東京争議団ニュース第273/2014年2月15日
泉南アスベスト国賠訴訟 全面勝訴判決!
全国じん肺連絡会議
昨年12月25日に泉南アスベスト国賠訴訟2陣大阪高裁判決が言い渡され、原告全面勝訴を勝ち取ることができました。生命健康よりも産業発展が優先されるとして国の責任を否定した不当な1陣高裁判を覆したこと、高裁として初めて国のアスベスト加害責任を明確に認めたこと等で極めて重要な判決となりました。
本判決は、国の違法期間を昭和33年から平成7年までと認定しました。1970年代以降石綿が大量に使用されたことで建設現場等多くの職場で広がった被害について国の責任を肯定することにもつながる判決です。
年末年始をはさんだ上告阻止の運動にもかかわらず、国が上告したため、今後は、1陣、2陣併せての最高裁闘争となります。今後ともご支援をよろしくお願いします。
中労委を全力で闘いつつ
都労委の異常を正す運動に奮闘
明治乳業争議団
2月21日に2回目の中労委調査期日を迎える明乳争議団は、再審査申立書の補充書(1)から(4)を2回に分けて提出。その都度、事務局及び労働者委員に趣旨説明を行っています。
補充書では、不当労働行為事件の判断手法を大きく逸脱した都労委命令の異常性を解明し、同時に、明乳事件の全体像と特徴点を整理。
そして、典型的な不当労働行為事件であることを鮮明にし、中労委の職責で異常命令を正すことを厳しく求める内容です。
また、都労委全公益委員に「公開質問状」を提出していましたが、会長の判断で「回答はしない」との返答です。この不誠実な姿勢に抗議すると同時に、第二弾の質問状を2月中旬に提出し、さらに労働委員会のあり方を厳しく追及する決意です。
日航会長、社長宅へ年始の挨拶
日東整争議団
新年1月4日に日航大西会長宅と植木社長宅へ年始の挨拶に行きました。大西会長は仕事の出張中で不在でしたが、ご家族の丁寧な対応がありました。私たちは解雇された辛さと争議の現状を伝え、日航が自ら争議を解決するよう会長に伝えて欲しいとお願いしました。ご家族は日東整争議を知っており解雇されたことへの労いの言葉と、整備出身でもある会長に伝える約束をして頂きました。植木社長宅は応答がなく不在のようでした。
その数日後に日航の総務部長から、私たちの挨拶が住居のプライバシー、私生活の平穏を害する行為であり遺憾であるという文書が届きました。日航経営が私たちの雇用を奪ったことで、私たちの生活の平穏が害されていることが分らないようで残念です。
写真は会長宅前です
田畑第三次訴訟控訴審
第一回期日 四月七日に決定!
再雇用拒否田畑和子争議
12月2日に不当判決を受け控訴した「東京都・中神校長を被告とする思想差別・名誉毀損を問う裁判」の日程が【4月7日(月)2時30分511法廷】と決定しました。意見陳述が10分程度できるということです。
地裁の判決があまりにも不当だったため、原告は希望を失っております。正しい事、本当の事を主張しているのに、裁判官は中神の勝訴を初めから決めていた。第一級の証拠があっても黙殺。原告は中神の「陳述書虚偽記載・偽証」で名誉毀損されたと訴えているのに裁判官は何故か虚偽ではないと判断。
それでは初めから裁判は成り立たない。虚偽かどうかをキチンと審理せず、裁判官がそう思えばそれが通る。原告の怒りは、永久に収まりません。
担任外し事件3/4
中労委審問スタート
鶴川高校教職員組合
昨年11月、都労委は年度途中の担任外しが不当労働行為であったと命令を交付しました。命令は、遅くとも2014年4月1日までに組合員を担任に復帰させることと、「今後このような行為を繰り返さない」の文言を新聞紙2頁大で掲示するよう命じています。
しかし、百瀬理事長は中労委へ再審査を申し立て、命令を履行していません。理事長は団交で「(再審査申立は)取り下げません!理由は必要ない。これは私の意思」「外すことを意図したことはない。組合側が理事長を嫌悪、憎悪している」と述べて正常な労使関係づくりに背を向け、現在も組合員を入試をはじめとした仕事外しを継続しています。
一日も早く、すべての教職員が教育に打ち込める学校にするため、奮闘します。
8回目の最高裁前宣伝・要請を実施!
