東京争議団ニュース第375/2022年9月1日
労組側証人は実態を証言、会社側証人は証言矛盾!
オランダ航空雇止め解雇事件
原告29名の1・2・4陣訴訟は、8月29日に証人尋問が行われました。
会社側証人ハウスマン氏は、「団交で組合側から3年契約の要求があったから、それに応じた」「日本の客室乗務員の勤務条件の管理をしていた」など、都合の良い陳述をしていました。
組合側は反対尋問で、「3年契約の要求に切り替えたのは、会社がオランダの法律で無期雇用にはできない」と主張したことが理由だと明らかにしました。日本人客室乗務員の勤務管理については、勤務割を見せ、自らの陳述書に書いたスタンバイ勤務はどれかと聞くと「わからない」と驚きの発言をし、勤務管理の実態がないことが明らかになりました。
組合側証人の原告2人は、入社から勤務時の具体的なエピソードを交えて証言、5年上限の契約を結んでも働き続けられると期待していたこと、オランダ本社が勤務管理していた事実を証言しました。
傍聴席をあふれる参加で、裁判官にアピールできました。引き続き9月15日、2回目の証人尋問も、ご支援よろしくお願いします。
8.29 報告集会で挨拶する木谷委員長
9・29(木)東京地裁の傍聴支援をお願いします!
東京国際福祉専門学校事件
8月4日(木)の第8回口頭弁論では、主に以下のことを主張しました。
@福祉校の赤字より遙かに高額な貸付金や使途不明なゴルフ会員権等の実態を隠して廃校・解雇を強行したのは不当。原告が務め得る学生相談や事務等を全く考慮せず解雇した。
A過去の判例から見て加藤の労働実態は業務委託ではなく明らかに直接雇用。学園組織図にも組み込まれている。
これに対して裁判官は「外語校で雇用継続されている広田校長代理は、教員と事務を兼ねていたのか」、「原告は、ゴルフ会員権の損失(約3千万円)やタイの関連企業への貸付に伴う損失(約5億円)は、福祉校の支出超過(赤字)より高額と主張しているが、どのくらいの赤字なら学校を続けられると考えているのか」と回答を求めました。
学園の放漫経営、不当労働行為を徹底的に追及していきます。
8.4 口頭弁論の後に東京地裁前で
本社関与で一気に結成。「インフォーマル組織」の実態!
明治乳業争議団
労働者分断の原点は、「生産効率5倍化」の強行を狙った会社が本社指揮で「インフォーマル組織」を主要工場に一気に結成し、申立人ら集団「赤組」とインフォーマル組織「白組」に労働者を分断、その上で、昇給・昇格や仕事差別など執拗な転向工作で労組介入を強行したことです。
会社は労働者分断を、「労労対決」と主張し「申立人らの『活動』を認知していなかった」などと、関与の一切を否定します。しかし、主要工場での「インフォーマル組織」結成は、@戸田橋工場「民主化同志会」が昭和41年2月、A
同年3月に市川工場「明朋会」、B 同年に静岡工場「富士見会」、C 同年に愛知工場「一水会」、D 同年に京都工場「みやこ会」、E同年5月に大阪工場「至宝会」、F
同年に福岡工場「明和会」と集中し、昭和43年には北陸工場「明友会」結成など、本社関与なくして一気に結成は不可能です。
申立人ら集団「赤組」に属したことでの差別事件として、その全体像を明確に主張・立証し都労委を舞台に局面打開を目指します。
8.23 明乳HD前座り込み
医師の反対意見書集めは税金の無駄遣い!
