東京争議団ニュース第344/2020年1月11日


財界の横暴や司法反動に抗して前進する
争議団共闘への結集を広く呼びかける年に!
東京争議団共闘会議 議長 小関 守

 仲間の皆さん、新年おめでとうございます!
争議を闘う仲間の皆さんは、昨年までの到達点を踏まえて新年の目標を定め、その実現に向け新春から様々な運動に奮闘しています。
 私たち争議団は、財界・大企業の横暴から雇用・人権・暮らしを守る、厳しいせめぎ合いの最先端で闘っている部隊です。
 立憲主義・民主主義を蔑ろにし、悪政の限りを尽くす安倍政権長期化のもとで、財界・大企業の横暴やそれに迎合する司法の異常な判断傾向が強まるなど、個別争議の闘いだけでは突破の厳しい情勢となっています。
 野党共闘と市民連合が力を合わせ、新しい政治の枠組みを切り拓く運動の強まりに呼応し、私たち争議団も「共同・共闘こそ勝利への道筋」という歴史の教訓に学び、闘う仲間たちに争議団共闘への結集を広く呼びかけ、人権擁護の大きな流れを作りだそうではありませんか。 今年も共に!

第58回東京争議団総会開催
 2019年度 役員紹介
議  長  小関 守 (再任)
副 議 長  森本 由紀 (再任)
副 議 長  筑肱 和雄 (再任)
副 議 長  諏訪 幸雄 (新任)
事務局長   畠中 博資 (再任)
事務局次長 岩本 哲男 (再任)
事務局員  比留間久代 (再任)
会計担当  土田 晃  (再任)
会計監査  寺島 やえ (再任)


東電モラハラ自死裁判
民事訴訟和解成立!
東電モラハラ裁判

 東電に勤務して2年目の芦澤拓磨君が自殺したのは、先輩社員のいじめによるものが原因として、先輩社員T氏と東京電力に対して、損害賠償請求した控訴審の第2回目の和解協議が、去る12月24日に東京高裁で行われ、遺族と東電らが高裁の提示する和解案に合意し、和解が成立しました。
 一審で敗訴、二審でも行政訴訟は敗訴という流れの中での和解協議であることから、勝利的和解には程遠いものであり、納得できない部分も多々ありました。しかしながら、東電らが芦澤拓磨君の在職中の自死に遺憾の意を表すること、新人従業員へのサポートの充実・強化や精神疾患発病予防に努めることなどを約束させたことは一定の成果であると考えています。
 当日は、東京争議団共闘会議からも小関議長をはじめ、多くの皆様に応援に駆けつけていただきました。これまでの皆様のご支援に心より感謝申し上げます。
 なお、労災認定を求めた行政訴訟については、12月27日に上告理由書並びに上告受理申立て理由書を提出いたしました。


和解成立後、弁護士、支援者の皆さんと拓磨君両親の記念撮影


常勤講師の定期昇給認め
958万円支払えと東京地裁判決!
鶴川高校教職員組合

 12月12日、鶴川高校常勤講師賃金差別事件の判決が言い渡されました。東京地裁は、常勤講師の定期昇給が「法的拘束力を有する労使慣行であった」と認め、958万2000円の損害賠償を命じました。提訴して3年余。証人尋問をふくめて16回の期日にのべ587名もの傍聴支援をいただき、裁判所への署名は、北海道から鹿児島まで全国から257団体、個人4774筆が寄せられ、5次にわたって提出することができました。
 12月12日の判決には33名、当日夜の報告集会に85名の方がお集まりくださり、喜びを共有しました。みなさまのご支援に心より深く感謝申し上げます。
理事会(百瀬和男理事長・百瀬義貴理事・伊藤征男理事・古徳麗子理事・福地昭輝理事・阿部正彦理事・上法武文理事)へ団体交渉を求めましたが拒否したため、20日ストライキを実施しました。
 組合は、1月15日(水)町田市民ホール・1月20日(月)新百合21研修室にていずれも18時30分より、ストに関しての「鶴川高等学校保護者説明会」を行います。
 引き続きご支援をお願いいたします。


