東京争議団ニュース第269/2013年10月12日


31年の闘いに終止符
ネッスル争議団

 ネッスル争議は、10月1日ネッスル日本労働組合並びに兵庫県労連とネスレ日本鰍ェ確認書を交わし、全労連とネスレSAとが確認書を交わして長期にわたる争議に終止符を打ちました。OECD多国籍企業行動指針に基づき普遍的労使関係構築に合意したものです。
 長期の闘いに温かいご支援ありがとうございました。報告集会を11月29日に全労連ホールで予定しています。是非ご参加ください。

 
10/1 合意書を交換するネスレSA(右)と全労連大黒議長(左)


最高裁、高裁の誤った判断を丁寧に吟味することなく
上告棄却の不当な決定!
加茂暁星非常勤講師解雇争議

 加茂暁星高校非常勤講師雇止め事件で最高裁は9月26日、上告棄却の不当判決を下しました。私たちは、雇止めを無効とした新潟地裁判決を覆した東京高裁の判断が、赤井・山田両先生の働き方や契約更新の仕方など労働実態をまったく考慮せず、非常勤講師という身分上の形式だけに拘って判断していることの間違いを指摘し、これは最高裁判例からも大きく逸脱していることを訴えてきました。しかし、最高裁は高裁の誤った判断を丁寧に吟味することなく、上告棄却の決定を下してしまいました。上告から1年6ヶ月、この長いあいだ最高裁はいったい何を審議していたのでしょうか。強い憤りを覚えます。
 私たちは1年6ヶ月の闘いが無駄ではなかったと確信しています。これまでに最高裁への要請は14回を数え、その都度東京争議団や全国私教連、卒業生、保護者など多くの皆さんから暖かいご支援をいただきました。最高裁あての要請署名は個人3万3000筆、団体署名1500団体を超えました。「最高裁の公正な判断を求める声明」への法学者・教育学者・教育関係者らの賛同は短期間で163名にも達しました。
「教育の場で安易な解雇・雇止めは許さない」闘いで得た多くの団体・個人との連帯の輪を大切にし、今後も私たちの闘いは続きます。これまで揺るぎないご支援をいただいた皆さんに心からお礼申し上げます。


9/11 最高裁要請に参加した卒業生、保護者と共に


中労委での調査開始期日が確定
明治乳業争議団

 都労委の超不当命令以後、明乳争議団は、都労委の異常をただす運動と共に、中労委を舞台に超不当命令を全面的に覆す決意で頑張っています。この間、都労委に対する東京地評主催の抗議行動(9月17日、次回は10月15日:12時15分〜)を全力で取り組み、変質を許さない共同の闘いを強めています。そして、中労委の第一回調査期日(11月13日)に向け、超不当命令の判断構造を突破する対策を強めています。
 一方、異常企業体質がさらに露呈している(株)明治ですが、最近でもヨーグルト100万本の回収事故の発生など等、不祥事が後を絶ちません。健全な企業活動に向け、労働争議の解決は「待ったなし」の課題です。争議団は、中労委を闘いながら全面解決への道筋を切り拓く決意で頑張ります。


9.25地評争議支援総行動 明治HD前


山田さんに
約300万円の損害賠償提訴、配転強行
スタジオイースター争議

 5年以上前のソフトのインストール等のことで、会社がソフト会社に対し、解決金として支払った約300万円を山田さんに不当な損害賠償請求を提訴しました。さらにシステムの責任者として採用され7年以上システムとして働いてきた山田さんを2D部という絵を描く部署へ不当に配転を強行しました。
 猪鹿倉さんは3月の撮影部廃部以来、仕事がない状態が半年続き、2D部への配転のために背景画を無理に描かされていましたが、心痛により適応障害に罹患し、止やむなく退職を選択。新転地で闘いを継続することを決意しました。
 10月3日(木)の弁論準備では、急きょ、会社側から、社員のほとんどが今月いっぱいで辞めてしまい事業存続の危機の可能性があることを理由とする和解の申し入れがあり、組合と弁護団とで対応の検討に入りました。引き続きご支援よろしくお願い申しあげます。  


全青年大集会でブースを設置
正社員化、雇止め撤回を社長へ申し入れ
JAL契約制雇い止め争議

 10月20日、明治公園で開催の全国青年大集会にJAL契約制のブースを設置します。最高裁への署名活動と資料配布を行い、多くの皆様にこの裁判の内容を知って頂き支援を求めたいと思います。
 先月、社長へ申し入れを行いました。全日空は正社員採用を決定しましたがJALが正社員採用に戻せない理由の大きな原因がこの契約制裁判にある事は明白です。3年間の契約制度は必要かつ有効なものと主張し、司法もそれを後押ししました。この主張に立つ限り正社員方針には切り替えられません。早急に自主解決し、組合と交渉するよう求めています。
 12月には「裁判勝利をめざし正社員が当たり前の世の中にしよう」の集会も予定しています。


