東京争議団ニュース第286/2015年3月6日


ご支援ありがとうございました
ステートストリート信託銀行争議

 ステート・ストリート不当配転・解雇事件は2月16日に裁判上の和解となり終結いたしました。2013年4月に配転無効、5月に解雇無効で会社を提訴してから1年と10カ月。長いような短いような裁判生活でした。
 和解内容は公表しないという取り決めになりましたので具体的なご報告はできませんが、原告はとても満足した結果となりました。これもみなさんの温かいご支援があったからです。 本当にどうもありがとうございました。


議長と原告の終結の握手


最高裁は司法の責務を忠実に実行してください!
矢田部過労死裁判

 いま司法「裁判所」は、安倍政権が企む労働法制の改悪法を先取りするかのような、極めて不当で歪んだ司法判断を出し続けています。
 フランス、ポントワーズ大審裁判所所長のピェール・リオンーカーン氏は、「裁判官の任務とは、最も弱い者の権利を守り、最も強い者たちを共通のルールに従わさせ、かつ現行憲法法典の文言に従えば、個人の自由の保障たることである」と語っています。
 このことは、個人の尊重、幸福追求の権利を掲げる日本国憲法において、まさしく同じことです。
 最高裁は、上告している全ての不当労働行為事件はもとより、矢田部過労死事件について、直ちに上告を受理し、憲法や基本的人権、そして国際基準に照らし公正な審理を再開し、誤った原審の判決を正すよう強く要求します。


百瀬理事長は中労委命令を守れ!
鶴川高校教職員組合

 昨年12月、中央労働委員会は、組合員に対する年度途中の担任外しが不当労働行為であったと認め、4月までに担任に戻すよう命じました。しかし、学園百瀬理事長は、命令履行を拒否する一方で新採用教員を担任につけると表明しています。この組合員は勤続25年目となる1年契約の常勤講師です。中労委は担任外しの動機が、有期雇用である組合員を無期雇用の専任教諭に転換するよう求めた組合に打撃を与えようとしたことにあったと明確に認定しています。
 何重もの組合差別の末に強行された担任外しは改めさせなければなりません。学園は命令を不服とし国を相手取り東京地裁へ「命令取り消し訴訟」を提訴しました。引き続くご支援をお願いします。


ストライキに決起!2・14抗議アピール行動
市進学院争議団

 都労委での調査が進むなか、市進学院は2月9日の団体交渉の場で、並木委員長と大原副委員長の「雇い止め解雇」を通告してきました。相次ぐ雇い止めによる組合つぶしに抗議するため市進学院争議団は、本八幡の市進ホールディングス本社前で抗議アピール行動を行いました。
 この行動に、明治乳業争議団、全労協、東京全労協、全水道東水労、全国一般全国協、全日建連帯労組、全石油昭和シェル労組、電通労組首都圏支部、国労江東支部、地元の千葉からも国労千葉地本、なのはなユニオン、市進の仲間を励ます会など、約80名に上る支援の仲間が集まりました。
市進の組合つぶしに対し、我々は徹底的に闘います。


2・14 ストライキ抗議アピール行動!


中労委で「争点整理」の重要局面を闘う
明治乳業争議団

 一昨年11月から開始された明乳事件の中労委調査ですが、第9回調査(2月2日)において、公益委員から「争点整理」の案が示されました。双方で検討して3月9日までに書面で意見を提出し、次回(3月23日)の調査で確定されれば、いよいよ4月から証人審問が開始される見通しです。
 証人は、申立人ら主尋問2回廷(反対尋問2回廷)、会社主尋問1回廷(反対尋問1回廷)の計6回期日が予定されます。争議団は弁護団との議論を重ね、都労委が審査・判断を放棄した、「大量観察方式による累積格差の一括是正」を実現する立場から、争点整理への意見書を提出します。同時に、会社が資料開示を拒否したうえで一方的に行う、単年度審査だけの格差立証や相対比較なし「個別アラ捜し立証」などの、不当な立証内容の認定・判断を許さない決意で奮闘します。


