東京争議団ニュース第343/2019年12月7日


最高裁へ上告及び
上告受理申し立てを行いました!
東電モラハラ裁判

 東電に勤務して2年目の芦澤拓磨君が自殺したのは、先輩社員のいじめによるものが原因として、労災認定を求めた行政訴訟は、遺族側の控訴を棄却するという不当な判決であり、これに納得のいかない遺族は11月8日に最高裁へ上告及び上告受理申し立てを行いました。
 東京高裁では、5回に及ぶ弁論が行われましたが、判決内容は一審の甲府地裁の判決をなぞるようなものでありました。そもそも、本件は東京電力社内の言わば“密室”で行われた陰湿ないじめであります。つまり、従来から隠蔽体質のはびこっている東電の企業体質により、「あったいじめがなかった」ことに事実が歪曲されてしまっているのです。従って「労災隠し」の疑いが極めて濃厚な事案であります。
 上告審に向けて、モラルハラスメントに造詣が深い大学教授に意見書の作成をお願いしている状況にあります。
 一方、東京高裁から職権による和解勧告を受けている損害賠償請求事件については、11月26日に第1回目の和解協議が行われましたが、東電側は高裁の提示する和解案に難色を示し、持ち帰り検討をするとしております。


11・8裁判後の報告集会


和解への誠実な対応を会社に求めて奮闘中!
明治乳業争議団

 明乳争議団は東京高裁の職権「和解勧告」(10月15日)を、全面解決への重要な契機と位置づけ奮闘中です。この間、裁判長との面談を行い、@ 和解の指揮を粘り強く続けて頂くこと、A 中労委「付言」の内容を踏まえた解決内容を会社に提示することを要請。そして、和解の指揮に誠実に従い、会社との合意を目指し努力する決意を伝えています。
 (株)明治及び明治HDに対しては、中労委命令が格差の存在を「紛れもない事実」と認め、不当労働行為意思も「会社は批判を免れ得ない」とした事実を真摯に受け入れ、誠意ある解決姿勢を示すこと。 東京オリ・パラ大会を前に長期争議を抱えている経営上のリスク判断を行うこと等を、様々なチャンネルで経営陣に求めています。
 来春(1月30日)の判決日に向け、和解解決を求める「緊急FAX」運動と、解決までは明治の製品は「買わない、食べない」の大キャンペーンが局面打開のカギです。
 皆さんの、さらなる拡散をお願いします。


11・15中国語で訴える 神奈川労連・池田さん


いよいよ鶴川高校の
同一労働同一賃金裁判は判決へ
鶴川高校教職員組合

 12月12日、東京地裁より鶴川高校の常勤講師の賃金格差是正を求めた同一労働同一賃金裁判の判決言渡しとなります。
 「常勤講師」は担任・部活動顧問・校務等の仕事は正規教員と完全に同じです。しかし、定期昇給はなく常勤講師は何年勤務しても昇給しません。退職金もありません。
 将来の見通しが立てられないと多くの先生が離職していきました。大量退職後に補充採用が出来ず、2学期になっても代理教員がプリント学習をさせたこともありました。教員の雇用・労働条件が教育に影響する事態です。
 この状況を改善したいと原告は裁判提訴し、その報復として解雇されました。
 現在も20名を超える常勤講師が鶴川高校の教育を支え、非正規率は72%になっています。
 それにもかかわらず、百瀬和男理事長・百瀬義貴理事は「常勤講師は雇用の調整弁」といい正規化を拒否し、その一方で隈研吾氏設計の35億円の校舎を建築しています。 この私物化をただす第一歩となる公正判決を求め、署名240筆、4083筆を提出しました。


