東京争議団ニュース第361/2021年7月3日


企業体質を正す「業務改善命令」出る!
明治乳業争議団

 厚生労働省が、Meiji Seikaファルマに対し、業務改善命令を出しました。
 すでに厚労省は、Meiji(販売元)と小林化工(製造元)が共同開発した爪水虫治療薬での睡眠導入剤混入事件について、小林化工の医薬品製造販売申請に虚偽記載があったとして、同社を116日の業務停止処分にしています。
 今回厚労省は、Meijiに対しても、他の医薬品販売申請も含めて虚偽記載などの法令違反があると指摘し、「共同開発薬品について、信頼性基準に適合しない承認申請を行わぬよう、経営陣の責任の十分な自覚を求める」として、無責任に販売してきた企業責任を厳しく断罪しました。
 争議団はグループ経営責任者の明治HDに対し、「販売企業として事件の全容を解明し謝罪会見をすべき」と求めています。無視・隠ぺいを決め込む姿勢は許されません。
 私たちは、健康を脅かすこの違法行為を賛同株主連名で「株主総会事前質問書」にまとめ、明治HDを訪問して主旨説明を行い、総会(6月29日)での真摯な回答を厳しく求めています。


5.27 明治HD前 争議支援総行動(京橋)


共立メンテナンスの団交拒否は不当労働行為!
守口学童保育指導員原告団

 組合員雇止め以前から大阪府労委より続く団交拒否事件は、4月26日に中労委命令が出ました。命令は私たちの完全勝利!共立メンテナンスは団交応諾し、ポストノーティスもしなければなりません。
 会社は団交の日時、場所、人数(3人)を一方的に通告してきました。それに対し抗議文を出し10人で行く旨を連絡すると、団交当日に「お待ちしています」との書面が届きました。しかし結局人数で折り合いがつかず、当日の団交は出来ませんでした。しかし一転、翌日会社から前日の謝罪と団交をしたいとの電話があり、現在調整中です。
 6月25日には共立メンテナンスの株主総会会場(東京日本橋)前で宣伝行動を行いました。多くの団体からの応援、ありがとうございました。
 雇止事件は、府労委への不当労働行為申立てが6月8日に結審し命令待ちです。地裁は次回期日が9月27日、久しぶりの大法廷の予定です。


6.25 株主総会前宣伝(東京日本橋)


7月16日に都労働委員会は結審
年明け命令へ!
鶴川高校教職員組合

 現在、都労委で第3次にわたる救済申立てが審査中です。 その第1次申立事件(常勤講師雇止め等)は7月に結審となります。
 3月の証人尋問で組合員3人が堂々と証言しました。解雇理由とされた理不尽な処分に反論する中で、生徒を中心にした教育実践が浮き彫りになりました。対する学園側・伊藤征男副校長の証言では、公益委員からの「なぜ職員会議や打ち合わせをしないんですか?必要ではないんですか?」という至極当たり前の質問にもまともに答えず、不当処分を繰り返し解雇に及んだ学園の非教育性が明らかとなりました。
 常勤講師雇止めに関しては、既に3月に地裁から「解雇無効」の全面勝利判決が出されています。学園は控訴しましたが、組合は、判決と命令を受け止めて一日も早い職場復帰を決断するよう、学園側に強く求めて行きます。


6.17 鶴川駅前スタンディング


国はカルテにあるのに『測定なし』と反論?
coopみらい及川労災事件

 コープネットグループ(1都7県)は1年かけて準備した物流システムの切り替えを行いましたが使い物にならず、5月10日〜14日お届け分の「コープデリ宅配」が配達出来ないというトラブルを発生させました。結局1週間かけて元のシステムに戻したとのことで、日本で一番の巨大生協を目指すコープデリ生活協同組合連合会の危機管理能力は、やはりこの程度なのかと言わざるを得ません。協同組合の原点に立ち帰る姿勢が必要なのではないでしょうか。
 行政訴訟は山王病院高橋浩一医師の意見書に基づく準備書面と国への反論、裁判官1名が入れ替わったので弁論の更新を、原告の陳述を含め予定しています。
 民事訴訟(損害賠償)はカルテや領収書などの証拠と関係書類を提出するために着々と準備を進めています。こちらも裁判官3名が入れ替わったので本人意見陳述を行います。
 コープへの団交も引き続き申入れを行っていく予定です。
次回日程は、行政訴訟第5回口頭弁論が7月21日(水)15時30分から105号法廷、民事訴訟(損害賠償)第7回口頭弁論が7月30日(金)13時15分から101号法廷、どちらもさいたま地裁です。