杉並区立図書館雇い止め解雇争議
1月30日に「岩アさんの裁判を支援する会」主催8回目となる最高裁前宣伝と最高裁要請を、宣伝は9人、要請は16人の参加で行いました。
宣伝は毎回ビラ配布のみですが、この日は前回に続き用意した400枚は9時5分前になくなりました。今回のビラの内容は、杉並区が不法行為を正当化するために数々の虚偽主張と虚偽証言を行ったことに対し、準備書面などで詳細に反論。控訴審の冒頭及び最終の意見陳述においても、杉並区の虚偽主張を許してはならないと訴えたましたが、高裁判決は地裁判決に続き、杉並区の虚偽主張を事実誤認したことを、ビラと要請書にしたためました。
また、上告理由では高裁判決に憲法14条の解釈を誤った憲法違反があるということを改めて指摘しました。
公演最終日にもビラまき追加
団交は2月24日
新国立劇場合唱団員解雇争議
新国立劇場(以下・新国)争議支援共闘会議は、新国前で行なっているビラまき宣伝行動を公演初日に加え、同一公演の最終日にも行なうこととし、2月1日、歌劇「カルメン」の最終日に、新国を訪れた聴衆にビラを配布しました。「もう解決しなくてはね」と励ましてくれる人もいて、手ごたえが感じられました。同8日の歌劇「蝶々夫人」最終日のビラまきは、あいにくの大雪のため残念ながら中止となりました。
音楽ユニオンは活動方針に「生音楽の振興」を掲げ、その具現化の一つは新国のオペラ公演そのものです。さらなる生音楽振興のために、新国内で働く人々の賃金・労働条件の改善は不可欠です。争議の全面解決に向け、新国財団に実質的で具体的な回答を迫っていきます。
ご支援をよろしくお願いします。
東京争議団新春のつどいで熱唱の八重樫さん
ブラック会社
ダイワードの不誠実団交
建交労ダイワードユニオン分会
建交労ダイワードユニオンは昨年11月に東京争議団加盟を決めた直後、突如、ブラック企業ダイワードから団交を行うとの和解申し入れがあり、主戦場が団交に移りました。しかし、始まった団交は予想通り不誠実団交でした。
ダイワードでは1ヶ月以上休職するメンタルヘルス罹患者が毎年1人以上という高率で出ています。この対策案提示要求に「団体交渉議案ではないことから回答しかねます」と河本弁護士特有の言い回しで不誠実回答を行いました。また、成果主義賃金制度導入でさらなる賃下げも画策し始めました。
当面、私たちは団交での真摯な話し合いを通して経営者の横暴を防止する方法、つまり言論を武器にブラック企業ダイワードに挑みます。
主治医、産業医の意見書を2月末まで提出
証人は次回決定
S・S信託銀行争議
ステートストリート信託銀行不当配転・不当解雇事件は、東京地裁で1月24日、弁論準備で証人採用などについて前回に続いて協議されました。
原告側は主治医と併せて、うつ病で休職中の杉山さんへの復職命令の根拠となる診断を出した会社指定医の証人採用を求めましたが、被告側は必要ない、産業医で十分と前回に続いてあくまでも拒否しました。そのため主治医、産業医の意見書を2月末まで出し、その上で証人の採否を、次回決定することになりました。
被告側は、主治医の診断書と指定医の情報提供書に従って、産業医は就労可能と判断したのだから、産業医の証人で十分だとしています。しかし、産業医は、指定医の「意見が相当」としているように、指定医の診断に依拠して就労可能としています。その指定医の診断の客観性・公正性、その前提となる診断の事実経過や状況について、原告・被告との間に争いある以上、指定医の尋問は必要不可欠です。
また、被告側が前回、原告の休職は「暫定的な休職扱い」であった、と新たな主張をしてきたことに対し、準備書面で事実経過に基づいて反論しました。
「損賠・控訴審」は、公正な審理と判決を求める!