10月25日証人尋問決定
「日赤に戻す会」組織化
日赤/スタッフ派遣争議

 今月証人尋問を控えています。10月25日(金)13時15分から東京地裁527号法廷にて2年ぶりに公開法廷をします。
第二回期日には裁判官より「次回から大法廷にされますか?」と配慮がありました。しかし、同裁判官と被告日赤は原告側の支援者の熱気に圧倒されたと嫌悪し、その結果この2年間、法廷ではない別部屋で期日を繰り返して来ました。同裁判官の意向により次回から合議体になります。2年ぶりの公開法廷、初の合議体と交代した書記官で尋問に臨みます。只今「日赤/スタッフサービス争議・廣瀬明美さんを職場に戻す会」(略称:日赤に戻す会)組織拡大に向け、個人、団体加入を呼びかけています。国内輸血用血液に携わる職員の事件、傍聴支援宜しくお願い申し上げます。


10/8 厚労省前にて労政審に向け派遣法審議へ訴え


上告から1年が経過!!
杉並再雇用拒否事件

 昨年8月9日の上告から1年2か月になります。憲法第14条違反の雇い止め解雇について、東京高裁は、杉並区の虚偽主張を相応の理由があるとし、14条違反を問題にする余地はないと判示しました。最高裁での勝訴の可能性を考え、2週間迷いに迷いましたが、杉並区の虚偽主張を認めた高裁判決は容認してはならないとの思いで上告しました。
 昨年の12月から最高裁前宣伝と最高裁要請に取り組み、「岩アさんの裁判を支援する会」6回、「東京争議団」7回の計13回となりました。また、「憲法違反の東京高裁原判決を破棄し、市民感覚の常識に基づく公正な判断を求める要請署名」630団体分、上申書300筆を提出しました。引き続き、皆様方のご助言・ご支援をよろしくお願いいたします。


大西会長を含め証人全員を採用する方向で進む!
日東整争議団

 10月1日に東京地裁で証人採用についての弁論準備が行われました。
 裁判官は原告側の申請したJAL大西会長を含む6人全員の証人を採用する方向で話を進めました。被告側が申請した証人と合わせて8人の証人尋問が行われる予定です。
 証人尋問の期日については次回の弁論準備(11月13日水曜11時)で決定されるものと思われます。
 裁判前に行なった宣伝行動から多くの方に参加をして頂きました。原告側の主張した6証人全員の採用に至ったのは、皆様にご協力して頂いた、証人全員の採用を求める署名の力も大きかったと思います。改めて御礼申し上げます。
 裁判所に対して引き続き公正な判決を求める署名を行っていきますので、皆様のご協力をよろしくお願いします。


原告2人と証人申請した日東整労組が変質する前の元書記長


NTTおよび厚労省に対する団体署名を!!
NTT木下解雇争議

 日本電信電話株式会社の前身である電電公社に交換手(電話番号案内)として働いていた木下孝子さんが、当時職場で多発していた職業病罹病に端を発して免職され、すでに32年が経過しています。
 NTTは「解決済み」として、解決の話し合いに応じようとはしません。そこで、加害責任を負うNTTおよび、監督官庁でありながら、大企業の隠ぺい工作に加担した厚生労働省に対して、早期に解決を求める団体署名に取り組んでいます。
 多くの団体から署名を頂いていますが、引き続き皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。


「損賠訴訟・控訴審」の弁論が行われる
矢田部過労死裁判

 10月2日、東京高裁で「損賠訴訟・控訴審」の第2回弁論が行われました。
 この日は、64名のみなさんが見守るなか、「準備書面(3)」「原告(母親)の陳述書」「研究者・専門医の意見書」の提出とそれぞれの証人申請を行いました。
 ひき続き行った報告集会では、岡村弁護士から控訴審をたたかう弁論方針と裁判勝利のために必要不可欠の運動・課題等についての報告があり、その後に行われた、参加者交流ではJAL・明乳争議団をはじめ、係争中の争議団からそれぞれの現状報告をかねた支援の要請がありました。
 尚、次回の弁論は12月16日(月)に行われます。