初回口頭弁論傍聴支援者で満席!
東京国際福祉専門学校事件

 6月24日第1回口頭弁論が827号法廷で行われました。傍聴席は入廷制限の20名の支援の方で一杯になりました。皆さんから大きな励ましをいただきました。
 次回は、私たちの口頭弁論を行う予定です。法廷も今回より、より広い527号法廷です。傍聴席50名を一杯にしたいです。学園の身勝手な廃校や人権を尊重しない方針に切り込み、職場復帰を目指して闘います。どうか、応援よろしくお願いします。
 定時の学校前街宣も続けています。「やってるね」と声かけがあったり、新しいビラの受取も悪くありません。近隣の会社員や本校の学生の昼休みに合わせて、7月から第2・第4火曜日12時30分〜13時に変更します。暑い中ではありますが、日陰もありますので、ご参加ください。守る会の活動として、卒業生対象のゼミナールの開催やSNSでの発信などが形になってきています。多彩な活動で、進んでいきたいです。


6/22 東京外語前定期宣伝行動


安全・サービス向上につながる雇用の安定
オランダ航空雇止め解雇事件

 KLMオランダ航空雇い止め撤回裁判の原告が所属するジャパンキャビンクルーユニオンでは、昨年9月以降、コロナ禍で雇い止めされた大韓航空、中国南方航空、中華航空の契約制客室乗務員が加入し、KLM裁判と並行して団体交渉を行ってきました。
このうち、大韓航空と中国南方航空は、契約上限が5年となっており、KLMと同様の無期転換逃れの契約制度となっていました。
コロナ下でも、日本で雇用された正社員客室乗務員が解雇された事例はなく、契約制の身分の問題点が明らかになったと言えます。
客室乗務員は、保安要員として、事故や緊急事態が起こった時に、旅客のいのちと安全を守る重要な責務を負っており、経験が大切です。5年で次々と入れ替えていたら、その責務は果たせません。JALやANAの客室乗務員は正社員に切り替わりました。
KLM裁判に勝利することは、航空機を利用する旅客の安全・サービスの向上にもつながります。


三つの闘いの現況と傍聴支援などのお願い
帝京長岡高教職組

@【解雇闘争(県労委)6月10日に第3回の「調査」が行われ、月に1度のペースで調査期日が入っています。
A【解雇闘争(地裁)】学園が申し立てた異議の審議が続いていましたが、5月28日に5回目の審尋が行われ、6月30日に審理が終結しました。9月上旬までに「決定」が出される見通しです。
B【行政訴訟】4月19日10時45分から、東京地裁(527号)において第1回が行われました。学園は中労委からの命令を不服として、国を相手取り訴訟を起こしました。次回は7月12日11時15分からです。傍聴支援をお願い致します。
※争議支援として今年も「小豆島そうめん」の販売を始めました。ご協力をお願い致します。お問い合わせ・注文は、新潟私教連(TEL025?286?7600 FAX025-286-7610)まで。


昨年と変わらない答弁に終始した経営陣
JAL不当解雇撤回争議団

 JAL株主総会は6月17日に東京ガーデンシアターにおいて開かれ、株主として原告8名が出席しました。質疑で指名された株主は12名、解雇争議に関する質問は6名からあり、その内2名が原告でした。
 乗員原告の山口さんは、労働委員会に申立てたことに加え、「20名の国会議員が、争議の早期解決を求めて、都労委へ要望書を提出した」ことを伝え、3年前の赤坂社長の「できるだけ早く解決したい」発言は役員全員の総意かと質問した。
 続いて客乗原告の加藤浩子さんが、「解決に反対する勢力があるのか」と問いましたが、2人の質問に対する答弁はありませんでした。
 赤坂社長と小枝人財本部長は、「裁判で決着がついている」「再雇用で100名が様々な職種で活躍している」「解決金はない」など、昨年同様の答弁に終始し、解決への姿勢は全く感じられませんでした。