勝訴判決後、裁判所前にて


都労委「残留事件」含め局面打開に総決起
明治乳業争議団

 昨年10月から東京高裁「和解勧告」に基づく運動を展開している明乳争議。しかし、裁判長から「力不足で申し訳ありません」の一言で、突然「和解打ち切り」の連絡が暮れにありました。「解決金ナシ、謝罪ナシ」の和解案を示したまま、当事者が向き合う場の設定もせず、無策のまま和解を打ち切るのは極めて異常であり、無責任との批判は免れ得ません。
 当然ながら、争議団・支援共闘・弁護団は、和解の継続を求める「上申書」を提出し新年を迎えました。争議団は、判決日の延期も含めて「和解継続」を求めていますが、判決(1月30日)も視野に置きながら、都労委残留事件(39件)の活用も含め、会社に「このままでは終らない」の決意を伝えます。
 同時に、オリ・パラ競技大会の年を迎えての会社包囲に総力を挙げ、長期争議を抱える経営上のリスク判断を厳しく迫る運動を新春から強め、株主総会(6月)を目途に全面解決への総力戦を展開する決意を申し上げ、新年のご挨拶とします。


12月5日 全労連・東京地評争議支援総行動


無期転換逃れを許さない世論作り(署名)が重要
オランダ航空雇止め解雇事件

 無期転換逃れの雇い止め撤回のたたかいは、労働審判から裁判に移行した3名と最初から裁判でたたかう29名の2つ裁判が並行して行われています。
 12月12日には、29名原告の第6回裁判が行われ、前回裁判(10月17日)の会社主張に反論しました。
 ポイントは、@日本路線は安定的に運航しており日本人客室乗務員を有期雇用にする必要性はない、A有期雇用に限定したオランダ本国労組との合意書は当該労組の組合員だった原告らに周知もされず効力は及ばない、B採用最終面接で有期雇用の説明をしていないことを2014年の団交で会社が認めているなど、KLMの主張を論破しました。
しかし会社は、裁判2日前に求釈明申立書を出し、「有期雇用であることは業界内の情報で、採用時には知っていたはずで、原告各人の事情についてそれぞれ回答を求める」としてきました。
 個別の切り崩し戦略ですが、これに対しては無期転換逃れの雇い止めを許さない世論を広げることが必要です。現在実施中の署名も含め、本年もよろしくお願い致します。


裁判後の集会で報告する弁護団  2019.12.12


本年もよろしくお願いいたします
帝京長岡高教職組 

 あけましておめでとうございます。
 2019年を振り返ってみると、2月末に中央労働委員会の公益委員等が交代し事態が好転しました。
 職場では、5月に学園から何の説明もなく就業規定や給与規定など6つもの規定が変更されることが突如発表されました。そのための労働者過半数代表の選出方法として、学園は挙手制とするとしましたが、組合は反対し無記名投票にさせました。
 そして1回目の選挙では、組合委員長が他の候補者より票数が少なかっのたですが、2回目の選挙からは逆転し、5回目の選挙で過半数の票を得ることができました。
 組合委員長が過半数代表者に決まってからは、要求書や2度の団交等で学園に規定変更の意図の説明を求めましたが、誠実な回答が得られない状況が続いています。
 2020年も平穏な年にはならないと思いますが頑張ります。


2020年全力で取り組みます
JAL不当解雇撤回争議団  JAL客乗原告 杉山陽子 

 日本航空が2010年の経営破綻を口実にパイロットと客室乗務員165名を整理解雇しました。
 10回目の大晦日は迎えない!をスローガンに当該組合、支援者、原告は年内一杯あらゆる取り組みを行いました。
12月20日には13回目の特別協議が小田人材本部長ヘッドのもと開催されましたが、これまで同様、雇用の機会を提供する、募集、応募、採用の枠を超えるものは無く、解決にむすびつけられる内容になっていません。
 2020年7月に東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。日本航空は、解雇者の優先雇用を謳ったILO166号勧告の遵守、東京オリンピック、パラリンピックのオフィシャルパートナーとして相応しい行動規範が求められます。
 2020年、解雇争議の解決に向け全力で取り組みます。引き続きのご支援、ご協力を宜しくお願い致します。



