東京争議団ニュース第287/2015年4月4日


大阪地裁旧社保庁職員免職無効請求を退ける
全厚生闘争団

 不当判決が3月25日に大阪地裁で出ました。全厚生闘争団京都府12人の公務復帰、2人の免職中補償は否定されました。
 政治は長年年金利権を貪った上に、ツケを現場職員だけに押し付けて逃げました。
 裁判では徹底した証拠提出と口頭弁論で訴えてきた当然の事実と正義を、裁判所は棄却しました。
 国民への行政責任説明を全く示さず、官庁の偽装解体で国民感情を欺いただけの、政治の暴走を裁判所は追認しました。
 労働基本権がないまま首切りが容認された事実は裁判所による憲法の精神の否定です。
 それでも全厚生闘争団はこれからも全国の地裁5か所の地裁闘争、そして京都の仲間は控訴して闘い続けます。
 国民の生活を守る真実のために。


「争点整理」を踏まえ、いよいよ証人審問へ
明治乳業争議団

 明乳争議団は中労委で新たな局面を迎えます。この間、「資料開示」や「審査の枠組み」をめぐり、厳しいせめぎ合いの調査が続きましたが、3月23日の第10回調査で「争点」が確定しました。公益委員が提起した「争点整理案」に対し、申立人らは「基本的に同意する」ことを前提に若干の意見書を提出。
 会社は、大幅な修正を求める意見書を提出していましたが、公益委員は「争点整理案を確定し審査を開始する」との指揮を執りました。 
 その後、申立人ら主・反尋問の4回期日が調整され、6月1日(13時〜)からの証人審問が確定しました。
 逆転救済命令に向け全力で闘う決意です。


中労委第10回調査で菊池弁護士の報告


5月11日に口頭弁論
アメックス解雇争議

 アメリカン・エキスプレスの復職拒否・「退職扱い」事件は、2014年11月26日、東京地裁で原告の訴えを全面的に認める勝利判決を勝ち取りました。会社側は判決翌日に控訴し、3月9日が控訴審第1回期日でした。
 3月9日の口頭弁論には、30名を超える支援者の皆さんが傍聴にかけつけてくださいました。裁判長からは、「産業医(指定医)の診断書といった客観的な証拠はあるか」との質問と合わせ、会社側から申請されていた、原告主治医と会社人事部マネージャー2名の証人の採否については、5月11日の次回口頭弁論に持ち越すとの発言がありました。
 その後、裁判長から和解の打診があり、3月24日に和解協議が開かれましたが、原告からは復職を前提とした和解でなければ応じられないとあらためて伝えました。4月17日に2回目の和解協議が予定されています。
 荻窪駅前での宣伝活動や、5月の総行動など、アメックスの不当性を広めて会社を追いつめる行動を強めていきますので、控訴審でのたたかいに引き続きご支援よろしくお願いします。


全容解明に原告側が申請した全員の証人採用を!
日東整争議団

 日東整裁判の東京高裁での第2回控訴審裁判は、4月20日15時から824号法廷で開かれます。
 この裁判では、原告側が裁判所に提出した新証拠の持つ重要性などについて、元日東整労組委員長であった、相澤氏が証言をすることが決定しております。
 また、日本の航空業界特有の「一身専属的」に親会社が子会社を丸抱えで支配従属している実態を、航空法に基づいての航空機整備の委託と受託の関係について全日空OBで航空連の針谷氏と日航の整備部門の再編を協議する資料を作成したと言われている、日航整備本部の内藤氏の証人申請をしております。
 針谷氏と内藤氏の証人採用は、日東整不当解雇事件の全容解明には絶対に必要なこととして原告らは裁判所へ強く訴えております。


