東京争議団ニュース第365/2021年11月13日


職場復帰と賃金支払いの完全勝利命令!
守口学童保育指導員原告団

 大阪府労働委員会は10月14日、「守口学童保育指導員の雇止め事件」について、組合側の主張を全面的に認め(株)共立メンテナンスの不当労働行為を断罪する勝利命令を下しました。
命令は、雇い止めされ立ち上がった指導員全員の職場復帰、賃金の支払い、団交応諾、ポストノーティス(本社等への謝罪文掲示)を命じる完全勝利の内容です。
 府労委は最後に「会社の対応は、労働委員会制度の趣旨を全く理解しようとしないものであって、断じて容認できるものではないことを、念のため附言する」とし、ホテルドーミインも運営するこの一部上場企業の態度を批判し断罪しています。
 水野委員長は、記者会見で「完全勝利の命令書を受け取り、涙が出るほど喜んだ。会社は早く履行して職場に戻してほしい」と発言、「引き続き学童保育事業の実施主体である守口市当局の責任も追及し、『指導員を一日も早く子どもたちのところに戻して』の世論と運動を大きく広げて行きます」と決意を表明しました。


10.14 記者会見する守口学童原告と弁護団


都労委の審査開始に向け確実に前進!
明治乳業争議団

 都労委残留39件の審査開始を、明乳争議「集大成の闘い」と位置付けて奮闘する明乳争議団。10月11日に第3回調査が、多くの支援傍聴者が参加するなか行われました。今回の期日は申立人ら提出の準備書面(1〜3)に対する、会社の認否反論書面の提出を踏まえた調査でした。申立人らは、残留する全事件の「併合審査」を改めて強く求め、同時に会社準備書面(1)への反論と、主張を補充する書面提出の予定を述べました。
 金井公益委員は、これらを前提に第4回調査期日を12月23日(木)10時30分との指揮を執り、終了しました。
 争議団は都労委に対し、正確な認定・判断に基づく救済命令を求める署名活動を開始し、同時に異常企業体質の包囲告発運動を強め、都労委を舞台に全面解決への道筋を切り拓く決意で奮闘します。最後までのご支援を!


明乳都労委第3回調査


第三陣は会社の最終準備書面なしで結審!
オランダ航空雇止め解雇事件

 KLM第3陣訴訟(原告3人:訓練期間を含めて5年2ヵ月の雇用となり無期転換を争っている裁判)は、10月14日に結審しました。
 KLMは、この日に最終準備書面を提出、裁判当日の書面提出はこれで4回目です。今回はさすがにまずいと察したのか、裁判長より陳述を求められた会社側弁護士は「内容はこれまでの主張をまとめたもので、陳述なしでも良い」と言い、すかさず組合側黒澤弁護士は「当日提出されても目も通せない。陳述なしとして頂きたい」と発言。
 三木素子裁判長は「被告の陳述はなし。本日提出された書面に目は通すが、参考資料の扱いとする。以上により結審し、判決日は1月17日」と言い渡し裁判は終了しました。
 前回期日で原告3人への被告反対尋問はすぐに終わってしまい、今回は最終準備書面もなしの結審です。1・2・4陣訴訟の後押しとなる判決に期待しましょう。


10.14 裁判報告する黒澤有紀子弁護士


愛知県労委は労働者救済機関としての役割を取り戻せ!
第一交通労働組合

 労働委員会の目的として、厚労省では「労働者が団結することを擁護し、労働関係の公正な調整を図ることを目的として、労働組合法に基づき設置された機関」とされています。しかし愛知県労働委員会では、第一交通の不当労働行為事件で、その救済機関でありながら、高裁、最高裁が不当労働行為と認めた同じ証拠で審理しながら、不当労働行為を認定しませんでした。
 このことは、愛知県労委が労働者救済機関としての役割を果たしていないことを浮き彫りにしました。愛知県労委には、公益委員に労働法学者が一人もおらず、また連合のみに偏った労働者委員の任命など、大きな問題があります。
 私たちは、今後、愛知県知事に対し、県労委が本来の労働者救済機関としての機能を取り戻すよう運動を進めていきます。


