東京争議団ニュース第283/2014年12月6日


雇用関係認める全面勝利判決!
会社側は控訴へ

アメックス解雇争議

 昨年の2013年1月に提訴したアメックスの復職拒否・「退職扱い」事件は、1年10カ月たった11月26日に判決を迎え、原告の訴えを全面的に認める勝利判決を勝ち取りました。
 判決は、@「健康時と同様」の業務遂行能力を復職の条件とする改正就業規則は不利益変更であり原告を拘束しないとし、A復職の判断に当たっては医師の専門的意見を十分に尊重すべきであって会社の判断には合理性がない、としました。また、復職に関する「内規」について、「判定基準9項目を全て満たした場合のみ復職を可能とする運用を導くことは困難」であり、「内規」は復職判断の内部資料として作成されたものにすぎず、従業員に開示されていないから、原告の復職可否を無条件で拘束するものでない、としています。
 たくさんの支援者で傍聴席は満席になり、会社側の被告席は空席のままでした。判決日当日からアメックスには「控訴するな」のファックス送信を行いましたが、会社側は判決日翌日に控訴してきました。引き続きご支援をよろしくお願いします。 


勝利判決報告集会


東京都が一般職化強行、委員長の職場を委託化攻撃
公共一般東京都団交拒否事件

 11月14日、東京都は突如、総務局の課長級2人を団体交渉に出席させました。12月10日の週に、一般職化問題については正規組合との妥結が見込まれ、さらには12月初旬に都議会で条例を通すつもりです。そのため14日の交渉では「これが最終提案だ」として 組合との団交を一方的に打ち切る姿勢に終始しました。
 組合は「名ばかり一般職化」に反対しながら、一般職化される組合員の職場の来年4月以降の雇用、労働条件問題で団交を行っていきます。
 また、10月20日、委員長が勤務する都立職業訓練校CAD製図科を来年度から委託化すると、委員長に直接通告してきました。
 この問題に対し組合は直ちに団交を開催、解明要求と委託反対、雇用継続を求めて闘っています。状況によっては新たな争議が勃発する事態となっています。


第2回和解協議終了
ステートストリート信託銀行争議

 ステート・ストリート不当配転・解雇事件は12月5日に第2回の和解協議がありました。たくさんの支援の方に来ていただきまして、ありがとうございました。
 ちょうど10年前の2004年12月5日、原告はステートストリートに入社しました。10年後にこんな事になっているとは思わず「がんばって仕事をしていこう!」と張り切っていました。そして10年後のこの日に和解協議がもたれるとはなんとも皮肉なものだと思いました。
 話し合いは今後も続行されますので、引き続きみなさんのご支援をよろしくお願いします。


コマに対する割増賃金支払いへ!
市進学院争議団

 労基署の是正勧告に従わない市進学院に対し、私たちは不払いの割増賃金を計算し10月21日の団交の場で会社に支払いを求めました。提訴も辞さない私たちの姿勢に、11月20日の団交の際、会社は「平成24年度の冬期講習等につき一律5000円の割増賃金を支払う」と回答。また3月1日付の1分単位の残業申請に関する文書も「配布漏れがあったようなので、再配布するよう指示を出した」と回答しました。しかし2週間たった今でも「そのような指示は来ていない」と私たちに協力的な教室長から連絡がありました。
 労基署にウソの報告をし、それをごまかすために団交でもウソをつく市進学院の経営陣に対し、断固・徹底的に闘ってまいります。


