東京争議団ニュース第331/2018年12月7日


地裁判決を踏まえ解決局面に向け総力!!
明治乳業争議団

 明乳全国事件への東京地裁判決(11月29日)は、中労委命令が労組法27条2項(除斥期間)を理由に「棄却」した枠組みを維持する不当判決でした。
 その判断手法は、多くの差別事件での命令例や判例とも矛盾をし、さらに原告らの主張書面の一切を無視して判断の論拠も示さない等、極めて冷たく不当な内容です。
 しかし一方、中労委命令が過去の事実としながらも認定した、集団間格差の存在や不当労働行為意思、さらに「付言」を特記して、会社に「異常な長期争議の解決」を提起した積極的側面には言及することなく、追認する内容の判決でした。
 すでに、「いかなる内容の判決でも解決局面を」の意志を固めて奮闘している争議団と支援共闘会議は、判決後の団総会で控訴して闘う方針を確認し、同時に、この局面で「解決への道筋を切り拓く」議論を深め、控訴審の早い段階での局面打開をめざす決意で頑張ります。


不当判決を報告する小関団長


第1回裁判の傍聴支援を!決起集会へのご参加を!!
鶴川高校教職員組合

 無期転換直前の3月末で雇用打ち切りとなったA先生は、解雇撤回を求めて東京地裁に提訴しました。
 12月26日、第1回口頭弁論が行われます。訴状は「教師としての誇りを傷つけ、その働きには到底見合うことのない低賃金を余儀なくさせた末に、雇用を奪って生活基盤を根底から喪失させ、憲法に基づく権利を侵害した。
 教員として積み重ねてきた努力と誇り、生徒や保護者との信頼を一気に無きものとするに等しいもので、人生と人格を喪失させられたような衝撃と甚大な精神的苦痛を余儀なくされた。」と述べています。教職員を大切にしない学校は、生徒を大切にできません。
 11月29日、鶴川女子短期大学内にある法人への要請を行いましたが、百瀬和男理事長は面会せず、要請書すら受け取りませんでした。一日も早い解雇撤回を求め、12月13日決起集会を行います。


過労死等防止対策シンポジウムで訴える!
東電モラハラ裁判

「過労死等防止啓発月間」の一環として、11月29日(木)に「ベルクラシック甲府」において、厚生労働省主催の過労死シンポジウムが開催されました。
 この中で「過労死遺族の訴え」の時間が設けられ、東電社内でのいじめにより自死した芦澤拓磨君の両親が約70名の参加者を前に、事件の概要報告を30分程行いました。
いじめの事実を隠蔽している東電の遺族に対する不誠実な対応の数々や労災不支給決定を行った甲府労基署やその判断を支持した甲府地裁の判決の誤りを指摘しつつ、最愛の息子を亡くした両親の悲痛な思いを訴えました。
 拓磨君は職場の先輩社員の陰湿ないじめが継続的に行われたことで精神疾患を発症し、自死したことを控訴審第2回弁論で立証します。
 なお、公正な判決を求める署名活動を開始しますので、ご協力を宜しくお願いします。


過労死等防止シンポジウムで訴える
拓摩君の父親(明さん)


企業の横暴を防ぎ消費者を守る運動を
建交労ダイワードユニオン分会

 私たちクラシテユニオンが加盟する東京争議団メンバーの闘いは、労働者の雇用や地位を守る闘いだけでなく、消費者の安全を守る闘い、企業の利害関係者(生産者等)の生活を守る闘い等、幅広く運動を行っています。
 クラシテ(ダイワード)ユニオンはその闘いに敬意を払い、職場復帰を目指して地から強く闘って行きます。
 経営者が行うリストラ政策が労働者の雇用を奪い、企業全体の知識力や技術力を低下させ、顧客サービスの質を低下させていると訴えて来ました。しかし、未だ年1割以上の退職者を生み、競争力低下、売上低迷が続き、現経営体制で10年以上たった今も、この悪循環を解消する見込みがないばかりか、横領問題も起こしました。
 今、私たちは現経営者にもっと強い反省を促すため、東京争議団メンバーの闘いに倣い、消費者を守る運動を更に推し進める必要を感じています。


学園の不当労働行為の背景
帝京長岡高教職組 

 帝京長岡高校の賃金は新潟県の高校の最低レベルで、手当についても、休日に部活動をしても手当を支給しない県内唯一の学校であるなど、他の学校と比べ明らかに労働条件が低い状況にあります。
 このような状況でも、教職員は学園に改善を要求することはできません。なぜなら管理職が強大な権力を握っているため、管理職の意に沿わないことを言うことで、不利な処遇を受けたくないからです。
 しかし組合だけは要求書や団体交渉で学園に対し意見を述べたり改善を要求したりしています。また、学園の問題点を公の場で指摘できる唯一の存在でもあります。独善的に学校運営を行いたい学園にとってこのような組合は邪魔な存在であり、それが組合嫌悪の姿勢につながっています。
 県労委で不当労働行為と断罪された吉田先生に対する不当な懲戒処分事件の根底にはこのような背景があります。
 中労委での勝利を目指して奮闘しますので、ご支援よろしくお願いします。