株主総会で宣伝6月17日


公共一般より
コロナ禍で頑張る青年ユニオン

 コロナ禍で休業を強いられた場合、休業手当(平均賃金の6割)が支払われますが、首都圏青年ユニオン(公共一般労組青年一般支部)は、飲食店ユニオンの結成や社前宣伝やストライキなどの運動で、非正規含めて8割や10割支給を実現して来ました。しかし、シフト制労働では、勤務がゼロ時間でも「シフト減であり休業でない」と手当を支わない企業が相次ぎました。
 同ユニオンと顧問弁護団は、この問題を『シフト制労働黒書』にまとめ、5月6日厚生労働省要請と記者会見を行いました。黒書では12社の事例報告と、弁護士の助言も交えて「契約書に固定の勤務時間の記載がない」場合などの救済の手立て、「最低シフト保障」の導入等で労基法や雇用保険制度の不備を改善させる提言を行っています。
 黒書は青年ユニオンホームページでダウンロードできますので、活用してください。


東京争議団
夏季物品販売への
ご協力をお願い致します


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼帝京長岡高校教職員組合
  7月12日(月)11:15 東京地裁527号法廷:学園が中労委命令を不服として起こした行政裁判第1回目
▼KLMオランダ航空雇止解雇事件
  7月15日(木)16:00 第1・2・4陣裁判 709号法廷 
  8月5日(木)13:30〜17:00 第3陣裁判709号法廷
▼COOPみらい及川労災事件 
  7月21日(水)15:30 損賠訴訟 埼玉地裁105号法廷
  7月30日(金)13:15 行政訴訟 埼玉地裁101号法廷
▼守口学童保育指導員原告団
  雇止事件は、府労委の命令待ちです。
  地裁は次回期日が9月27日、久しぶりの大法廷です。
▼明治乳業争議団
  都労委第2回調査、7月19日(月)10時半〜都庁第一南38F
  7月26日(月)京橋エドグラン「座り込み」16〜17時(summer time)コロナ感染対策のため中止
  異常企業体質の包囲告発運動に総力!
▼鶴川高等学校教職員組合
  7月16日に労働委員会は結審 年明け命令へ
  雇止め事件は8月6日(金)14:30〜 東京高裁825号で開始!
▼東京国際福祉専門学校教職員組合
  8月16日(月)10:00〜東京地裁527号法廷で第2回口頭弁論
  毎月第2第4火曜日12時30分から東京外語専門学校前街宣
  争議支援 抗議FAX・小豆島そうめん・タオル販売是非!


====東京争議団予定===

2021年
八月
  〇六13:00 三役会議
  〇七13:00 全体会議
九月
  〇三13:00 三役会議
  〇四13:00 全体会議


===行動予定===
***変更訂正あり***

七月
 〇七08:30 東京争議団共同宣伝 東京地裁前
 十二11:15 帝京長岡高校行政訴訟 東京地裁527号法廷
 一三12:30 東京国際福祉抗議宣伝 東京外語専門学校前
 一四11:00 鶴川高校継続雇用裁判 東京地裁606号法廷
 十五16:00 KLMオランダ航空 東京地裁709号法廷
 十六15:50 鶴川高校不当労働行為事件 都労委結審 都庁南棟38階
 十九10:30 明乳都労委調査 都庁南棟38階
 二十18:00 東京地評争議支援総行動 第1回実行委員会
 二一15:30 コープみらい及川労災裁判(行政訴訟)さいたま地裁105号法廷
 二六16:00 明乳第63次座り込み(サマータイム)京橋エドグラン前***中止***
 二七12:30 東京国際福祉抗議宣伝 東京外語専門学校前
 二九18:00 JAL都内6カ所駅頭宣伝***中止***
 三〇13:15 コープみらい及川労災裁判(損害賠償)さいたま地裁101号法廷

八月
 〇三11:00 第一交通 中労委調査
 〇四09:30 東京地評9・14総行動オルグ
 〇五08:30 東京争議団共同宣伝 東京地裁前***中止***
 〇五13:30 KLMオランダ航空 東京地裁709号法廷
 〇六14:30 鶴川高校根岸先生雇止事件 東京高裁825号法廷
 一六10:00 東京国際福祉専門学校裁判 東京地裁527号法廷
 二〇15:00 鶴川高校パワハラ裁判 東京地裁立川支部
 二三16:00 明乳64次座り込み(サマータイム)京橋エドグラン前
 二五09:30 東京地評9・14総行動オルグ

九月
 一四 終日 争議支援総行動


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