中労委第9回調査説明の金井弁護士


団体交渉権はく奪の代償
措置は何も示さない、東京都
公共一般東京都団交拒否事件

 4月以降、一般職化された非常勤からの団交申し入れについて、2月13日の団交で東京都は「4月以降は(人事委員会に)登録した団体でないと応じない」旨回答しました。しかし、一般職でも臨時の保育士や現業職員には団交権は認められており、登録団体でないと交渉に応じないとする当局の姿勢は誤りであると組合は追及しました。加えて、これまで団交権を有していた非常勤職員への団交権を補償する代償措置について何の回答も示していません。これでは、東京都の都合のいい、一方的な権利はく奪に他なりません。また、一般職化される非常勤の職名と、各報酬についても示さない不当な対応をいまだに続けています。改めてこれらの問題について団交を年度末ぎりぎりまで行います。


真実をあぶりだす裁判
全厚生闘争団

 来る3月25日は社保庁不当解雇6地裁闘争で先行した京都事案、大阪地裁判決の日です。人事院の裁決が大幅に遅れる中、飛越して裁判に訴えた京都の仲間は徹底した審理を大阪地裁で行ってきました。
 民主党の社保庁調査マニフェストの約束も破られた中、嘘、歪んだ情報にまみれた社保庁バッシングの真実をあぶり出し、裁判証拠として提出し、政府の雇用責任を追及して来ました。
 社保庁だけが悪いと言う未曾有のキャンペーンに屈せず、全厚生闘争団の仲間が一丸となって正義を貫き続けて来れたのは、ご支援をいただいた皆様のご理解があってこそです。
 その期待に応えるべく当たり前の解雇取消、復職に向けて全力で勝訴すべく努力します。


東京高裁で控訴審裁判はじまる! 
地裁判決をくつがえす新証拠を提出し陳述する!
日東整争議団

 日航の子会社つぶしによる日東整の解散・解雇事件は、2月16日東京高裁で第1回控訴審裁判が開かれました。
 当日裁判所前では、多くの支援者が宣伝行動に参加、連帯の挨拶を頂きました。
 原告と弁護士からそれぞれ陳述を行い、地裁判決をくつがえす新証拠をもとに「日東整は日航の整備部門の一部であることが明らかとなった」ことを明快に陳述しました。
 裁判長は、原告側の証人尋問を認め、「更なる証人調べの必要性について判断する」とし、次回裁判期日4月20日15時から824号法廷が決まりました。
 日東整争議団は、新証拠を立証して行くには3人全員の証人尋問が必要として、全力を挙げて行く決意が示されました。
 尚、2月9日の日東整争議の解決をめざす集会には航空、地域、争議団など140名の参加があり、東京高裁での控訴審裁判に向けての決起ができ大成功となる集会となりました。
 集会及び裁判傍聴への参加を頂き誠に有難うございました。


報告集会で決意を述べる泉さん


3月9日に控訴審第1回期日
アメックス解雇争議

 アメリカン・エキスプレスの復職拒否・「退職扱い」事件は、2014年11月26日、東京地裁で原告の訴えを全面的に認める勝利判決を勝ち取りました。会社側は判決翌日に控訴し、3月9日が控訴審第1回期日です。
 3月2日には、アメックスのオフィスがある荻窪駅南口で宣伝活動を行いました。
 控訴理由書で会社側は、主治医の診断は信用できないとしながら、一方で主治医の情報提供書をもとに復職基準を満たしていないと主張するなど、自己矛盾に陥っています。また、「MDテスト」なるものを持ち出し、復職時に望ましい水準に達していなかったことを、復職不可の重要な判断要素に上げてきましたが、このテストは「復職可否判定9項目」にないものであり、いったい「復職基準」とは何なのかと言わざるを得ません。
 地裁判決後の団交で、会社側人事部マネージャーは「裁判でブランドは傷つかない」などと発言。司法を軽視する会社の姿勢は絶対に許せません。控訴審でのたたかいに、引き続きご支援よろしくお願いします。


総務省・厚労省からの問合せ内容をただす
NTT木下解雇争議

 2月20日(金)に春闘勝利、争議の早期解決をめざし東京総行動が取組まれました。
 NTT持株会社前での行動には80名の仲間の皆さんの結集をいただき抗議・要請を展開しました。社前で争議の早期解決を訴えるなか、木下さんを含む6名がNTTとの要請に臨みました。
 昨年の厚労・総務省の交渉で、NTTへの指導文書の提出を求め、省からNTTに対して問合せをしたという経過の中で要請団は、@問合せは来ているのかAどの部署かB問合せ内容はCどう返答したか、等を問いただしました。
 要請団の追及にNTTは@省からは問い合わせは来ていると聞いているA内容・部署については、「この場では回答できない」というものでしが、返答する担当者は下手なことは言えないという緊張感が漂っていました。要請団は、次回には本日の質問に答えるようにと申入れ、要請を終わりました。
 関連省庁との交渉、NTTへの追及を重ね争議の解決の前進を図りたいと思います。