市進ホールディングス前情宣行動


芸術文化振興会へ
新国財団への指導を要請
新国立劇場合唱団員争議

 11月21日、MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)の争議支援総行動で、支援共闘会議と音楽ユニオンは独立行政法人日本芸術文化振興会に対し、新国立劇場(新国)争議の早期全面解決のために適切に指導・助言するよう強く要請し、新国財団との団交等の状況を報告しました。 新国財団との協定案は、@解決金の支払いA合唱団員の雇用の安定B試聴会(在団者へのオーディション)の抜本的改善C職場環境の改善等、です。
 新崎盛吾・MIC議長は、争議をどのような形で解決するか、新国の予算を拠出する振興会がその方法を模索してほしい、芸能関連労働問題連絡会の緒方承武さんは、せめてステージ上での労働災害に労災が適用されるように財団を指導してほしいと、要請しました。
 振興会からは廣瀬哲也(新国立劇場・おきなわ部)管理課長が対応し、主に解決金の根拠に関連して、新国の収入の内容は入場料、貸し劇場料、寄付と説明がありましたが、最高裁でオペラ合唱団員は労働者と認められるまでの長期に及んだ八重樫節子さんと音楽ユニオンの労苦に対し、解決金が支払われるのは当然のことと要請団は主張しました。 
 今後とも、一刻も早い全面解決へのご支援をよろしくお願いします。


百瀬理事長・訓告処分198件濫発
鶴川高校教職員組合

 11月27日、百瀬和男理事長は組合員6名に対して198件の訓告処分を濫発しました。
 「朝の20分間、就業時間中であるにもかかわらず、職務に専念しないで校門の近くで自分勝手な行動をし、就業規則に違反する行為をしていた」ことを処分理由としています。 これは、無意味な立ち番ではなく実質的な教育活動を行おうと、組合員が自主的に始めた生徒への挨拶活動に対するものです。生徒に「おはよう。今日もがんばろう゚」と呼びかけるのは学校であれば当たり前の光景です。これを「組合活動」と決めつけ敵視するなど、教育現場にあってはならないことです。
 私たちは生徒の成長をゆたかに保障する学校を実現するため、ねばり強く奮闘します。


安い給料を成果主義賃金でさらに抑制へ
建交労ダイワードユニオン分会

 ダイワードユニオンはブラック経営者笹晃弘ダイワード社長と組合潰し専門の河本弁護士と闘う争議団です。
 ブラック経営者は成果主義賃金の強行導入時に、この4年間で総人件費は1・9%上昇していると述べています。しかし、休暇も取れない長時間労働とその不払い賃金があるのですから、この上昇値に疑問を持ち、詳細を明らかにしなければなりません。実際に、退職した者等から「ダイワードの給料は他社より100万円は安い」との噂が入っていますし、採用にも悪影響しています。
 私達は成果主義賃金で更なる人件費抑制を狙うブラック経営に反対します。


東大法学部&濱田総長に抗議・要請行動を継続
明治乳業争議団

 不当命令の再審査を闘っている明乳争議団は、都労委命令直後に渡米した東大法学部荒木尚志教授に対し、特異な判断手法について労働法学者としての見識を質し、さらに前明治乳業会長の中山悠氏との親密疑惑への回答を求める「公開質問状」を提出。また、濱田総長には明治乳業からの475百万円の寄附講座など疑惑解明への「質問及び要請書」を届け、回答を求めています。
 11月26日に第4回目の行動を実施し、法学部では梨本事務長に対し「無回答への抗議文」を手交して回答を求め、本部塔では濱田総長への抗議文を応対した総務課に託して、真摯な対応を強く求めました。
 東大門前では、小雨のなか20名余の支援者で宣伝行動を行いました。争議団は、労働委員会の変質を許さない重要行動として継続する決意です。


11月26日東大要請・宣伝行動


事実を無視した東京地裁判決の判断@
日東整争議団

 裁判で原告側は、日東航空整備は日本航空の一整備部門として設立され、30年に亘り日本航空の航空機の整備を実施し、日本航空は日東航空整備が行う事業のあらゆる面で支配従属し、生殺与奪の力があることを証拠をもって立証しました。
 しかし判決は、日東航空整備は大口取引先である日本航空の影響を相当程度受ける関係と決めつけ、「日本航空の事業計画の影響を相当程度受ける関係にあったものの、日本航空との間で支配従属関係にあったとは認められない。」と実態を無視して日本航空を使用者として認めませんでした。


