東京争議団ニュース第371/2022年5月7日


全面的勝利和解を勝ち取る!
裁判を大きく超える成果を獲得!
守口学童保育指導員原告団

 2020年3月末に共立メンテナンス株式会社に雇い止めされてから2年、4月18日に原告団・守口市学童保育指導員労働組合は、大阪地裁で全面的な勝利和解を勝ち取りました。
 裁判に先行して出された大阪府労委の不当労働行為救済命令の「職場復帰」の実現には至りませんでしたが、解決金は守口市から共立メンテが受託した期間(雇止め後は4年間)の労働契約が継続した場合の賃金総額(残業代、賞与も含む)を上回る金額となりました。
2年前、何も悪いことをしていないのに職場を追われ、心ないことも言われ、自分が悪かったのかと原告みんなが悩み、苦しみ、悔しい思いをしましたが、和解条項の「雇止め通知を撤回する」との文言を見た時、涙が出るほどうれしくほっとしました。「自分たちは間違っていなかった、これから前を向いて歩んでいける」と思えました。
 保護者も望んでいた職場復帰がかなわなかったことは言葉では表せないくらい残念ですが、学童保育の実施主体、保護者の声に耳を傾けようとしない守口市の責任も問われます。
 今回の事件を通して、学童保育に営利優先の民間委託はなじまず、公的責任で運営されるべきだと実感しました。今後も学童保育の向上・発展には微力ながらもかかわっていきます。




4.22 勝利和解の記者会見


「争議拡大を防止せよ」との都労委要請を拒否!
鶴川高校教職員組合

 4月18日、東京都労働委員会は「2月28日付けで組合からなされた実効確保の措置勧告申立てについて、三者委員合議の上、労使双方は、本件が当委員会に係属していることに鑑み、労使の懸案事項について慎重に対処し、紛争の拡大を防止するため格段の配慮を払われるよう要望する。」と口頭で要請しました。この実効確保は板橋組合員への不当な戒告処分と今年4月からの昇給停止に対する申立てです。しかし学園は、都労委要請に従わず昇給停止を強行しました。
 6月に60歳誕生日定年を迎える渡邊組合員は再雇用を希望していますが、定年まで1ヶ月と迫った現在も学園からの返答はありません。
 昨年8月に就任した百瀬義貴理事長は、30年間に及んだ前理事長の組合差別姿勢を断ち切り、学園の真の発展へと舵を切るべきです。組合は、正常な労使関係を構築する決断を求めます。


4月 鶴川駅前スタンディング


都労委をどう闘う!「明乳事件」学習会で決意を固め合う!
明治乳業争議団

 都労委残留39件を闘う明乳事件は第6回調査(6月2日)を迎えますが、審査の枠組みをめぐる攻防が続きます。
 争議団は全事件の「併合審査」を求め、赤組と白組の集団間比較(修正大量観察方式)で、年度を超えて累積する格差と継続する不当労働行為意思の明確化を求めて奮闘。会社は、これまで勝ってきた事件審査と同様に単年度の審査・判断の枠組みに固執する主張を繰り返しています。
 「敗訴の連鎖を断ち切る、集大成の闘い」の決意で闘う争議団は、4月30日に「新たな視点で都労委を闘う学習会」を支援共闘会議規模で開催し40人余が参加。
 弁護団から「新たな視点での主張・立証」の解説が行われました。
 参加者は、併合審査の実現に向け必要な全ての課題をやり切り、長期争議の集大成めざし頑張る決意を固め合いました。


4.30 学習会講師の菊池弁護士


不当解雇事件、抗告審の結審は5月20日。多くのご支援を!
帝京長岡高教職組

 東京高裁での抗告審の結審が5月20日に決まりました。新潟私教連は5月23日に東京高裁宛の署名(個人・団体)を提出します。短期間ですが、署名へのご協力をお願い致します。当日は12時から1時間、東京高裁前宣伝行動を行います。なお、「決定」は7月頃に出る見通しです。
 4月21日、学校側が不当労働行為救済中労委命令の取り消しを求めた行政訴訟の第7回口頭弁論が東京地裁で行われました。双方が申請した各3名の証人が認められ、7月7日(11時から17時予定)に証人尋問が行われます。裁判の山場であり傍聴支援をお願い致します。
 不当解雇事件は、解雇無効の仮処分命令取り消しに関する抗告審を東京高裁で闘っていますが、新潟では並行して本裁判が始まります。第1回が6月2日の15時からになる予定です。