裁判所宛て団体・個人署名開始
オランダ航空雇止め解雇事件

 KLMオランダ航空(KLM)の日本人契約制客室乗務員雇止め事件の第3陣の第1回裁判が11月28日に行われました。
 第3陣は、訓練期間を含めると5年2ヵ月の雇用となり、8月の労働審判で完全勝利(労働契約法18条による無期雇用実現)し、会社が異議を申し立てて訴訟に移行した3名の裁判です。
 会社の異議申立の意図は、先行する第1、2陣の裁判中に無期雇用の実績を作りたくない、時間稼ぎであることは明らかです。
 裁判では、2名の原告が「1日でも早く職場に戻してほしい」「会社の勝手な言い分で自分の人生の時間と仕事を奪ってほしくない」と、法廷内で力強く毅然とした意見陳述を行いました。
 次回は1月20日に期日が入りました。
 裁判の勝利に向けて、12月より、裁判所向けの団体署名と個人署名の取り組みを開始しました。無期転換逃れの雇い止めを許さず、日本社会の雇用の安定を実現するためにも、皆さまのご協力をお願い致します。


裁判前の宣伝行動


労働委員会、ほぼ進展なし
帝京長岡高教職組

 学園が、県労委の命令を不服として再審査の申立をしてから2年が経ち、中労委では11回の調査が行われました。
 前公益委員には、組合の主張が認められず心配しましたが、第6回調査終了後に公益委員、労働者委員、使用者委員が代わると、この事件を公正に見てもらえるようになりました。
 その後の調査では、労働委員会が、学園に和解に応じるよう強く説得する流れになっています。
 11月19日には、労働者委員と使用者委員が長岡にまで来て、労使で話し合いをしました。そこでようやく学園は和解に応じる姿勢を示しました。
 これにより今後組合は和解条件について詰めていくことになります。しかしながら、学園が無理な条件に固執したら、和解に拘らず、労働委員会に早急に命令交付してもらうようにシフトしようと考えています。


クラシテはパワハラ経営を止めろ!2
建交労東京クラシテユニオン分会 

 クラシテの親会社・日本社宅サービス株式会社はブラック会社です。
 社員自らが自社を「ブラック会社でないと思っていない社員は一人もいない」と言い切っています。
 安い賃金、長時間労働、パワハラなどで退職者が多い会社です。そして、クラシテの社風も同じになりつつあります。長時間労働とパワハラで退職者を生み『中堅社員の育成工場』と呼ばれていますし、顧客満足度調査(アンケート)の顧客要望は社内ではクレーム処理的に扱われるため、社員イジメが行われ易く、管理職のパワハラを容認するため未だにパワハラ防止を就業規則に定めていません。
 しかし、昔からの社風で、管理員個人、社員個人の評判が良く、会社評判の悪化を防いでいます。経営者は評判の良い社員がすぐ辞める事実に目を向け、パワハラ経営を止め、社員に報いるべき時です。


日本のうたごえ祭典in京都に参加しました
JAL解雇撤回争議団 合唱団フェニックス 宝地戸百合子 

 「手をつなごう〜未来(あしたへ)」をテーマに、2019年日本のうたごえ祭典が、11月29日から3日間京都で行われ、祭典への切符を手にした合唱団フェニックスも2日間参加しました。
 29日には交流の部で「君は生きているか」と、乗員原告副団長の飯田祐三さんが作詞した「誇りある道」を演奏しました。
 メンバーの一人が体調を崩し10名での演奏になりましたが、まもなく10年目を迎える闘いへの気持ちを精一杯歌に込めて演奏をすることができました。
 翌日30日の音楽会U「生きること・働くこと」のフィナーレでは、数百人の歌う仲間との大合唱で、客席も一緒に大いに盛り上がりました。
 JAL争議支援の物販ブースでは、購入に訪れる沢山の方から「まだ解決していなかったの?よく頑張っているね」「負けないで。最後まで応援するよ」等の励ましの言葉を頂き、頑張る決意を新たにしました。