coopみらい及川労災事件
労災認定を求める行政訴訟は、国側3人目の吉本智信医師(公立学校共済関東中央病院、前脳神経外科部長)からの資料(400ページ程のコピー)を基に、準備書面4を出してきました。内容は「画像診断の髄液漏れは造影剤を注入する際の針から漏れが原因」として、脳脊髄液減少症(漏出症)はなかったというものです。
及川さんを治療した高橋浩一医師は、提出した4回目の反論意見書の中で、実際に治療した事実に基づき、吉本医師の誤りを指摘するとともに、吉本医師が、意見書で国側の1人目、2人目の医師の意見書が誤っていると書いていることを指摘しています。
労災つぶしのための意見書を書く医師をかき集める、税金の無駄遣いと言える、なりふり構わぬ国の姿勢が明らかになったといえます。
9月7日行政訴訟、9月16日損害賠償訴訟証人尋問と裁判が続きますが、ご支援よろしくお願いいたします。
逆転勝利、高裁が賃金仮払い命じる
帝京長岡高教職組
争議を支援する市民ら約80人は20日に長岡市で報告集会を開きました。
集会は、東京高等裁判所が吉田氏の解雇が「解雇権の乱用」にあたる可能性が高いとして、学園側に賃金仮払いを命じた決定の確定を受けて開かれました。
弁護団の土屋俊幸弁護士は、学園は「職務に必要な適格性を欠く」として解雇の正当性を主張したが、高裁は、使用者側が吉田氏に対する指導などを尽くしたか疑問が残り、仮に生徒への不適切な発言があっても生徒や他の教員とのコミュニケーションの中で解決することが求められると判断した点は重要だと報告。また、2200筆を超える個人・団体署名の提出など支援活動が、公正な審議をする力になったとお礼を述べました。
支援する会から、安心して教職員や生徒が学べる学校をめざし、署名活動など争議を物心ともに支える活動が提起されました。
7/20 支援集会で訴える吉田先生
裁判は結審し10月14日判決
Fさん職業性ぼうこうがん労災事件
大手アパレルメーカーに就職したFさんは、中国の縫製工場で4年余り勤務し、生地や製品などの臭いを嗅ぐ作業に従事しました。
作業では発がん性のアゾ染料(芳香族アミン類)が手や鼻に付着、洗浄しても除去できず、劣悪な環境で確認作業を行っていました。
帰国後、膀胱がんを発症し労災を申請しましたが、認定されず、再審査も棄却された為、行政訴訟の裁判を行っています。
6月10日の証人尋問には、約30名が傍聴しました。尋問では、中国での作業状況を事細かく証言しました。8月5日に最終陳述を行って結審し、判決日は10月14日(金)13時10分より527号法廷です。
現在、裁判官宛に公正な判断を求める団体要請署名の提出に取組んでいます。急な取り組みではありますが、東京争議団関係者の皆さまのご協力をお願いします。
8月5日 傍聴者に報告するFさん
編集部より
2022年行動の秋
ロシアによるウクライナ侵略戦争、核の脅威、物価高、自民党と反社会的組織の旧統一教会との関係など、黙っていてはいけない問題が山盛りです。
今年23回目となる「司法総行動(10月7日)」は、政治の影響による反動的な司法制度を正し、労働争議や冤罪事件などに公正な判断を実現していくための運動です。
「働く者の権利討論集会(10月29日)」は、労働をめぐり話題となっている課題の知識や対応策について、学ぶと同時に経験交流を行います。16回目の今年は、ジェンダー平等の視点からの要求や運動を中心に、電機などの大企業で導入が始まった、ジョブ型雇用の問題点、職場のハラスメントへの対応策をテーマとしています。
2022年、行動の秋(とき)です。一人の力は小さいけれど無力ではありません。皆さまの行動参加を呼びかけます。
東京争議団サポーターの広場
健康の秘密
サポーター 安並克磨
皆さん、人間は健康でなければ、仕事も出来ないし、やりたいことも出来ません。ですから、人間は昔から、病気になったら、どうやって治せばよいか、怪我をしたら、どうやって治せばよいかと考えてきたと思います。そうしている間に医学がどんどん進歩し、優れた名医が育つようになったのだと思います。
従って現代では、医学を信じ、医学を重んじることが「健康の秘密」に繋がるのだと思います。病院に行くのを嫌がったり、きらったりする人も居ますが、それは駄目だと思います。もっと現代医学を信じ理解しましょう。
そこで私の経験についてお話しすると、私は住んでいる所の出来るだけ近くに自分に合った名医のいる病院を探しました。たまたま運よく、近くに病院が見つかりましたので、この病院に通い、内臓の定期診断を行いました。人間の内臓は自分が気が付かない間に病状を起こしますので、発見が遅くなると、手遅れで死に至ります。
ですから、内臓の定期診断も「健康の秘密」と言えるのではないでしょうか。特に消化器系の定期診断は大切だと思います。もう一つの私の経験については次号でお話します。
働く者の権利討論集会
10・29(土)13:00〜
ラパスホール
雇用と労働条件を守る知識や行動を学びましょう!