常勤講師解雇事件は東京高裁にて証人尋問へ
鶴川高校教職員組合

 10月27日、東京高裁にて常勤講師解雇事件の第2回口頭弁論が行われました。
 学園は高裁になってから現場教員2名の証人を採用するよう求めましたが、前回期日で証人申請を棄却。10月で結審を迎える予定でした。しかし、学園が2回の上申書と2名の陳述書を提出したため、裁判所は一転して証人申請を認め、年明け1月12日に証人尋問が行われることになりました。
 昨年11月に地裁にて百瀬和男理事長(当時)が証人に立ち、解雇の決定日時は「記憶にございません」、裁判等で17回敗訴したことも「多忙なため判決文は読んでおりません」などと述べたことを受け、今年3月に地裁から無期転換権を認める完全勝利判決が出されています。
 1月の証人尋問で、解雇理由をねつ造して27年間の雇用を断ち切った事実がさらに明らかになります。傍聴支援をお願いいたします。


10月27日鶴川駅前宣伝行動


第4回口頭弁論は12月20日です。傍聴お願いします
東京国際福祉専門学校事件

 第3回口頭弁論が10月14日(木)終わりました。今回も多くの傍聴支援の皆さんから大きな励ましを受けました。今後の公正な裁判を求めて、裁判官への要請署名を開始しました。
 第2第4火曜日12:30からの定例の街頭宣伝、抗議ファックスの取り組みも続けています。10月26日の街宣後には新理事の武田千恵子氏はじめ、武田房子理事、武田信夫理事宛てに団交の参加を求める要求書を手交しました。東京外語専門学校の昼休み、留学生が宣伝活動をする私たちの前を通り、関心を寄せて基本ビラを受け取ってくれました。
 組合は、学校法人の身勝手な廃校や人権無視の方針に切り込み、職場復帰を目指して闘います。これからも、卒業生対象のゼミナールの開催やSNSでの発信など多彩な活動で、進んでいきたいです。


挨拶する浜田委員長 10/14


裁判闘争を支える「支援する会」結成へ
coopみらい及川労災事件

 2010年5月5日、業務中に転倒(労災発生、当時57歳)。休職となり、休職後の給与は高校生レベルに下げられ、「コープみらいには貴方の仕事はない」と言われて始めたトラック配達訓練業務中に症状が再発、悪化し、2014年2月末で退職。
 その後、全身症状の原因は脳脊髄液減少症(漏出症)と判り、ブラットパッチ治療で劇的に治りました。転倒から4年半後でした。そして、コープみらいへの損害賠償と、国への労災補償給付を求める訴訟を、それぞれ2020年5月4日と12日に提訴しました。
 この2つの裁判闘争を支えるため「コープみらい及川労災訴訟を支援する会」を結成します。11月28日(日)14時、場所はさいたま市の「コラボ21」(浦和区高砂2ー3ー10黒澤ビル)、リモート参加も用意します。ご支援をよろしくお願いします。(問い合わせ先:食品一般ユニオン)


JAL争議解決に向け、決断を迫る年末闘争に
JAL不当解雇撤回争議団

 ジェンダー平等に向けた取り組みが日本でも活発に行われておりますが、私たちJAL争議もジェンダー平等の視点で解決を目指すべく、9月30日に国会議員会館前で宣伝行動を行い、その後全政党・会派の代表事務所を訪れ要請を行いました。
 現在、JALで年末闘争が行われおり、第1回目の団交では小枝人財本部長が「早く解決したい思いは変わらない」と発言しており、年内に解決に向けた決断を迫るべく乗員組合とCCUは取り組みを強めております。
 特に、乗員組合には8月に突然既成乗員導入の提案があったことから、既成乗員を導入するなら被解雇者の乗務復帰が先であるとして、乗務職としての職場復帰等も求めています。11年目の解雇争議に終止符を打つためにも、取り組みを強化していきます。引き続きのご支援をよろしくお願い致します。


