一貫して教育づくり、学校づくりの営みでもありました。人も知恵も時間も注ぎ込み、どんなときも原則的に続けてきたことが、この中労委和解に結実しました。」と述べました。 
 12月8日、今年度の第11回目となる団交で、4名に対する継続雇用拒否も含め和解協議を行うことになりました。全面解決を果たすため、なお一層力を尽くします。


12.13 中央労働委員会勝利和解 報告集会


争点(案)をめぐる激しい攻防。局面打開の新年に!
明治乳業争議団

 都労委残留39事件の審査の枠組みと争点(案)をめぐる攻防が続く明乳争議。第9回調査期日を1月20日に控え、都労委を舞台に正念場の新年と決意しています。
 申立人らは昨年11月、格差の実態と不当労働行為を鮮明にする立証計画を提出し、「併合審査を前提に大量観察方式による集団間比較」での審査に向け、争点の確定と審査計画の速やかな具体化を求めています。会社は申立人ら主張の審査方法に意見書を提出し執拗に抵抗しますが、申立人らの主張は潮流間差別事件本来の審査方法であり、これに基づく審査指揮が求められます。
 一方、明治グループの経営状況は深刻さを増し、22年度の上期(4月〜9月)決算も、営業利益(▲14・2%)、経常利益(▲15・2%)、純利益(▲8・9%)、そして株価の長期低迷など、異常な長期労働争議を抱えている事態ではありません。
 明乳争議団は、都労委を舞台に全面解決への道筋を切り拓く決意で新年を闘います。


11.14 第8回都労委調査で報告する小関団長


東京地裁で2回目の和解協議
引き続き協議継続へ!
東京国際福祉専門学校事件

 12月16日、東京地裁で第2回和解協議がありました。
 原告組合側が主張している何らかの形での雇用継続、不法行為の謝罪、非常勤講師が業務委託ではなく雇用契約であったことの確認、解決金の支払いなどが焦点となっています。
 私たちは理不尽な廃校と解雇を受けた3年前から、学校の公共性と雇用の責任を追及し、運動を続けてきました。被告学校側は学生が来ていないと言いますが、東京外語専門学校には、多くの留学生が学びに来ています。留学生や外国人労働者の人権について注目が集まる中、私たちは、組合活動が職員と学生の人権が守られる学校づくりに結実するよう、闘います。
 次回和解協議の期日は、1月31日(火)10時から東京地裁民事11部です。ご支援をお願いします。


12.16  東京地裁での和解進行協議


労災認定実現へ向け、東京高裁宛て個人署名も開始!
Fさん職業性ぼうこうがん労災事件

 職業性ぼうこうがんを労災認定しなかった東京地裁判決に対し、Fさんは東京高裁に控訴して闘っています。
 化学物質を扱う仕事で、その危険性を労働者自らが調べられるはずもなく、その作業環境の安全を図るのは会社の責任です。しかし、地裁判決は中国現地でリストにあがった個々の化学物質の発がん性の立証を原告に求めており、過大な立証責任を負わせています。
 喫煙も飲酒の習慣もなく42歳でぼうこうがんを発症、再発を繰り返し腫瘍の悪性度も増すなど、症状は職業性ぼうこうがんの特徴を示しており、発がん性が疑われる化学物質に接していたのなら、職業性がんと考えるのが当然です。
 まじめに働いて来て予期せぬ職業性がんになったなら救済されるのが当たり前の社会にしていくため、団体署名に続き1月より東京高裁宛個人署名にも取り組みます。皆さまのご協力をお願いします。


12.18 争議団総会で訴えるFさん


支援する会 引き続く闘いへ積極的な支援を確認
コープみらい及川労災事件

 11月27日「コープみらい及川労災事件訴訟を支援する会」は、第二回総会を開き一年間の総括と新年度方針、新役員などを決めました。色部裕共同代表(命と健康を守る東京センター副理事長)が「損害賠償訴訟は結審、行政訴訟は国が最後の書面を出すと言うが医学論では負けない。全員で力を合わせて頑張ろう」訴え、萩尾弁護士は「民事裁判で勝ち行政訴訟の大きな力にする」と報告、参加者は励まされました。
 会場とオンライン参加者から「裁判所への手紙作戦」「コープ店頭で宣伝・署名活動」の提案や、「団交に応じない生協は許せない」「命と健康を守る闘いであり応援したい」などの発言があり、コープみらいに対する署名を広げることを確認。原告及川さんは「この病気で苦しむ患者さんのためにも闘い抜きます」と決意を述べ総会を締めくくりました。


11月27日 支援する会総会


4年に及ぶ裁判が結審、判決は3月27日
オランダ航空雇止め解雇事件

 第1・2・4陣訴訟(原告29名)は12月15日、東京地裁で結審しました。判決日は3月27日に決まりました。
 結審にあたり原告1名と代理人の竹村和也弁護士が意見陳述を行いました。
 原告は、採用時の募集要項に契約制との記載がなかったことや、採用後も会社方針が変わるので契約更新の期待があったこと、日々の乗務に関してはオランダ本国がほとんど行っていた勤務管理の実態を述べ「一日も早く大好きなオランダ人の同僚とともに、楽しく仕事をする日常を取り戻したい」と訴え陳述を締めくくりました。
 竹村弁護士からは、大きな争点となっている通則法に基づくオランダ国内法適用(適用されれば無期雇用実現)について、雇用管理の実態から理路整然と陳述しました。
 雇止め撤回裁判は提訴から4年、口頭弁論は21回に及び、裁判所前、空港、日本支社前などで数多くの宣伝行動を実施、裁判所宛署名には、団体署名757筆、個人署名1万5657筆を提出しました。あとは3月27日、朗報を待つのみです。