2・20総行動NTT前


閉店騒動
青年ユニオンSHOP99裁判

 これまでのローソン100店舗を閉鎖すると報道にありましたが、あわせて新事業も撤退するということがわかりました。
 新事業とはスーパーとコンビニの間のビジネスを進めようとし「ローソンマート」という看板で2014年からはじめたお店です。しかし、わずか1年でこの新事業の店を辞めようというのです。
 採算計画が不十分なままの店舗の出店計画と新事業計画の問題が明らかになりました。
 現場の声をこれからも拾っていきたいです。


閉店 店舗中の様子


上告理由書の内容A
再雇用拒否田畑和子争議

 【憲法13条違反】
 本件では、被上告人中神校長が
生徒の文化祭展示物についての上告人田畑に関する誤った情報を、豊島区教委へ報告するという情報プライバシー権等の侵害による不法行為が問題です。
 上告人の情報プライバシー権は、人格権に関する権利だからです。
 14年5月、福井地裁は「生存を基礎とする人格権が全ての法分野において最高の価値を持つ」「個人の生命、身体、精神及び生活における利益は各人の人格に本質的なものであって、その総体が人格権である。 人格権は憲法上の権利であり(13条・25条)また人の生命を基礎とする故に我が国の法制下においてはこれを超える価値を他に見出すことはできない」と判示しています。


歌劇場としての正しい姿勢を示せ
新国立劇場合唱団員解雇争議

 この3月で、新国立劇場合唱団員契約打ち切り・団交拒否事件は、満13年を迎えました。
 「オペラ」上演の初めての試みは、16世紀末にイタリアのペーリとコルシによって行われ、以後、オペラはヨーロッパ社会で発達・変遷し、フランス革命などによる社会の変革が始まると、歌劇場で働く人たちの身分保障、賃金・労働条件などが、欧米の歌劇場で徐々に確立されていきました。
 新国立劇場には、日本におけるオペラの拠点として果たさなければならない課題が山積しています。
 新国財団は、合唱団員に対する試聴会制度を廃止し、欧米の歌劇場の「専属制」システムを採り入れ、団員がオペラに専念できる環境を築くべきです。
 また、争議の一刻も早い解決のために解決条件を受け入れ、労組と手を携えて日本のオペラ振興への正しい道のりを歩んでいくべきです。


8年間続く、賃金抑制で、賃金は最低ランクに!
建交労ダイワードユニオン分会

 ダイワード笹晃弘社長は退職金が半額以下となる大幅カットの就業規則変更を行いました。笹晃弘社長の賃金抑制政策は成果主義賃金、退職金カット、パワハラ、残業不払い等、尽きることがありません。この賃金抑制はダイワード笹晃弘社長が8億円も売上を減少させたためです。笹晃弘社長は経営責任を回避するため、8年間も従業員いじめを続け、既にダイワード従業員の賃金はマンション管理会社で最低ランクになるほど低い金額になっています。
 その上、退職金大幅カットについて、笹晃弘社長は「不利益変更ではない」と言い切ります。敢えて違法行為を勧める河本毅弁護士の指導だと考えます。労働者の権利を守る私たちの闘いは当分終了できません。


東京争議団サポーターの広場

  いつもサポーターへの協力ありがとうございます。
 春です。
 花見です。

4月4日(土)争議団の定例会の後にサポーター主催の花見をやります。
原告、家族、友人、サポーター支援者等などの皆さんと楽しみながら、交流したいと思います。
定例会場の東京労働会館より1分の大塚公園です。
会費は1000円です。