矢田部過労死裁判
「損賠・控訴審」で大切なことが二つあります。その一つはレンタルビデオ店:リバティー(株)クォークの働かせ方が過重であったかどうか。 もう一つは、それが原因で暁則さんが死亡したかどうか。ということです。
さいたま地裁の一審判決は、事実を審理せず、推論や臆測による不当な判決でした。
行政訴訟の東京地裁は、(株)クォークの過重労働によって暁則さんの睡眠と生活リズムが破壊され、慢性過労状態を引き起こし過労死したと認定しています。
東京高裁には、事実に基づく公正な審理によって判決を行なうよう強く要求します。
厚生労働省前で訴える矢田部過労死裁判の原告
団体署名の成功でNTTを社会的に包囲
NTT木下解雇争議
電電公社(現NTT)において交換手として働いていた木下孝子さんが、当時職場で多発していた職業病罹病に端を発して免職され33年が経過しようとしていますが、私たちの早期解決の要求に対し、NTTは「裁判で決着済」との対応に終始しています。
そこでNTTおよび職業病の監督官庁でありながら、大企業の隠ぺい工作に加担した厚生労働省に対して、昨年9月より職業病の責任を改めて問い直し早期の解決を求める団体署名を行ってまいりました。お蔭様で今日までに1000団体にせまる署名を頂きました。心からお礼申し上げます。
この署名を元に、NTT・厚労省への要請を行い、NTTを社会的に包囲し、争議の解決を目指す決意です。皆様のご支援を重ねてお願い申し上げます。
パワーハラスメント再発防止のための
労使協定(案)を会社に申し入れ
JAL契約制雇い止め争議
昨年10月最高裁で元上司の3日間のパワハラの違法行為が確定しましたが、社長は「今後こういう闘いをしないですむ会社にしていく」と発言。
それを受け「パワハラ再発防止のための労使協定案」を労働組合が作成し1月15日会社に提出しました。締結に向けた協議を開始するよう申し入れています。
厚労省の指針に則り、社長発言をトップのメッセージとして全社員に周知徹底させる事や実態把握の為のアンケートを定期的に行う事、全社員に1年に1度パワハラの教育を行う事など具体的な5項目からなる協定案です。
裁判を教訓に今後パワハラ・人権侵害のない明るい職場を作り、世界に誇れる安全とサービスを確立することを目指し、協定案締結に向け取り組んでいます。
東社長夫妻の個人責任を問う損害賠償請求と弁論準備
さらに団交を実施
スタジオ・イースター争議
この1年で約70名が退社し、社員は14名になりました。会社は、支払能力がないことを主張したので、東社長ならびに取締役である東社長夫人の2名の個人責任を問う損害賠償請求(約3500万円)の第1回期日が、2月14日10時30分より地裁527号法廷で行われました。
従前からの会社を被告とした第1事件および会社から山田さんへの損害賠償(第2事件)の第5回弁論準備は、2月20日10時30分より東京地裁民事11部(地裁13階)です。
また2月17日に山田さんの処遇(不当な再配転)や会社の運営方針等にかかわる議題にて団交を行います。引き続き、みなさまのご支援よろしくお願い申し上げます。
新加盟争議紹介
NEC重層偽装請負争議団
いざ最高裁へ
私達原告団3名は、旧NECセミコン(現ルネサスセミコン)の熊本錦工場で働いていました。
私達の業務は、構内物流といわれ、セミコン→Nロジ→日通→人吉急便へと順次に請け負わされていました。私達は、一番下の人吉急便に形式的に雇用され、セミコン及びNロジの指揮命令の下、偽装請負の状態で働かされていました。
そして、08年から09年にかけて、「セミコンの生産縮小のため」という理由で解雇されました。セミコン及びロジへの直接雇用と中間搾取の返還を求めて闘っています。熊本地裁・福岡高裁では不当判決でしたが、皆さんと一緒に争議解決を目指し闘っていきたいと思います。
アメックス解雇争議団
就労可能にもかかわらず復職拒否、退職扱いに
アメックスに勤務し、金融ユニオンの組合員である原告は、うつ病で2010年12月から休職。自宅で療養していましたが2012年12月、主治医の就労可能の診断書・情報提供書を会社に提出。会社の指示で指定医の診断も受けましたが、主治医と同意見ということでした。
ところが会社は、休職期間満了日までに「完璧に前と同じように働ける状態にならなければ、復職は認められない」と復職を拒否。12月20日、休職期間が満了したので雇用関係は終了した、と「退職扱い」してきました。
長い闘病生活を経て、やっと仕事に戻れる生活リズムを取り戻してきたのに、主治医の意見も会社の指定医の意見も無視した、こんな不当なことは許せないと2013年1月、東京地裁に社員としての地位確認を求めて提訴し闘っています。
次回は弁論準備で、2月26日13時30分から地裁13階民事36部です。
東京争議団共闘のみなさんとともに、職場復帰まで頑張っていきますので、よろしくお願いします。
東京争議団サポーターの広場
サポーター打ち合せ会
サポーターのメンバーも増えています。サポーターを強く大きくしていく為に力を合わせましょう。
打ち合わせをしますので是非お集まりください。
日時 3月8日(土)16時〜17時 会場は東京労働会館5階会議室。
この日は東京争議団3月の定例会議です。
サポーターの皆さんは定例会にはオブザーバー参加できますので都合のつく方は参加してください。
宜しくお願いします。出欠をご連絡ください。
各争議組合、争議団の要請・近況報告
▼明治乳業争議団
明治乳業争議団「新春 旗びらき」2月23日(日)18時〜ラパスホール。皆さんのご参加をお待ちいたします。よろしく!
