東京争議団ニュース第340/2019年9月7日


労働審判で完勝、この勢いを裁判に
オランダ航空雇止め解雇事件

 KLMオランダ航空の日本人契約制客室乗務員「雇止め事件」第3陣(5月雇止めの3名)の労働審判は8月19日、2回目の審判で「雇止め無効」の決定が出ました。
 この結果3名は無期雇用となり、KLMポリシーだと言う日本人有期雇用方針に風穴を開けました。
 労働審判では、訓練期間を含めて5年2ヵ月の雇用となり、労働契約法18条に基づく無期雇用要求に対し、KLMは「訓練期間は雇用に含まれない」と反論しましたが、訓練はKLMの客室乗務員として働くためであり賃金が払われていたことから、組合側の完全勝利となりました。
 翌20日に急きょ行った記者会見には11社16名の記者が参加し、無期転換問題で初の司法判断ということで、全国紙が報道しました。
 第1陣2陣(原告28名)の裁判は、8月26日に第4回目の裁判が行われ、訴状に対する会社の反論に対し、組合側の反論を提出しました。
 次回期日は、10月17日に入りました。労働審判完全勝利を裁判に繋げていきます。


記者会見の弁護団とJCU木谷委員長


高裁闘争と会社包囲で局面打開めざす
明治乳業争議団

 高裁で中労委命令取消訴訟を闘う明乳争議団は、「格差の存在」と「不当労働行為」を認定しながら主文「棄却」とした命令の誤りと、それを追認した地裁不当判決の突破をめざし奮闘しています。「継続する行為論」と「累積格差の一挙是正」など法的争点に関する意見書(道幸哲也 北大名誉教授)の提出や、証人申請(4人)を行うなど慎重審理を求めるなかで、第3回弁論期日(10月15日)を迎えます。争議団は早期結審をも念頭に置きながら、長期争議の全面解決への道筋に結びつく訴訟指揮を求める要請も強めています。
 攻勢的な高裁闘争と異常企業体質を包囲告発する「不買キャンペーン」に総力を挙げ、今秋から来春への闘いで解決局面を拓く決意で奮闘します。争議解決まで、「明治の製品は買わない・食べない」大運動へのご支援を!


8月19日第44次座り込み


公正・公平さに欠如した行政、司法を正すこと!
東電モラハラ裁判

 拓磨君が受けたいじめ事件で、労災申請段階の労働基準監督署の調査は、会社側の隠ぺい工作のもとで、すでに行われていたハラスメント行為を否定した社内調査の結果への芦澤さんからの批判と、行政権限により真実の解明を求めるための申し立て意見書の提出、そして裏付けとなる文書、コンピューター等による記録の確認を求めたことに対し、全く取りあげることなく、社内調査をそのまま容認する調査が行われたのでした。
 この結果として、「同僚からの申述からもいじめ、嫌がらせがあった事実は認められず、被災者の思い違いや、被害意識にとらわれることによって、疎外感を徐々に深めていったことが推認される。」という調査結果が出されました。労基署による調査資料からは、T氏による拓磨君への「無視されている」とする「客観的事実は特定できず」、「心理的負荷の全体的評価は弱と判断する」と結論付けたことになります。
 本件は東電による明らかな労災隠しです。この誤った判断を正すことが、司法に求められているです。行政事件は既に結審し、判決を待ちます。 民事事件は、9月25日が結審となりますが、この際に拓磨君のご両親の意見陳述も行われます。
 最後まで皆様のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。