12/15裁判前の宣伝行動


不当労働行為事件行政訴訟の判決日決まる!東京地裁
帝京長岡高教職組

 12月8日、皆様から多大なる応援をいただいてきた東京地裁での行訴が結審となり、判決言い渡しが4月17日13時10分と決まりました。
 解雇事件の本裁判(新潟地裁)は、既に確定した東京高裁の仮処分(勝利)決定を踏まえつつ、行訴の判決を注視しているように見えます。なお、並行している新潟県労働委員会は、11月に「争点案」を提示、年度末の3月に証人尋問となり、いよいよ終盤を迎えます。署名へのご協力も引き続きお願い致します。送り先は新潟私教連事務所(〒950?0925新潟県新潟市中央区弁天橋通1-13-13私学会館)です。
 12月18日には、東京争議団の総会に出席、議長を務めさせていただき、勇気がフル充電されました。参加者から「勝ち弁当」もいただき、2023年は複数の勝利判決を取れると感じています。


12月18日議長の吉田さん


東京争議団61回総会

 12月18日、東京争議団共闘会議第61回総会をラパスホールで開催しました。
 コロナ第8波となりつつある中で、今回もオンライン併用の半日の総会とし、好評のミニコンサートも昨年に続き総会前に行いました。
 昨年90歳を迎えたサポーターの音楽ユニオン安並さん自らが率いる生バンドは、予定時間を15分も超える熱演で、参加者の心を癒しました。
 総会には、会場35名、オンライン5名、合計40名の参加があり、雇止め撤回を勝ち取った鶴川高校教職員組合Aさん、不当解雇と闘う新潟の帝京長岡高等学校職員労働組合吉田さんが議長団に選出されました。
 手術後のリハビリ中の小関議長がオンラインで開会あいさつを行い、続いて来賓として東京地評矢吹議長、都労委北労働者委員のあいさつを頂きました。
 解決争議報告ではオンラインで第一交通争議で愛知争議団の植木さん、会場でJAL争議の藤田さんが報告し、新加盟は昨年たたかう仲間からの訴えを行った職業性ぼうこうがん労災事件のFさん、和洋九段女子中学校高等学校教職員組合の今井さんがあいさつと報告を行いました。
 たたかう仲間からの訴えでは、キャバ&アルバイトユニオンOWLsの2名が夜の飲食業の実態と、労働組合を立ち上げて未権利状態の労働者の処遇改善のたたかいを行っている状況を紹介しました。
活動報告・方針は諏訪事務局長が提案、会場から9名、オンラインから1名の合計10名の発言がありました。2021年度決算・2022年度予算、新役員の選出(全員留任)を含めて、全会一致で議案が承認されました。最後に、浜田事務局次長の閉会あいさつ、団結がんばろうで総会を終わりました。
 総会では、鶴川高校教職員組合が中労委で画期的な勝利和解を勝ち取ったことから、東京争議団へのカンパの贈呈がありました。また、参加して下さったサポーターの皆さまからも、多額の活動支援カンパを頂きました。
 東京争議団を支える皆さまの期待に応えられるよう新たな1年を頑張っていきます。


オンライン参加の小関議長3


来賓あいさつ 東京地評 矢吹議長


来賓あいさつ 都労委 北労働者委員


大崎事件の支援を訴えるサポーターの平川さん、福田さん


諏訪事務局長


オルケスタ・ティピカ・シンパティカの皆さん


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼明治乳業争議団
 京橋エドグラン前 第73次「座り込み行動=
 1月17日(火)12時〜13時。
 「継続は力 !」 頑張ります。防寒対策の上ご支援をお願いします。
▼コープみらい及川労災事件
 1月25日(水)11:00 行政訴訟さいたま地裁105号法廷
 2月17日(金)13:10 損賠訴訟「判決」 さいたま地裁101号法廷
▼Fさん労災事件
 2月28日10:30 Fさん職業性ぼうこうがん労災裁判 高裁 822号法廷
 団体署名に続き、1月より東京高裁宛個人署名にも取り組みます。
▼KLMオランダ航空雇止解雇事件
 1・2・4陣訴訟 3月27日14:00 631号法廷「判決」
▼帝京長岡高等学校職員労働組合
 新潟県労働委員会に向けた署名(個人・団体)と、本裁判用の署名にご協力ください。
 署名送付先は本文記事にある新潟私教連事務所へ
▼東京国際福祉専門学校教職員組合
 毎月第2・第4火曜日の東京外語専門学校前宣伝行動は和解協議により、現在休止。
 守る会の活動資金を、会員継続で支えてください。
 TwitterでYouTubeで「東京国際福祉専門学校を守る会」を検索・フォローお願いします。


====東京争議団予定===

二月
 〇三13:00三役会議
 〇四13:00発送作業・全体会議
  
三月
 〇三13:00三役会議
 〇四13:00発送作業・全体会議


===行動予定===

一月
   十13:30和洋九段 東京地裁 和解協議 民事19部
 十一08:30東京争議団共同宣伝 東京地裁前
 十七12:00明乳73次座り込み 京橋エドグラン前
 二十15:00明乳都労委 第9回調査 都庁南塔38階
 二五11:00コープみらい 及川労災裁判(行政訴訟)さいたま地裁105号法廷
 三一10:00東京国際福祉 解雇裁判 和解協議 東京地裁民事11部

二月
 〇一08:30東京争議団共同宣伝 東京地裁前
 十四17:00鶴川都労委 都庁南塔38階
 十七13:10コープみらい 及川労災裁判(損害賠償)(判決)さいたま地裁101号法廷
 二八10:30Fさん労災裁判 東京高裁822号法廷

三月
 十三15:00和洋九段 中労委
 二七14:00KLMオランダ航空裁判(判決)東京地裁631号法廷


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