河津桜 咲きました


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼アメックス解雇争議
2審でも勝利を!控訴審第1回期日は3月9日 傍聴ご参加ください。
▼新国立劇場合唱団員争議
3月9日(月)18:00〜「マノン・レスコー」初日、並びに同月21日(土・祝)13:00〜同オペラ楽日の劇場前宣伝行動へのご参加をよろしくお願い致します。
▼鶴川高校教職員組合
鶴川中労委命令取り消し行政訴訟 第1回口頭弁論&報告集会3月18日(水)15:00 東京地裁(霞ヶ関)527号法廷42席の傍聴席をいっぱいに。
▼明治乳業争議団
第10回中労委調査(3月23日、10時〜)は、争点整理を確定させる重要局面です。監視・激励の支援傍聴を切に要請します。
▼市進学園争議団
3月24日午前11時より、東京地裁619号法廷で佐藤・高畑両組合員の会社復帰を求める裁判が結審を迎えます。皆様の傍聴支援、宜しくお願い致します。
▼日東整争議団
4月1日9:50〜10:00東京高裁13階第12民事部要請。裁判所1階に9時40分までに集合。
▼公共一般東京都団交拒否事件
CAD委託問題は、委員長の雇用について類似科目への「採用候補」となりました。本採用させるまで奮闘します。中労委は双方和解決裂で当面延期となりました。次回決まり次第お知らせます。
▼再雇用拒否田畑和子争議
最高裁へ第1回の要請を行いました。上告受理に向け真剣に聞いていただくように訴えてきました。


====東京争議団予定===

四月
 三17:00三役会
 四13:00全体会議

五月
 八17:00三役会議
 九13:00全体会議


===行動予定===

三月
〇六12:00共同アクション 丸の内昼デモ
〇七14:00明乳銀座デモ
〇九15:30全国労働委員会対策会議・「励ます会」出版労連
   11:00アメックス高裁822号法廷
   18:00新国立劇場前宣伝行動
十〇13:00明治HD・
   14:00みずほ本店・
   16:30(株)明治宣伝
十二 終日 千代田総行動
   18:00JAL本社包囲デモ
十三08:00東京争議団共同宣伝 最高裁前
   10:00東京争議団共同行動 最高裁要請
十七08:00東京争議団共同宣伝 都庁前
   12:00明乳坂戸工場前宣伝
   16:00明乳埼玉工場前宣伝
十八08:30東京争議団共同宣伝 中労委前
   10:00公共一般都労委
   15:00鶴川地裁527号法廷
十九13:00新国立劇場前宣伝行動
二〇10:00公共一般支援共闘会議東京自治労連
二一13:00新国立劇場前宣伝行動
二三10:00明乳中労委調査
   12:00JAL院内集会参院会館101室
二四11:00市進 地裁619号法廷 結審
   18:30裁・労対策東京会議 東京労働会館5階会議室
二五13:10DNPさいたま地裁判決 C棟105号法廷    
     社保庁大阪地裁判決(京都事案)
二六15:00いすず高裁判決101号法廷
   15:40JAL高裁824号法廷
   18:30全労連・東京地評争議支援総行動第1回実行委員会 全労連3F会議室

四月
〇一08:00東京争議団共同宣伝 地・高裁前
    09:50日東整東京高裁13階 第12民事部要請
   10:30日東整・JAL争議共同宣伝 有楽町JALプラザ前
〇二17:30新国立劇場前宣伝行動
〇四17:00サポーター主催花見
十〇11:50大日本印刷本社包囲デモ 牛込箪笥区民ホール2階
十三18:30国際人権委員会代表者会議 労働会館5階会議室
十四13:00新国立劇場前宣伝行動
   13:00明治HD・
   14:00みずほ本店・
   16:30(株)明治宣伝
十五08:30東京争議団共同宣伝 中労委前
    09:30全労連・東京地評争議支援総行動 第1次統一オルグ 全労連3F会議室
   17:30全労連・東京地評争議支援総行動 第2回実行委員会 全労連3F会議室
二〇15:00日東整 高裁824号法廷
二一08:00東京争議団共同宣伝 都庁前
   12:00明乳戸田工場宣伝
   16:00明乳神奈川工場宣伝
二七13:30全国労働委員会対策会議 年度総会 全労連会館ホール

五月
〇一 終日 メーデー 代々木公園
十〇13:00新国立劇場前宣伝行動
十二13:00明治HD・
   14:00みずほ本店・
   16:30(株)明治宣伝
十三08:00東京争議団共同宣伝 地・高裁前
   10:30日東整・JAL争議共同宣伝 有楽町JALプラザ前
十四09:30全労連・東京地評争議支援総行動 第2次統一オルグ 全労連3F会議室
   17:30全労連・東京地評争議支援総行動 第3回実行委員会 全労連3F会議室


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