集まった署名と拓磨君の遺影


同一労働同一賃金を勝ち取るために署名にご協力を
鶴川高校教職員組合

 鶴川高校の常勤講師の賃金差別裁判は7月に証人尋問を終え、いよいよ10月3日で結審を迎えます。
 「同一労働同一賃金」は基本的人権のひとつとされており、常勤講師に対する賃金差別はまぎれもなく人権侵害です。常勤講師は、担任をはじめ部活動顧問も教科指導も行事などの生徒指導も修学旅行の引率も、何もかも専任教諭と同一の仕事を行っていました。それにもかかわらず、一年契約とされ雇用不安にさいなまれてきました。その上、著しい差別賃金を強いられた原告以外の常勤講師は、将来の見通しを持つことができずに次々と退職し、着任から3年で100%が離職するという異常な状況が続きました。そのため、生徒指導は引き継がれなくなり「教育の継続性」は断ち切られて来ました。
 賃金差別が、働く者への権利侵害だけではなく、教育に影響を及ぼしています。
 東京地裁あて署名を1万筆目標に取り組みます。ご協力をお願いいたします。


組合差別は教育にも悪影響を及ぼしている
帝京長岡高教職組

 今回の事件のように懲戒処分されるのは組合員しかいないということだけではなく、組合員を部長にしないなど、帝京長岡高校では、明らかな組合員差別が行われています。
もちろん労働委員会では、学園は組合差別はないと主張していますが、学園の組合差別は、本校職員の中では周知の事実です。
 しかし、本来学校において、いかなる差別もあってはなりません。その差別が、職場内で公然と行われていることによる影響は、そこで働く教員に、そしてその教員が行う教育に確実に及んでいます。なぜならば、教員の中には、組合差別の状況を見て「組合員だから仕方がない」と思っている人が少なくないと思いますが、そのような考えがあると「あの生徒だから仕方がない」と、問題を抱えた生徒に対して、無意識に差別的な眼差しを向けるようになるはずだからです。


クラシテは中堅社員の製造工場!
建交労東京クラシテユニオン分会 

 クラシテは業界で「中堅社員の製造工場」と呼ばれています。マンション管理業務の育成・教育機関だと言う訳です。
 ここ数年の労働力不足はマンション管理業界も同様です。また、オリンピック前の湾岸エリア開発等でマンションが増えたことから求人が増え、クラシテに嫌気がさした多くの社員が求職しました。マンション管理を経験した即戦力で、求職者本人に退職原因があるのではなく、経営者側にあると断定できるのですから、採用担当者にとって安心して採用できる人材と映るのは当然です。結果、クラシテは中堅社員の製造工場と呼ばれるに至りました。
 不名誉なあだ名がついた原因は、笹晃弘元社長の強引な経営で、都労委の救済命令や労基署の勧告等を受けるたことにあります。多くの労働者を苦しめてきた証なのです。不名誉の解消には、退職者を出さないこと、そのために賃金カットを早急に中止すべきなのです。


JAL高松空港支店要請
JAL不当解雇撤回争議団 林 惠美(松山市在住) 

 6月14日支援者と初の高松空港支店要請を行った。18日の株主総会を控え争議解決を経営陣に伝えて貰うためだ。
 香川では昨年5月23日(第一回特別協議の日)全国31番目の支える会が結成され空港宣伝も予定していたが組合からの運動自粛要請で中止を余儀なくされたのだった。応対したのは業務委託されている四国航空の事業部長だった。争議の現況を伝え要請書を手交。
 引き続き、空港ビル前で宣伝しようとしたら管理会社の担当者が現れ中止要請。不完全燃焼に終わったが、やり取りの中で高松では市内営業所もある事が解った。空港で出来なかった大宣伝を営業所前でやろう!
 株主総会で新社長は真摯な解決姿勢を見せなかった。組合潰しの卑劣な労務姿勢は微塵も変わっていない。
明るく風通しのよい職場が安全運航の基盤である。労働者の権利と空の安全を守るため勝利するまで決してあきらめない。