報告集会で挨拶する佐藤原告


従業員を騙すダイワード笹社長はブラック経営者!
建交労ダイワードユニオン分会

 ダイワード笹晃弘社長は退職金の大幅カット(就業規則の不利益変更)を「不利益ではない」と断言しました。この変更は「現行運用を一切変更しないで、公平性の観点から、その運用内容を就業規則に明記しただけ」と回答しました。
 笹社長は10年も従業員に説明も無く、労働契約法・就業規則を無視した退職金制度を裏で運用していたと公言したことになります。
 新規採用時に退職金の現行運用を説明し理解を得ているとも断言しましたが、これも自らが法律に反した行為をしたと説明したに過ぎません。しかも多くの従業員が採用時の説明は無いと訴えます。
 10年間も法律を無視し、従業員に嘘をつく笹社長はブラック経営者です。


中労委命令履行 
4月1日までの担任復帰を求める
鶴川高校教職員組合

 昨年、中労委は、年度途中の担任外しが不当労働行為であったとして、4月1日までの担任復帰を命じました。
 百瀬理事長は、国を相手取り東京地裁へ命令取り消しを求めて行訴しました。3月18日、第1回口頭弁論が行われ、42席の傍聴席は満杯に。教育を犠牲にしてまでも組合差別ありきの運営を続ける学園にNOの意志で連帯しました。
 このような状況下、年度末までに13人の教員が学校を去りました。
 そして、今年度12名の新採用教員を担任につけています。組合員を担任に戻さない合理的な理由は何一つなく、道理にも教育の条理にも反します。組合は連日学園への申し入れを行い、中労委命令を履行し担任に戻すよう求めています。


中労委前宣伝で訴える森本さん


最高裁は職責を果たしてください!
矢田部過労死裁判

 安倍政権の強権・威圧政治によって、メディアが萎縮し「物言えぬ・書けない」状況が広がり、国民は政治に対する危機感を抱いています。
 裁判所(地裁、高裁)の判決も安倍政権の圧力に屈し、労働法制の改悪を先取りする歪んだ司法判断を出し続け、憲法の番人と言われる責務を放棄しています。
 最高裁前の掲示板に、「人と向き合い、法を支える」という掲示物があり、「裁判所は中立、公平な立場から適正・迅速な裁判を実施しています。」という文字があります。まさに、「人と誠実に向き合う心」が司法には求められているのです。
 しかし最高裁も原審の歪んだ不当判決を無条件に追認し、「一定の期間を経て不受理にする、」これが最高裁の上告棄却の手法であり実態です。
 最高裁には法の番人として、憲法76条3項に規定する「良心に従って職権を行使する」の責務を履行し、誤った矢田部裁判の判決を正すよう強く要求します。


3月13日最高裁前の宣伝行動


都労委が市進事件に関し「要望書」発出
市進学院争議団

 2月23日都労委は、並木委員長の「授業外し」、安田書記長・土田組合員への「不当雇い止めを争っている事件の結審に際し、「労使双方は本件が当委員会に係属していることに鑑み、真摯に協議するなどして、紛争の拡大を防止するよう格段の配慮を払われたい」との要望書を発出しました。
 私達は、要望書にそって並木委員長と大原副委員長の継続雇用を強く求めましたが、市進学院はこれを拒否!並木委員長と大原副委員長は、2月末日をもって「雇い止め解雇」されました。
 都労委の要望も聞き入れず、組合つぶしのための選別解雇を続ける市進学院に対し、私たちは教壇にもどるまで断固、徹底的に闘いぬきます。


闘う並木委員長と大原副委員長


「作り話」を真実とした高裁
再雇用拒否田畑和子争議

 上告理由書から「学年編成についての裁判を受ける権利の侵害」 についてお伝えします。
 【高裁判決は「証拠及び田畑の主張を考慮しても、中神が事実的根拠を欠くことを知りながら当該記載をしたとは認められない」とした。
 しかし、その内容は中神が教員から聞いたとして自分の体験を述べている事柄であり、中神自身の主観的認識の問題である。故に、尋問を経ることによって明らかにし得る事項であり尋問が唯一の証拠方法と言える。しかし高裁は尋問を却下した。
 また、中神の話が虚偽であることは「学校要覧」を見れば明らかであるのに、高裁はこれを抹殺した。
 これは高裁判決の不公平性・恣意性を示すとともに理由不備の誤りを犯したものである。】