今日この頃
 JAL不当解雇撤回争議団 安藤 眞由美

 まもなく、私たちの解雇事件から丸8年になろうとしています。
 会社との7回目の特別協議を終えた今、最高裁棄却から3年、新たなステージでの交渉が始まったという進展に大きな意義を感じています。
 私達の多くは“年齢“を理由に解雇されましたが、働く女性を取り巻く労働環境は大きく変化を遂げています。
 JALの現場でも、マタハラ問題に大勝利を得、また上位職による不当労働行為に勇気をもって声をあげた結果、会社が反省し、その環境を変えようとしている最近の状況があります。
 まだまだ労働環境は発展途上ですが、声を上げる意味を確信しました。
 会社との交渉に日々奮闘する組合(組織率全客室乗務員の5%)の存在意義がいかに大きいかを感じ、後輩達の為にも今が踏ん張り時だと思う今日この頃です。


日本国民救援会東京都本部90周年記念行事開催

 11月10日(土)午後新宿区内の会場で、国民救援会東京都本部90周年記念集会が行われ、東京争議団から代表が参加しました。
 第一部講演会は、「国民救援会とわたし〜人権の歴史と未来〜」と題し、鈴木亜英(前国民救援会会長)が話されました。
 鈴木さんの生まれ育った状況や、戦争と復興・日本の再軍備や安保闘争との関わりが語られ、そして弁護士としての活動は連日連夜、解雇争議と刑事弾圧事件に明け暮れた時代も。「救援会の魅力は、今闘っていることが、未来につながる。国民が国際的な視野を広げて人権を考えてほしい。」などと熱く語られました。
 その後、第二部レセプションは、自由法曹団東京支部、東京地評代表らがお祝いの言葉や期待が話されました。東京争議団・JAL争議団・CAD争議団・大崎事件首都圏の会らの参加があり、全体の参加者は一部・二部共110名と、とても盛り上がった集会になりました。


11/10 鈴木亜英氏


東京争議団サポーターの広場
近況報告

元全動労争議団 渡部 謙三

 ご無沙汰しています。東京争議団二ュースを読みながら、みなさんが厳しいたたかいの中でも頑張っている姿に、私も励まされています。
 東京から北海道に戻って、早いもので7年半を迎えようとしています。年齢も73才になろうとしています。
 今は、季節労働者や高齢者の冬場の仕事の確保など企業組合の責任者の仕事をしています。
 登別駅での観光客の手荷物運び(ポ―ターサービス)や3月の彼岸にあわせて墓場の除雪作業、虎杖浜という地域にあるホテル北洋での17時から翌朝8時まで火曜日と水曜日の週2で仕事をしながら、「原発やめよう!登別の会」を立ち上げ、毎月、原発問題を柱に講演会を企画し今月で77回になりました。
 また、「戦争させない!西いぶり会」を組織化し西いぶり地域の3市3町を視野に、安倍政権の様々な悪政に反対し、連合に加盟している労働組合や一般市民の方たちと情勢に応じて集会や毎月2回の定例宣伝を繁華街で行っています。
 市民と野党の共闘で、統一候補の実現をと安倍政権を与党の座から引きずり下ろすために、野党各党への働きかけも行ってきました。(続く)


2月10日(日)
東京争議団新春の集い

ラパスホールにて
18時00分より

サポーターと団員の手作り料理でおもてなしいたします


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼帝京長岡高校教職員組合
 12月11日(火)15時〜 第5回中労委調査が行われます。
 ご支援をお願いします。
▼鶴川高校教職員組合
 12月13日(木)18:30 エデュカス7階 東京私教連主催「解雇撤回決起集会」にぜひご参加ください。
▼東電モラハラ
 民事訴訟:12月19日(水)15時半〜
         2月27日(水)15時〜共に高裁809号
 行政訴訟:2月 6日(水) 東京高裁101号 ご支援宜しく!
▼公共一般CAD解雇事件
 12月21日18時半より、全労連会館で争議勝利報告集会を行います。ぜひご参加ください。 
▼明治乳業争議団
 11月29日の不当判決でも、当事者間の和解交渉を進める中労委の付言が維持されました。
 これを力に解決の決断を迫る運動に一層力を入れます。 最後までご支援を宜しく!


====東京争議団予定===

2019年
一月
 十一13:00三役会議
 十二13:00発送作業・全体会議
二月
 一13:00三役会議
 二13:00発送作業・全体会議


===行動予定===

2018年
十二月
 〇八12:30働く者の権利討論集会ラパスホール コーヒー販売11:00集合
 十〇18:30国際人権入門講座 青山学院総研ビル2F 第十会議室
 十一15:00帝京長岡中労委調査
 十三18:30東京私教連主催鶴川・関東一高『解雇撤回決起集会』エデュカス7階
 十四18:30社保庁不当解雇撤回闘争勝利12・14決起集会日比野 図書館コンベンションホール
 十九08:00東京争議団共同宣伝中労委
    15:30東電モラハラ民事訴訟 高裁809号法廷 
 二一18:30CAD争議勝利報告集会 全労連会館ホール
 二三10:00東京争議団第57回総会 ラパスホール
 二五13:30ソラシド航空 都労委

2019年
一月
 十〇16:30鶴川常勤裁判527号法廷

二月
 〇四13:30エミレーツ航空中労委調査
    18:00エミレーツ航空決起集会 航空連事務所
 〇六15:00東電モラハラ労災認定行政 訴訟高裁101号
 十〇18:00東京争議団新春の集 ラパスホール
 二七15:00東電モラハラ民事訴訟 高裁809号法廷


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