6月14日高松空港支店要請


東京争議団サポーターの広場
KLMオランダ航空
雇止め裁判を傍聴して

サポーター 藤田 淑子

 8月26日、KLMオランダ航空、日本人客室乗務員雇止め撤回裁判が631号法廷でありました。早くからびっしりと傍聴席を埋めて、2時の開廷を待ちました。
 この日の法廷では、被告側から、もう少し説明したいと申し出があり、次回9月26日の期日まで書面提出することになりました。どんな新しい事を言い出すのかと傍聴席、原告席から反応がありました。
 一方、裁判所側からは進行協議をやりたいと提案があり、9月26日の法廷終了後、別室でやることになりました。
 裁判が終わって弁護士会館で報告集会を開きました。
 原告のオランダ航空客室乗務員3名から、決意表明がありました。
 仕事に誇りを持ち、生きがいを持ち、仕事を続けていきたいという力強いものでありました。お子さんを伴って参加されている原告もいました。
 私たち東京争議団サポーターは4人で、この日の裁判に参加しました。サポーターのメンバーでもある木谷憲子さんは、一人でも入れるジャパン・クルー・ユニオンの代表です。ケガで手に包帯を巻いていましたが、大活躍です。
(当該の記事が表面トップにありますから争議の内容はそれを読んでください。)


9/1 サマーレクリエーション。
千葉・御宿「月の砂漠公園」にて


 東京争議団サポーターの皆さんお集まりくださーい
「サポーター懇談会(意見交換)」を開催します
  11月16日(土)受付開始13:30〜
懇談会(意見交換)14:00〜16:00
東京労働会館 5階「東京地評 会議室」


9・19東京地評争議支援総行動

皆様のご支援、ご協力をお願いします


10・23東京争議団総行動

争議解決に向け、みなさんのご支援・ご協力をお願いいたします


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼明治乳業争議団
 9月17日、第45次「京橋エドグラン座り込み」
 12時〜13時に戻ります!
 「継続は力」・・・会社への確実なボディーブロー。
 ご支援よろしく ?
▼東電モラハラ
 9月25日(水)16時〜民事訴訟第6回弁論(結審)高裁809号法廷
 10月30日(水)15時〜行政訴訟 判決言い渡し 高裁101号法廷
▼鶴川高校教職員組合
 10月3日(木)16時30分 非常勤講師賃金差別事件 結審 地裁527号法廷
 10月7日(月)17時 都労委第1次、2次申立事件 調査
 10月11日(金)16時30分 解雇地裁 517号法廷(ラウンド法廷)
▼帝京長岡高校教職員組合
 10月7日(月)15時〜 第10回中労委調査 。
 引き続き傍聴支援よろしくお願いします。
▼KLMオランダ航空雇止め解雇事件
 10月17日(木)11時30分〜 第5回裁判 地裁709号法廷
 10時30分〜 裁判前宣伝 地裁前
 13時〜 裁判報告集会(予定)


====東京争議団予定===

十月
 十一13:00三役会議
 十二13:00発送作業・全体会議

十一月
 〇八13:00三役会議
 〇九13:00発送作業・全体会議


===行動予定===

九月
十七12:00明乳第45次座込み 京橋エドグラン前
   14:30明乳オリ・パラ組織委員会前宣伝 トリトンスクエア
十八17:009・19東京地評争議支援総行動コース責任者会
十九 終日 9・19東京地評争議支援総行動
二〇10:30司法総行動実行委員会 地評会議室
二五16:00東電モラハラ民事裁結審 高裁809号
二六09:30東京争議団総行動第二次オルグ地評5階会議室
二七10:30労働委員会対策会議 出版労連
   18:00JAL争議6駅一斉宣伝
二九15:00東京地評定期大会 墨田リバーサイドホール

十月
〇二08:00東京争議団共同宣伝裁判所
〇三11:00司法総行動厚生労働省 要請
   16:30鶴川労契法20条裁判 地裁427号
〇四 終日 司法総行動
〇七15:00帝京長岡中労委調査
   17:00鶴川都労委都庁38階
〇八18:30裁判所労働委員会対策会議地評会議室
〇九18:309・19東京地評争議支援総行動総括会議 地評5階会議室
十一16:30鶴川地裁解雇裁判517号法廷(ラウンド法廷)
十二09:30日本国民救援会東京都本部大会 全労連ホール
十五13:30明乳高裁口頭弁論424号
十七10:30KLMオランダ航空地裁前宣伝
   11:30KLMオランダ航空地裁709号法廷


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