6月10日原告証人尋問に多くの支援傍聴を
Fさん職業性ぼうこうがん労災事件

 いよいよ6月10日(金)13時30分〜東京地裁527号法廷で行政訴訟(労災申請棄却を取り消し、労災認定を求める)の、証人尋問(原告側証人)が行われます。ここでFさん本人が証言をします。このFさんの証言が大きなカギとなります。現在弁護士さんらを交え、Fさんの証人尋問のリハーサルを複数回行い、入念に準備しています。6月10日には多くの方の傍聴をお願い致します。
 原告と共に証人申請し、採用が保留となっていた医師証人は、採用とはなりませんでしたが、陳述書を提出しました。陳述書は、裁判官が受け取り判断に活かすことになります。
 また職業がん問題全体の啓発のDVDが完成し、4月2日争議団全体会議後に労働会館で試写会を開催しました。完成版は6月半ばから一般の方へ販売します。1つ5千円の予定です。
 今後ともご支援をよろしくお願い致します。


損害賠償訴訟はハラスメント被害を追加申立
コープみらい及川労災事件

 4月22日コープみらいの使用責任を求める損害賠償事件の第11回口頭弁論がさいたま地裁で行われました。
 原告及川さんは「職歴、事故当時の業務内容、過重労働の実態、転倒事故の状況、発症との因果関係、原告の症状、障害への被告の対応、賃金の損害、本件主張事実全般」を陳述書で提出。
 2010年5月5日業務終了後、帰宅着替えの時ロッカー室で一緒になった同僚の増田好憲さんも「原告の過重労働の実態、本件転倒事故について5月5日に原告から聞いたこと」を陳述書として提出しました。さらに原告に対するハラスメントに関する安全配慮義務違反の債務不履行に基づく慰謝料50万円を追加で申立ました。被告側は「当時の配達業務は過重労働ではなかった」趣旨の準備書面を提出、これには次回反論します。
 引き続きご支援よろしくお願いいたします。


4/22 裁判終了後


「光と怒りのパレード」の参加と傍聴支援を!
東京国際福祉専門学校事件

 初めてのデモパレードを決行します。6月3日(金)「光と怒りのパレード」として、当日は18時から新宿駅東口でスピーチを行い、18時半にパレード出発、新宿駅前や靖国通りを30分ほど歩きます。
 光と音など工夫し、参加者が楽しく、前向きな気持ちになれるものにしたいと思います。ウクライナ戦争に心痛めている毎日ですので、そのアピールも含めたいと思います。
 6月9日(木)は東京地裁で第7回口頭弁論です。806法廷の傍聴席を埋め尽くし、裁判を引き締めていただきたいです。応援をお願いします。
 この間の理事長との団交は形ばかりで中身がなく、交渉になっていません。ロックアウト解雇の後付けの理由として出してきたデタラメを追及しても、平然としています。こんないい加減が許されるのか、腹立たしいばかりです。しかし、私たちは正しい怒りを持って、粘り強く闘います。毎月第2第4火曜12時半からの街宣、ようやく提出された財務諸表の分析、SNSでの発信、オルグ活動、傍聴支援、卒業生の集いの開催など幅広く取り組んでいます。
 組合は、学校法人の身勝手な廃校や人権を尊重しない方針に切り込み、職場復帰・学園の民主化を目指して闘い抜きます。


4/26 東京外語専門学校前宣伝


控訴審は1回結審を、証人尋問へ陳述書を提出
オランダ航空雇止め解雇事件

 1月17日に完全勝利判決を勝ち取った第3陣訴訟(原告3名)は、3月末に会社側の控訴理由書が出されました。内容は、一審で議論を尽くした内容の域を出ていません。6月7日に行われる控訴審1回目の口頭弁論での結審も十分可能だと思われます。
 原告29名の1・2・4陣訴訟はオランダ国内法の適用で無期雇用となるという通則法問題について、2月に組合側が50ページの準備書面を提出したことに対し、4月21日第16回口頭弁論で会社側も50ページの反論書面を出してきました。通則法によりオランダ国内法適用となれば、会社は負けるため、必死の抵抗です。
 これに対し、事実関係の疑問点、法理論の反論を5月26日の次回期日までに行います。
 原告29名の陳述書も準備でき、順次裁判所に提出しています。原告側4名の証人申請に対し、会社側は3名の証人を立て、必要により追加も検討するとしています。7月の期日で、尋問日程が決まります。


4月21日 裁判前の宣伝行動


サポーターの広場
要求に確信を持ち闘う仲間と連帯して闘おう
元小田急争議団 星野勇

(続き)
 1982年に小田急争議団が東京争議団に加盟してからは、24時間365日争議を闘う状況でした。
 当時、組合指導者に「来る者拒まず・去る者追わず・敵対する者は蹴散らす」「争議団は資本との闘いの最前線で闘う戦士である」「争議を闘う労働者を支援するのは労働者・労働組合として当然だ」と言われた言葉を今も忘れません。
 解雇争議の仲間を支えるため、一人はみんなのために、みんなは一人のためにと、各争議団全員で物販活動に取り組み300万円以上を売り上げました。私たち差別争議は利益を受け取りませんでした。
 争議は誰かが解決してくれるものではなく、また自分たちだけで勝利出来るものでもありません。要求に確信を持ち、多くの闘う仲間と連帯して支援の輪を拡げ、会社や裁判所を社会的に包囲することが肝心です。強い者は弱い人たちを支え、弱い仲間は強い仲間を信頼して闘うことが大事です。
 勝利へ向け「出来ることは何でもやる」が合い言葉ですが、何をやるかは自由です。仲間同士知恵を出し合いやり遂げましょう。争議を闘う皆さんが、労働者の闘いを前進させます。勝利の日まで頑張りましょう。