▼矢田部過労死裁判
「損賠・控訴審」の第4回弁論が2月26日(水)午前11時30分〜高裁822号法廷で行われます。結審になる可能性もありますので、みなさんの傍聴支援をお願いいたします。
▼日東整争議団
2月27日(月)10時〜東京地裁705号法廷で証人尋問2日目。3月5日(水)10時半から有楽町JALプラザ前宣伝。3月27日(木)8時半〜裁判所前宣伝と要請行動。
▼新国立劇場合唱団員解雇争議
3月12日(水)18:00〜歌劇「死の都」初日、同24日(月)13:00〜同最終日の新国前宣伝行動にご参加ください。
▼S・S信託銀行争議
次回弁論準備で3月14日(金)13時30分から東京地裁民事11部(13階)です。12時から13時まで裁判所前で宣伝行動を行います。ご支援をよろしくお願いします。
▼再雇用拒否田畑和子争議
4月7日(月)14時30分東京高裁511法廷。春になって、木々が芽吹いて元気がでるのを待っているところです。
====東京争議団予定===
二 月
一四13:00三役会議(東京労働会館5階)
一五13:00ニュース発送(東京労働会館5階)
13:45全体会議(東京労働会館5階)
三 月
〇七13:00三役会議(東京労働会館5階)
〇八13:00ニュース発送(東京労働会館5階)
13:45全体会議(東京労働会館5階)
===行動予定===訂正あり***
二月
一七18:00日航銀座デモ日比谷公園西幸門
一八11:40東京総行動NTT持株会社 抗議・要請
一九09:00東京争議団共同宣伝中労委前
二〇10:30スタジオ・イースター地裁 13階民事11部
二一09:00明乳中労委前宣伝
10:00明乳中労委調査
二三15:00明乳共闘会議総会 東京労働会館
18:00明乳旗開き 東京労働会館
二六11:30矢田部高裁822号法廷
13:30アメックス地裁13階 民事36部
17:30雇用アクション新宿駅西口宣伝
18:30国際人権委員会代表者会議 労働会館地下会議室
二七10:00日東整地裁証人調べ705号法廷
17:00日東整裁判報告集会 弁護士会館1002号室
三月
〇四15:00鶴川 中労委調査
〇五08:30東京争議団地裁高裁前共同宣伝
10:30日東整有楽町JALプラザ前宣伝
〇七08:00東京争議団最高裁前 共同宣伝・要請
13:00三役会議(東京労働会館5階)
〇八13:00ニュース発送(東京労働会館5階)
13:45全体会議(東京労働会館5階)
一二09:00東京争議団総行動統一オルグ 地評会議室
18:00新国立前宣伝行動
一四12:00S・S信託争裁判所前宣伝
13:30S・S信託争議地裁13F民事 民事11部
二〇18:30国際人権委員会幹事会 労働会館地下会議室
二四09:00日航裁判所座り込み
13:00新国立前宣伝行動
二五09:00日航裁判所座り込み
二七08:30日東整裁判所前宣伝・要請行動
09:00日航裁判所座り込み***
四月
〇七14:30田畑先生再雇用拒否高裁511号
〇九09:00東京争議団総行動統一オルグ 地評会議室
一一13:00三役会議(東京労働会館5階)
一二13:00ニュース発送(東京労働会館5階)
13:45全体会議(東京労働会館5階)
二三10:00アメックス地裁証人尋問
二五 終日 東京争議団総行動