最高裁・訟廷書記官要請に全力!
矢田部過労死裁判

 裁判は「事実認定に始まり、事実認定で終わる」と言われてきましたが、矢田部過労死「損賠訴訟」の下級審(さいたま地裁、東京高裁)判決は、原告側提出の証拠等の排斥をはじめ、事実を歪め、尚且つ、最高裁で確定した判例(電通事件等)をも否定する不当な判決でした。
 矢田部過労死裁判は、最高裁宛てに民訴法318条による上告受理申し立てを行ない、争議団の共同行動として4回の要請を行なってきました。
 さらに、要請行動を強め、上告を受理させる運動の一環として、11月20日矢田部過労死裁判独自の要請を行ないました。
 要請者は支援する会役員の外にも、過労死問題に精通されている研究者や専門家、東京過労死家族の会の方々も参加され、下級審判決の過ちを指摘するとともに、「事実に基づく認定判断」、「憲法と国際人権基準」に基づく公正な審理を行なうよう要請を行ないました。


11月20日最高裁要請参加の方々


店長会議での宣伝
青年ユニオンSHOP99裁判

 ローソンマート店長会議の会場にて首都圏ユニオンの宣伝を行いました。会場の門前でスピーチをする人1人、他はユニオンのチラシを入れたポケットティッシュを、会議を終えた店長さんに配りました。
 参加した組合員の感想です。
 見た限りでの反応ですが、ほとんどの人は電話を掛けていたり、ポケットに手を入れていました。また数人は手で拒否反応やどういう意味かは分かり兼ねますが笑っていました。労働組合に好意的な人はいないのか、または労働組合の意味合いを知らないのかもしれません。スピーチでは、「店長会議は業務命令なので、勤務時間に入るのです」と言っていました。(あたりまえのことですね)
 店長自身の長時間労働が解決されないと、店で働く他のスタッフにも圧力が掛かります、だからスタッフも離れてしまい、年中募集ポスターを貼っているのです。労働者は安い賃金だったら、楽な方を選ぶので永遠に悪循環です。店長さんもスタッフも、労働相談が必要だと思いました。


ローソンマート店長会議場で宣伝行動


田畑名誉毀損裁判不当判決  
重要な証拠を切捨て
再雇用拒否田畑和子争議

 その1つは「学年編成」の件で中神校長の作り話であることを明白に示す「千川中学校学校要覧」を無視したこと。この冊子は中神校長に発行義務があるもので、教員名簿?には前年度(平成6年)と今年度に全く同じ氏名が掲載されています。
 これを見れば、中神校長の以下の陳述が悪意ある作り話であることは歴然としています。「田畑と同学年を希望する教員は殆どいなかった。打診しても『胃が痛くなったから』で、理由は『気に入らないと協力しないし、学年で決めても自論を曲げずに記録しておいていつまでも執拗に追求してくる』と涙を流す者もいた。それで他学年から指導力のある教員を集めて学年編成した。(以下略)」
 しかし、高裁は前年度と今年度が全く同じ教員編成である証拠「学校要覧」を無視をし田畑さんを敗訴させました。


秋季行動でNTTへ争議の早期解決を迫る
NTT木下解雇争議

 国土交通省前からスタートした東京総行動は10月3日、一日行動を展開し、NTT前には60名を超える仲間の結集をいただいきました。また秋年末闘争勝利をめざす千代田総行動は11月13日、朝の宣伝行動からスタートし12時からのMICと共同の昼休みデモには80名を超す仲間が結集、その後要請行動が行われNTTへは13名の要請団で臨みました。最後はJAL本社前の行動で締めくくられました。
 11月26日には東部けんり総行動が取組まれ、肌寒い小雨降りしきる中、2台のバスに分乗し要請行動を展開しました。NTT前には70名を超す仲間の結集をいただき、社前での抗議と要請行動が行われました。
 各行動でNTTに対し、「決着済みと主張するが、頸腕の多発については何ら責任をとっていない。国に対して指導責任の追及をしている。NTTにも加害責任の所在を明らかにしていただきたい」と、安全配慮義務違反を追及するとともに、争議の早期解決を申し入れました。