5・25(水)
全労連・東京地評
争議支援総行動

争議解決に向け、みなさんのご支援・ご協力をお願いいたします!


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼帝京長岡高等学校職員労働組合
 緊急署名のお願い「解雇事件抗告審団体・個人署名」5月17日新潟私教連必着
 5月23日(月)12時〜13時 高裁前宣伝行動・署名提出
 7月7日(木)11時〜17時 不当労働行為事件行政訴訟 東京地裁527号法廷 山場の証人尋問に支援傍聴を!

▼明治乳業争議団
「5・25全労連・東京地評争議支援総行動」
 京橋エドグラン(明治本社前)行動=14時〜14時25分、
 6月21日12:00〜 第66次座り込み エドグラン前

▼KLMオランダ航空雇止解雇事件
「5・25全労連・東京地評争議支援総行動」KLM日本支社前行動 15:10〜15:35
 1・2・4陣裁判 第17回 5月26日(木)16時〜709号法廷 
 第3陣控訴審 第1回弁論6月7日(火)11時 511号法廷

▼東京国際福祉専門学校教職員組合
 6月3日(金)18時「パレード」新宿駅東口広場集合
 6月9日(木)11時〜第7回口頭弁論 地裁806号法廷
 毎月第2第4火曜日12時半〜 東京外語専門学校前街宣

▼鶴川高校教職員組合
 6月1日(水)13時半 継続雇用裁判 地裁606号法廷
 6月8日(水)11時45分 常勤解雇高裁「判決」825号法廷
 6月11日(土)17時半〜19時半 常勤解雇高裁判決報告集会 エデュカス7階とon-line
 6月13日(月)16時 都労委調査 都庁38階
 6月16日(木)16時 鶴川中労委2回調査 中労委
 6月27日(月)15時 鶴川パワハラ裁判 立川支部

▼コープみらい及川労災事件
 6月8日(水)16時(行政訴訟) さいたま地裁105号法廷
 6月17日(金)10:30(損賠訴訟) さいたま地裁101号法廷

▼Fさん職業性膀胱がん労災事件
 6月10日(金)13時半〜 原告側証人尋問 地裁527号法廷


====東京争議団予定===

六月
 〇三13:00 三役会議
 〇四13:00 全体会議

七月
 〇一13:00 三役会議
 〇二13:00 全体会議


===行動予定===
***変更訂正あり***

五月
 十 12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
 十一08:30 東京争議団共同宣伝 東京地裁・高裁前   
 十二09:30 全労連・東京地評 争議支援総行動 第2次オルグ
 二三12:00 帝京長岡 東京高裁前宣伝 宣伝後署名提出行動
 二四12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前***中止***
 二五 終日 全労連・東京地評争議支援総行動
 二六16:00 KLMオランダ航空裁判 東京地裁709号法廷

六月
 〇一13:30 鶴川継続雇用裁判 東京地裁606号法廷
 〇二15:00 明乳都労委(調査)都庁南塔38階
 〇三18:00 東京国際福祉 光と怒りのパレード 新宿駅東口広場
 〇七11:00 KLMオランダ航空裁判 東京高裁511号法廷
 〇八11:45 鶴川常勤解雇裁判(判決)東京高裁825号法廷
   16:00 コープみらい 及川労災裁判(行政訴訟)さいたま地裁105号法廷
 〇九11:00 東京国際福祉解雇裁判 東京地裁806号法廷
 十 13:30 Fさん労災裁判(尋問)東京地裁527号法廷
 十一17:30 鶴川高裁判決報告集会 エデュカス東京7階+オンライン
 十三16:00 鶴川都労委(調査)都庁南塔38階
 十四12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
 十六16:00 鶴川中労委(調査)
 十七10:30 コープみらい 及川労災裁判(損害賠償)さいたま地裁101号法廷
 二一12:00 明乳第66次座り込み 京橋エドグラン前
 二七15:00 鶴川パワハラ裁判 東京地裁立川支部
 二八12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前

七月
 〇七11:00 KLMオランダ航空裁判 東京地裁709号法廷
   11:00 帝京長岡不当労働行為 行政訴訟(尋問)東京地裁527号法廷


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