10月2日裁判後の報告集会


名誉毀損・思想差別
半沢直樹になりたい!!
再雇用拒否田畑和子争議

 12月2日の判決を前に18年に亘る闘争を振り返ってみますと、「裁判所から何と理不尽な扱いを受けてきたか」に尽きます。日本は法治国家というのに幾つも抜け道がある。
 私の裁判では、そのひとつが「裁量権」です。中神校長のデッチアゲた不採用理由の真偽を疎かにして「裁量権」を楯に都教委に軍配を挙げたのは山口幸雄裁判長。彼は直後に福岡地裁へ異動し福岡地裁所長に出世しました。二次訴訟では高裁の藤村啓裁判長が「校長は公務員だから偽証OKよ。」と私を敗訴させました。藤村氏は退官し、某大学院で司法試験の指導に当たっています。一・二次訴訟とも「校長の主張した不合格理由は真実である」という認定はせず、他の理由で私を敗訴させたのです。
 3つ目の理不尽は「訴訟指揮」。証人採用せず山ほどの証拠黙殺。
 半沢直樹よろしく「十倍返し」をしたいところです。


教育を犠牲にした担任外し
都労委結審・1月命令へ
鶴川高校教職員組合

 2011年、学園は2学期途中の11月に組合員をクラス担任から外しました。この発端は、教室に入らずたむろする生徒たちに「授業を受けよう」と声かけしたところ、生徒らが暴力を行ったことにあります。百瀬校長(理事長)は、あたり前の指導を不適切とし、事実とかけ離れた誹謗中傷文書を保護者らに配りました。すでに担任外し等に関する中労委命令が確定し、過料制裁まで受けた直後であり、明白な不当労働行為です。
 外された組合員は20年間担任を受け持ちながら、組合員であるがゆえに1年契約の常勤講師にとどめられ、二重三重の組合差別を受けています。
 私たちは公正な都労委命令を求めて要請署名に取り組みます。ご協力をお願い致します。


全国私学夏季研究集会にて寸劇で私学の仲間へ訴える 


新シーズン新国初日公演への宣伝行動を開始
新国立劇場合唱団員解雇争議

 10月3日、争議団、MIC、公共一般、音楽ユニオンの仲間は、2013/14シーズンのオペラ開幕初日の新国前宣伝行動にとりくみました。
 開演前の1時間で約500枚のビラをまき、当該の八重樫さんをはじめ支援の仲間が公演に詰めかけた聴衆に対し、争議の現状と1日も早い争議の全面解決をめざしていることを訴えました。中には、争議について質問をしたり、がんばってと声をかけてくれるファンもいました。
 新国運営財団との団体交渉は、日程を調整中です。
 今後とも、ご支援よろしくお願い致します。ともにがんばりましょう。


9・25東京地評争議支援総行動新国立劇場前で訴える八重樫さん


会社指定医の尋問など立証計画を提出
S・S信託銀行争議

 ステート・ストリート信託銀行の杉山隆子さんは、退職勧奨や不当配転、パワハラを受ける中で体調を壊し、病気休職していましたが、産業医の就労可能との判断で出された復職命令に応じなかったことなどを理由に解雇されました。
 この不当配転・解雇無効を求めた裁判の第3回口頭弁論が、東京地裁で10月8日に開かれました。
 被告側は、業務上必要な問題点を指摘し、改善を求めただけで「嫌がらせ」にはあたらない、会社指定医の診断の方が客観的で信頼に足るもの、などとする反論の準備書面を出してきました。
 原告側は、原告は引き続き自宅療養が必要で職場復帰できる状況になく、指定医の診断は医学的に誤りであることを明らかにするため、主治医や指定医の尋問などの立証計画を出しました。
 次回は11月20日(水)10時から地裁13階民事11部弁論準備です。


人事院判定17人未決定

全厚生闘争団・東京

 人事院公平審査は8月19日、11名の判定書を交付しました。4月、6月に交付した分と合わせると計22名となります。このうち6名が不当解雇と認定されました。9月になって人事院審理が再開され、残りの事案については未決定の状態です。
 9月27日、人事院前で抗議集会を行いました。9月30日、秋田の当事者3名が仙台地裁へ提訴しました。これで裁判提訴をした当事者県は5県になりました。人事院残事案と裁判闘争を全力で取り組んでいきます。


9/27人事院前抗議集会


東京争議団サポーターの広場

 9月23日の東京地評定期大会では、争議団の財政を支える為のコーヒー販売をおこないました。皆さんの協力で多くの売上がありました。
 9月25日の東京地評争議支援総行動ではサポーターから約10名のメンバーが参加しました。
 10月17日には司法の反動化を許さない司法総行動があります。都合つく時間だけでも参加ください。
 よろしくお願いします


全労連東京地評
12・4 争議支援総行動


10・17 司法総行動
皆様のご支援、ご参加をお願いいたします。


東京争議団第52回総会
日時 12月15日(日)9時30分
場所 ラパスホール


秋季年末カタログ
ご協力お願いします!
東京争議団、個別争議それぞれで取組んでいます!