千代田総行動 昼休みデモ


東京争議団サポーターの広場

 今年もあとわずかになりました。
 この一年サポーターの皆様には各種のご支援ありがとうございました。
 12月14日(日)の東京争議団総会10時からラパスホール。
 1月23日(金)18時より争議団の新春のつどいがあります。
 当日はサポーターの仲間で力強い歌をうたいたいと思っています。楽譜の用意もします。
 準備もありますので多数の参加をお願いします。


十二月十四日(日)
東京争議団第53回総会
ラパスホール


一月二三日(金)
東京争議団新春のつどい
ラパスホール


争議支援の冬季物品販売を取り組んでいます。
ご協力ください


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼アメックス解雇争議
地裁で全面勝訴!就業規則の不利益変更も認める完全勝利。会社側は判決の翌日に控訴、闘いは高裁へ 。
▼市進学園争議団
都労委の会社側審問が12月8日13:30〜18:00都庁南塔34階で、職場復帰を求める裁判の証人尋問が12月16日11:00〜17:00東京地裁619号法廷であります。傍聴支援お願い致します。
▼新国立劇場合唱団員争議
12月9日13:00ドン・カルロ楽日。1月18日13:00さまよえるオランダ人初日の劇場前宣伝行動へのご参加を、よろしくお願い致します。
▼鶴川高校教職員組合
12月10日(水)18:30〜20:30『第18回鶴川闘争支援共闘会議総会&つどい』和光大学ポプリホール(町田市公共施設)小田急線鶴川駅下車徒歩3分。
▼明治乳業争議団
今年最後の中労委第8回調査が12月24日(水)午前10時から予定。証人調べの日程が確定するかの重要な調査。支援傍聴をよろしく!
▼再雇用拒否田畑和子争議
上告に向けて書類を作成中です。正当な裁判を受ける権利を行使していきます。


====東京争議団予定===

十二月
   十四 10:00第五三回総会

二〇一五年
一月
   〇九 17:00三役会議
   十〇 13:00全体会議


===行動予定===

十二月 
〇八13:30市進都労委審問
〇九13:00新国立劇場前宣伝行動
   18:00JAL本社包囲行動
十〇08:00東京高裁・地裁共同宣伝
   09:40日東整高裁要請(裁判所1階)
   10:30日東整・JAL争議共同行動 JALプラザ前宣伝行動
   18:00鶴川支援共闘会議総会&つどい 和光大学ポプリホール 小田急線鶴川駅下車徒歩3分
十一10:00東京争議団サポーター主催 鎌倉ハイキング JR鎌倉駅東口改札前集合
十二08:00東京争議団共同宣伝行動最高裁前
   10:00東京争議団最高裁共同要請行動
十四10:00東京争議団五三回総会
十六08:00東京争議団共同宣伝都庁前
   11:00市進証人尋問東京地裁619号
   12:00明乳戸田工場宣伝行動
   16:00明乳神奈川工場宣伝行動
十七08:30中労委共同宣伝
   11:30DNP裁判埼玉地裁C105号
   18:0012・3総行動総括会議
二二13:00明治HD宣伝
   14:30みずほ本店前宣伝
   16:30(株)明治本社宣伝
二四10:00明乳・中労委調査
   13:30公共一般中労委調査
   16:00ステートストリート和解協議 東京地裁民事11部
二五18:30公共一般闘う仲間の交流集会 ラパスホール
 
二〇一五年
一月
〇六18:00東京地評旗開き
〇七08:00東京争議団共同宣伝 東京高裁・地裁
   10:30日東整・JAL争議共同行動 JALプラザ前宣伝行動
十三11:00市進地裁証人尋問619号法廷
   13:00明治HD宣伝
   14:30みずほ本店前宣伝
   16:30(株)明治本社宣伝
十七14:00明乳共闘会議総会 地評地下会議室
   18:00明乳旗開き ラパスホール
一八13:00新国立劇場前宣伝行動
二〇08:00東京争議団共同宣伝 都庁前
   12:00明治坂戸工場宣伝
   16:00明治埼玉工場宣伝
二一08:30東京争議団共同宣伝 中労委前
二三18:30東京争議団新春のつどい


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