11月10日の羽田空港でのアピール行動
上段は行動終了後の集合写真



東京争議団サポーターの広場
音楽家ユニオンの歴史のお話を伺って

JAL争議団・比留間久代

 「音楽家だって労働者」この言葉を認識したのは38年前、私がJALの労働組合の執行部に入って、一泊で行った機関紙大学の夜に観た、日フィルの労働組合の闘いを描いた映画でした。某指揮者は「芸術に組合は要らない」と語っていた事をよく覚えています。そんな中で皆さん闘い続けているんだと強く感じたものでした。
 先日、安並さんからユニオンの歴史を伺って、お話しは戦後間もなくから、始まりました。そんなに歴史は長かったんだ・・・あらゆる音楽家の皆さんを取り纏めるのは、簡単では無いと思います。現在、全国で8000人を組織していると伺いました。組織拡大が課題だと云う事。何処の組織も、同じ課題を抱えているのですね!
 今年、米寿を迎えられる安並さん。争議団の裁判や集会と、あらゆる場所に参加されています。不屈の精神と、仲間を大切になさっている優しさ、平和と民主主義を貫く強い精神が、伝わって来ます。また是非、お話しの続きを聞かせて下さい!


12・7 中央が安並さん・中央


東京争議団新春の集い
1月26日(日) 17時より
ラパスホールにて


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼帝京長岡高校教職員組合
  1月14日(火)15時〜第13回中労委調査
  2月18日(火)15時〜 中労委調査予備日
  傍聴支援よろしくお願いします。
▼KLMオランダ航空雇止め解雇事件
  1月20日(月)11時〜 第3陣第2回裁判 東京地裁631号法廷
  2月3日(月)15時30分〜 第1,2,4陣第7回裁判 東京地裁631号法廷
  傍聴支援よろしくお願いします。
▼明治乳業争議団
  明治新春、京橋エドグラン「座り込み」行動にご支援を(1月22日(水)12時〜)
  明乳争議団「旗びらき」=1月31日(金)ラパスホール午後6時〜ご参加を!
▼鶴川高校教職員組合
  2月5日(水)16:30〜 解雇撤回裁判 地裁517号法廷(ラウンド法廷)
  2月14日(金)17:00〜 都労委調査(解雇・差別)都庁38階 
  傍聴支援よろしくお願いします。
▼東電モラハラ裁判
  第2回目の和解交渉前に通算8回目の署名を高裁に提出しました!
  民事裁判:累計10,172筆(12月24日現在)
  ⇒和解成立のため、署名活動終了します。ご協力ありがとうございました。


====東京争議団予定===

2020年
二月
 〇七13:00三役会議
 〇八13:00発送作業・全体会議

三月
 〇六13:00三役会議
 〇七13:00発送作業・全体会議


===行動予定===

一月
 十四15:00帝京長岡中労委調査
 二〇11:00KLMオランダ航空 第3陣地裁631号法廷
 二二12:00明乳京橋エドグラン前 座込み
    13:30福祉専門学校都労委斡旋
 二三12:00JAL争議オリパラ組織委前宣伝行動
    18:30公務公共一般旗開きラパス
 二六17:00東京争議団新春のつどい ラパスホール
 二八18:00JAL都内6箇所一斉宣伝
 二九19:00国民春闘共闘会議「2020春闘決起集会」中野ゼロホール
 三〇13:25明乳高裁判決424号法廷
    10:00JAL争議支援共闘会議総会 文京区民センター3A
 三一15:00明乳争議支援団共闘会議総会・地評地下会議室
    18:00明治乳業争議団旗開きラパスホール

二月
 〇一10:00日本国民救援会東京都本 部定期大会 ラパスホール
 〇三15:30KLMオランダ航空雇い 止め解雇事件地裁631号
 〇五08:00東京争議団共同宣伝地裁前
    16:30鶴川解雇撤回裁判地裁 517号 ラウンド法廷
 十八15:00帝京長岡調査予備日
 二八18:00JAL都内6箇所 一斉宣伝行動


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