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼新国立劇場合唱団員解雇争議
10月20日(日)13:00〜歌劇「フィガロの結婚」、11月28日(木)17:30〜歌劇「ホフマン物語」各公演の新国前宣伝行動にご参加ください。
▼日赤/スタッフ派遣争議
次回 証人尋問10月25(金)13時15分〜東京地裁527号法廷(42人席)傍聴ご支援よろしくお願い申し上げます。宣伝行動は12時より30分。「日赤に戻す会」が実施。証人尋問が終わり次第報告会。
▼日東整争議団
11月は6日水曜日10時半〜有楽町JALプラザ前宣伝、13日11時〜第11回裁判(弁論準備)東京地裁民事36部13階。
▼明治乳業争議団
中労委での第一回調査期日は11月13日(9時30分から12時)です。スタートが重要です。支援傍聴のご協力を!!
▼ステート・ストリート信託銀行争議
次回は弁論準備です。11月20日(水)10時、地裁13階民事11部。ご支援をよろしくお願いします。
▼再雇用拒否田畑和子争議
判決を目前に、できる限りのことをしようと「公平な判決を求める要請書」(団体・個人)を集めています。ご協力下さい。


====東京争議団予定===

一一月
〇八13:00三役会議(東京労働会館5階)
〇九13:00全体会(東京労働会館5階)
   16:00ニュース発送作業

一二月
〇六13:003役会議 
   16:00ニュース発送作業


===行動予定===

一〇月
一五12:15 東京地評主催 都庁前行動
   12:00 なくせじん肺アスベスト全国キャラバン厚労省・環境省前集結
   14:00 同右 院内集会・終結報告集会
一六12:00 なくせじん肺全国キャラバン 国会請願デモ
   18:30 労働者派遣の規制緩和に反対する集会 連合会館2F
一七終 日 二〇一三司法総行動 
   16:30 労働法制中央連絡会総会 日本教育会館中会議室
   18:30 許すな!安倍『雇用改革』学習交流会 日本教育会館中会議室
一九10:00 東京労連女性センター定期大会 コーヒー販売 ラパスホール
二〇     全国青年大集会 明治公園
   13:00 新国立劇場前宣伝
二三11:30 雇用破壊反対院内集会 参議院議員会館会議室
   10:30 全国労働委員会対策会議 出版労連
二四09:30 12・4総行動第一次統一オルグ 全労連会議室集合
   17:30 12・4総行動第2回実行委員会 全労連会議室
二五13:00 日航本社前宣伝・要請行動
   12:00 日赤/スタッフ地裁前宣伝
   13:15 日赤/スタッフ派遣争議 地裁証人調べ 527号法廷 
   14:30 JAL原告団国交省前宣伝行動
   15:00 JAL原告団裁判所前宣伝・要請行動
   15:30 JAL原告団厚労省前宣伝行動
   18:30 JAL解雇撤回・大決起集会 文京シビックホール
   18:30 日本音楽家ユニオン結成30周年記念レセプション スイートベイジル
二六10:00 東京労連定期大会・コーヒー販売
二八18:30 国際人権活動日本委員会代表者会議 東京労働会館
二九18:00 JAL駅頭一斉宣伝(新宿、品川、立川、錦糸町、有楽町、池袋)

一一月
〇六08:30 東京争議団共同宣伝 高・地裁前
   10:30 有楽町JALプラザ前宣伝
   18:00 日弁連労働法制改悪反対集会クレオ
一二13:00 明乳・明治HD前宣伝、
   14:30 明乳・みずほ本店(丸の内)宣伝
   16:00 明乳・東陽町駅宣伝
一三09:00 明乳中労委前宣伝
   09:30 明治乳業中労委調査
   11:00 日東整地裁弁論準備 民事36部 13階
一四09:30 12・4総行動第2次統一オルグ 全労連会議室
   18:00 12・4総行動第3回実行委員会 全労連会議室
   18:00 JAL本社前行動
一五08:00 東京争議団共同宣伝 最高裁前
二〇10:00 ステートストリート信託銀行争議 地裁13階 民事11部弁論準備
二三12:30 東京地評労働者の権利討論集会 ラパスホール
二八17:30 新国立劇場前宣伝
二九18:30 ネッスル争議解決報告集会 全労連ホール


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