団体交渉権はく奪の代償措置は何も示さない、東京都
公共一般東京都団交拒否事件

 3月20日に非常勤職員の一般職化問題で団交を開催しました。一般職化によって制限される団交権に対する代償措置の問題について、当局は何の措置も示しませんでした。
 また、「4月以降は職員団体として人事委員会に登録しないと交渉に応じない」とした問題で、組合は都労連(正規組合の統一交渉団体)は登録団体ではないのに、なぜ交渉しているのか追求しました。しかし、当局は何も回答できませんでした。併せて、法的には一般職でも現業の臨時職員については団交ができることについても、「団交権が生じることは承知している」としながらも、「申し入れがあれば団交を受ける」とは明言しませんでした。
 組合は、4月以降も交渉ができるよう準備を進めていきます。
 CAD委託問題については、5人の雇用希望者のほとんどがふるい落とされました。委員長については、類似科目へ雇用継続されましたが、年間授業数を400時間から20時間に大幅削減されました。
 CAD問題では、授業時間を大幅に減らされたため法的措置を検討していきます。


CAD委託事件で宣伝行動を行う組合員たち(訓練校 大田校にて)


新国前宣伝行動に支援の声
新国立劇場合唱団員解雇争議

 新国前宣伝行動は、現在、一公演につき初日と楽日(最終日)の2回とりくんでいます。
 いつも約400枚のビラは、新国立劇場のオペラ公演観賞のお客さんに受け取られ、時にはカンパを寄せる人もいます。また「まだ解決しないのですか」「オーケストラの専属は困難だが、合唱団は専属にしなくては」「(争議が)長いわねえ、負けないでがんばって」と激励の声がかけられています。
 今後も、この支援の声を糧として解決に向けとりくんでいきます。
 今後ともご支援をよろしくお願いします。


公共一般新春旗開きのオープニングにて


共同行動で共に闘う仲間の紹介
白鵬女子高校黒崎先生雇止め争議

 3月13日、神奈川にある私立白鵬女子高校・黒崎先生雇い止め事件に関して、神奈川私教連は東京争議団とともに最高裁前宣伝に参加し最高裁要請を行いました。昨年12月、東京高裁は学園主張を一方的に採用した地裁判決を踏襲し、「次年度雇用の期待権はある」としながらも、学園が主張した事実に基づかない雇い止め理由を採用して敗訴させました。黒崎先生は、校長より「来年度は無期雇用にする」と言われた他、2年生担任、次年度以降の教育プロジェクトに参画するなど、無期雇用である専任教諭と何ら変わることのない仕事に携わり、誠心誠意教育活動に力を注いで来ました。横浜地裁、東京高裁の形式的な判断を許すわけにはいきません。
最高裁勝利をめざして奮闘します。