11月30日 うたごえ祭典 京都ロームシアターでの物販


東京争議団サポーターの広場
日産自動車争議報告集会に参加して

元松蔭学園挙職員組合 寺島 やえ

 11月29日に行われた報告集会に、東京争議団からはサポーターの佐藤さんと寺島が参加しました。
 リーマンショック影響を"理由"に起きたキャノン、パナソニック、いすゞ、大日本印刷、資生堂等々の派遣労働者、契約社員、期間工に対する不当な解雇との闘いは、今回10年目にやっと解決した日産が最後になるのではないかと思います。
 争議とその解決の内容については皆さん既にご存知だと思いますが、地位確認訴訟は最高裁まで敗訴したけれど、不誠実団交を主とした内容で不当労働行為救済を求めた神奈川県労委の闘いで勝利したことが、今回の中労委で和解成立を引き出した力になったと報告がありました。また、ゴーンの問題も追い風になったのです。和解によって、事実上、日産自動車に当事者であることを認めさせたことは大きな成果です。
 集会で当事者、支援者の話を聞き、世界の日産を和解の場に引き上げた力は、何より当事者が苦しい厳しい日々を苦悩しながらも乗り越え闘い続けてきたからこそと実感しました。またそれを支えた支援者の存在は不可欠です。
 日産の元会長カルロスゴーンのように高額な役員報酬を得ながら、非正規労働者を整理、解雇する、まさしく血も涙もない大企業経営者とのたたかいは、これからも続く。経営者は変わったけれど日産は、今また、1万6000人のリストラ策を発表しています。
 争議の教訓と課題をいかした更なる争議団共闘の闘いが求められているのです。


東京争議団 第五八回総会
12月14日(土) 一〇時より
会場=ラパスホール


東京争議団新春の集い
1月26日(日) 17時より
ラパスホールにて


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼帝京長岡高校教職員組合
  12月10日(火)15時〜 第12回中労委調査
  1月14日(火)15時〜 第13回中労委調査
  中労委の日程が毎月あります。傍聴支援宜しくお願いします。
▼鶴川高校教職員組合
  12月12日(木)13:05〜 判決言い渡し 地裁527号法廷
    同 日   18:30〜20:30 判決報告集会・共闘会議総会(エデュカス7階)
  解雇撤回裁判(12月11日)、12月20日鶴川学校前抗議行動への参加支援よろしくお願いいたします! 
▼KLMオランダ航空雇止め解雇事件
  12/12(木)13時30分〜 第1,2陣第6回裁 地裁709号法廷
  1/20(月)11時00分〜 第3陣第2回裁判 地裁631号法廷  
  傍聴支援よろしくお願いします。
▼明治乳業争議団
  (株)明治に、全面解決への決断求める「緊急FAX運動」ご協力を(別紙)!
  12月16日(月)第47次「京橋エドグラン座り込み」12時〜13時。ご協力、ご支援よろしく ?
▼東電モラハラ東電
  モラハラ裁判署名、1万筆を超える!・民事裁判:累計10071筆
  東電モラハラ裁判民事訴訟 第2回和解交渉期日 12月24日(火)11時〜高裁16F第9民事部
  東電モラハラ裁判民事訴訟 判決言い渡し日 1月29日(水)
  最後までのご支援を宜しくお願いします。


====東京争議団予定===

2020年
一月
 十〇13:00三役会議
 十一13:00発送作業・全体会議

二月
 〇七13:00三役会議
 〇八13:00発送作業・全体会議


===行動予定===

2019年
十二月
〇九13:30サポーター企画「有栖川宮公園散策」
   18:30JAL本社大包囲行動
十〇15:00帝京長岡中労委調査
十一16:30鶴川解雇撤回裁判地裁 517号(ラウンド法廷)
十二13:05鶴川地裁判決527号
   18:30鶴川判決報告集会 共闘会議総会エデュカス
十四10:00東京争議団第58回総会 ラパスホール
十六12:00明乳京橋エドグラン座込
二〇12:00鶴川学校前抗議行動
       小田急線柿生駅徒歩15分
       小田急線鶴川駅バス10分
二四11:00東電モラハラ和解交渉 高裁16階民事9部
二六18:00JAL争議都内6駅 一斉宣伝行動

2020年
一月
〇六14:00第一交通中労委調査
〇八08:00東京争議団共同宣伝行動 裁判所前
十四15:00帝京長岡中労委調査
二〇11:00KLMオランダ航空 第3陣地裁631号法廷
二六17:00東京争議団新春のつどい ラパスホール
二九     東電モラハラ民事訴訟判決
三一    明乳争議支援団共闘会議 総会・地評地下会議室
   18:00明治乳業争議団 旗開きラパスホール


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