9・15(木)終日
東京地評 争議支援総行動
争議解決に向け、みなさんのご支援・ご協力をお願いいたします
司法総行動
10・7(金)終日
裁判所・都労委等に要請
ご参加をお願いします
各争議組合、争議団の要請・近況報告
▼コープみらい及川労災事件
9月7日(水)16時(行政訴訟)さいたま地裁105法廷
9月16日(金)13時30分(損賠訴訟)さいたま地裁101法廷
▼鶴川高校教職員組合
9月 9日(金)16:00 都労委(継続雇用拒否)都庁南塔38F
10月 3日(月)13:10 パワハラ裁判 地裁立川支部
10月26日(金)13:30 常勤講師第二次裁判 地裁
16:00 中労委不当労働行為
1993年の組合結成以来闘ってきた数々の不当労働行為との闘いで6月の常勤講師雇止め事件が高裁判決確定。
原告全面勝利の判決確定は、長期争議となっている困難な闘いの大きな山を動かすものとなっています。
▼KLMオランダ航空雇止解雇事件
9月15日(木)1・2・4陣裁判 証人尋問A 709号法廷 9:50〜原告側 13:10〜会社側証人
▼明治乳業争議団
9月26日(月)12時 第69次「座り込み行動」京橋エドグラン前継続行動ですが、夏時間から通常の12時に戻ります。
ご参加ご支援をよろしくお願いします。
▼東京国際福祉専門学校教職員組合
9月29日(木)13:15 第9回口頭弁論 地裁806号法廷
毎月第2第4火曜日12時30分から東京外語専門学校前街宣、お力添えください。
守る会の活動資金を、皆さまの会費継続1,000円で支えてください。
▼Fさん職業性膀胱がん労災事件
10月14日(金)13:10「判決」地裁527号法廷
団体署名にご協力を 早急な取り組みをお願い致します。
====東京争議団予定===
十月
〇六13:00 三役会議
〇八13:00 全体会議
十一月
十一13:00 三役会議
十二13:00 全体会議
===行動予定===
***訂正***
九月
〇七08:30 東京地裁高裁前宣伝
13:20 帝京長岡パワハラ裁判「判決」東京高裁527号法廷***824号法廷***
16:00 コープみらい及川労災裁判(行政訴訟)さいたま地裁105号法定
〇八15:00 明乳都労委(調査) 都庁南塔38階
〇九16:00 鶴川都労委継続雇用拒否(調査)都庁南塔38階
十三12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前***中止***
十五 終日 東京地評 争議支援総行動
十五09:50 KLMオランダ航空裁判(労組側会社側証人尋問) 東京地裁709号法廷
十六13:30コープみらい及川労災裁判(損害賠償)「証人尋問」さいたま地裁101号法定
二六12:00 明乳第69次座り込み 京橋エドグラン前
二七12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
二九13:15 東京国際福祉 東京地裁806号法廷
十月
〇五08:30 東京地裁高裁前宣伝
〇七 終日 司法総行動
十一12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
十四13:10 Fさん労災裁判(判決) 東京地裁527号法廷
二五12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前***中止***
二七13:30 和洋九段賃金裁判 東京地裁709号法廷
二九13:00 働く者の権利討論集会 ラパスホール