最高裁前で訴える黒崎先生


東京争議団サポーターの広場

  4月4日のお花見に続いて、行事が続きます。

4月27日(月)全国労働委員会対策会議の総会が行われます。
財政活動の一環としてコーヒー販売をします。都合のつく方、協力願います。

5月1日(金)メーデーです。皆さんの協力を切にお願いします。
飲み物、昼食、争議団支援の物品販売、ビラまき等に取り組みます。


咲き誇る白モクレン


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼NTT木下解雇争議
@東京労組15春闘第二波行動4月3日(金)NTT持株会社要請10時〜10時30分。
A東部けんり総行動4月9日(木)NTT持株会社抗議・要請午後12時45分〜1時15分。ご支援よろしくお願いします。
▼新国立劇場合唱団員争議
4月14日(火)13:00〜「運命の力」楽日、5月10日(日)13:00〜「椿姫」初日、同月26日(火)13:00〜同オペラ楽日の劇場前宣伝行動へのご参加をよろしくお願い致します。
▼アメックス解雇争議
控訴審次回口頭弁論は5月11日(月)傍聴ご参加ください。
▼日東整争議団
5月13日(水)10:30〜11:30有楽町JALプラザ前宣伝。
▼鶴川高校教職員組合
鶴川中労委命令取り消し行政訴訟 第2回口頭弁論&報告集会
5月15日(金)15:00 東京地裁(霞ヶ関)527号法廷。
▼公共一般東京都団交拒否事件
中労委の期日が6月4日13時30分に決まりました。応援をよろしくお願いします。
▼明治乳業争議団
「明治乳業争議中労委闘争を勝たせる会」が結成されました〔個人一口1000円、団体一口3000円〕。全国からの中労委闘争参加を支える財政確立を目指します。ご支援を!


====東京争議団予定===

五月
 十五 17:00三役会議
 十六 13:00全体会議

六月
 〇五 17:00三役会議
 〇六 13:00全体会議


===行動予定===

四月
〇四16:00 サポーター主催花見
〇九11:05 東部けんり総行動 市進学院(本郷)
   12:45 東部けんり総行動 NTT持株会社抗議・要請行動
十〇08:00 東京争議団共同宣伝 最高裁前
   10:00 東京争議団共同行動 最高裁要請
   11:50 大日本印刷本社包囲デモ 牛込箪笥区民ホール2階
十三18:30 国際人権委員会代表者会議 労働会館5階会議室
十四12:00 派遣法改悪法案撤回を求める院内集会 参議員会館B109会議室
   13:00 新国立劇場前宣伝行動
   13:00 明治HD宣伝
   14:00 みずほ本店宣伝   
   16:30 (株)明治宣伝
十五09:30 全労連・東京地評争議支援総行動第1次統一オルグ 全労連3F会議室
   17:30 全労連・東京地評争議支援総行動第2回実行委員会 全労連3F会議室
十七12:30 専修大学労災休業最高裁
   16:30 アメックス和解協議 高裁16階第1民事部
二〇13:30 日東整 裁判所前宣伝行動
   15:00 日東整 高裁824号法廷
二一08:00 東京争議団共同宣伝 都庁前
   12:00 明乳戸田工場宣伝
   16:00 明乳神奈川工場宣伝
二二08:30 東京争議団共同宣伝 中労委前
二七13:30 全国労働委員会対策会議年度総会 全労連会館ホール
  
五月
〇一 終日 メーデー 代々木公園
〇七10:30 日東整・JAL争議共同宣伝 有楽町JALプラザ前
〇九13:30 渡辺清次郎さんを偲ぶ会 渋谷区幡ヶ谷区民会館
十〇13:00 新国立劇場前宣伝行動
十一11:00 アメックス東京高裁822号法廷
十二13:00 明治HD宣伝
   14:00 みずほ本店宣伝   
   16:30 (株)明治宣伝
十三08:00 東京争議団共同宣伝 地・高裁前
    18:30 国際人権委員会幹事会 労働会館5階会議室
十四09:30 全労連・東京地評争議支援総行動第2次統一オルグ 全労連3F会議室
   17:30 全労連・東京地評争議支援総行動第3回実行委員会 全労連3F会議室
十五15:00 鶴川東京地裁527号法廷
十九08:00 東京争議団共同宣伝 都庁前
    12:00 明乳坂戸工場前宣伝
   16:00 明乳埼玉工場前宣伝
二〇08:30 東京争議団共同宣伝 中労委前
二四13:00 新国立劇場前宣伝行動
二六13:00 新国立劇場前宣伝行動
二八 終日 全労連・東京地評争議支援総行動

六月
〇一13:00 明乳中労委審問
〇三〜〇四 終日 全国公害被害者総行動
〇三08:00 東京争議団共同宣伝 地・高裁前
〇四13:30 公共一般第2次申立て事件中労委
〇五15:00 公共一般第3次申立て事件都労委
十七08:30 東京争議団共同宣伝 中労委前
十八17:30 全労連・東京地評争議支援総行動第4回実行委員会 全労連3F会議室


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