挨拶するJAL内田団長


サポーターの広場
東京争議団の存在の重要性を思う
元ネッスル争議団 斎藤 勝一

 ネッスル争議が終結してから早いもので8年が経過します。終結後一番感じることは、集団的労使関係の争議が減少し、個別的紛争の一層の増加です。一方で労働組合の存在の重要性が論じられていながらその存在感が希薄に感じられます。東京争議団の存在の重要性が益々実感されるところです。東京争議団50数年の歴史の中で時代背景で争議の形態は様々あるなか、抱えた争議の軽重はあれ、解決してきた争議の経験に軽重はありません。この経験から導き出された勝利するための「五つの基本」「三つの必要条件」この重要性は、何にも代えがたいものとの思いの日々です。
 現役争議団の一層の奮闘に期待します。


十二・十八(土)
東京争議団共闘会議
第六十回総会

場所:ラパスホール
時間:午後一二時三十分〜
ご参加をお願いします


十二・二(木)
全労連・東京地評
争議支援総行動

全ての争議の勝利解決を!


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼鶴川高校教職員組合
 You Tube「三木ひろ子チャンネル」の登録を→
                          
 12月20日(月)18:30 鶴川都労委命令報告集会&共闘会議総会 エデュカス7階です。ぜひご参照ください。
 11月15日(月)16:00都労委、同17日(水)13:10継続雇用拒否 12月1日(水)13:30パワハラ裁判立川支部も傍聴支援を!
▼COOPみらい及川労災事件 
 12月3日 10:30 損賠訴訟:さいたま地裁101号法廷
 12月22日 16:30 行政訴訟:さいたま地裁105号法廷
▼明治乳業争議団
 異常企業体質の包囲告発運動に総力!!
 11月22日(月)「第64次座込み」京橋エドグラン12時〜13時。
 都労委第4回調査、12月23日(木)10時半〜都庁南塔38階
▼KLMオランダ航空雇止解雇事件
 第1・2・4陣裁判 11月29日10:00 631号法廷
 第3陣裁判 1月17日13:10 631号法廷「判決」
▼東京国際福祉専門学校教職員組合
 12月20日(月)10:30〜地裁517号で第4回口頭弁論 傍聴を!
 毎月第2第4火曜日12時30分から東京外語専門学校前街宣
 争議応援〜裁判官への要請署名・抗議Fax・オリジナル・タオルも


====東京争議団予定===

2021年
十二月
 〇三13:00 三役会議
 〇四13:00 全体会議
2122年
一月
 〇七13:00 三役会議
 〇八13:00 全体会議


===行動予定===
***変更訂正あり***

十一月
 十五10:30 帝京長岡高校行政訴訟 東京地裁527号法廷
 十五16:00 鶴川継続雇用都労委調査 都庁南棟38階
 十七13:10 鶴川継続雇用拒否裁判 東京地裁606号法廷
 十九09:30 全労連・東京地評 争議支援総行動 第二次オルグ
 二二12:00 明乳第64次座り込み 京橋エドグラン前 ***中止***
 二四12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
 二九10:00 KLMオランダ航空 第1・2・4陣裁判 東京地裁631号法廷
 二九18:00 JAL都内6駅頭宣伝

十二月
 〇一08:30 東京争議団共同宣伝 東京地裁前   
 〇一13:30 鶴川高校パワハラ裁判 東京地裁立川支部
 〇二 終日 全労連・東京地評争議支援総行動  
 〇三10:30 コープみらい及川労災裁判(損害賠償)さいたま地裁101号法廷
 十四12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
 十六11:00 第一交通 中労委調査 不当労働行為 中労委608会議室
 十八12:30 東京争議団共闘会議 第60回総会
 二十10:30 東京国際福祉解雇裁判 東京地裁517号法廷708号法廷***変更***
 二十18:30 鶴川高校 都労委命令報告集会&共闘会議総会
 二一12:00 明乳第64次座り込み 京橋エドグラン前
 二二16:30 コープみらい及川労災裁判(行政訴訟)さいたま地裁105号法廷
 二三10:30 明乳都労委調査 都庁南塔38階

2022年
一月
 十一12:30 東京国際福祉定例宣伝 東京外語専門学校前
 十二14:00 鶴川常勤解雇裁判 東京高裁825号法廷
 十七13:10 KLMオランダ航空 第3陣裁判判決 東京地裁631号法廷


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