東京争議団ニュース第255/2012年8月11日


7/31中労委和解勧告!労使双方受諾
C&S、日本ファンド争議

 4月から6回にわたって行われた争議解決の労使自主交渉が決裂したことを受けて、この7月一杯、中労委の労使参与委員が入って7月31日の和解勧告のために労使の聞き取りが行われてきました。
 ぎりぎりまで会社側の姿勢が変わらないため、もはや和解不調と思われた7月31日当日、中労委が再度労使の調査を進め、最終的に次のように和解勧告を出しました。@日本ファンド社組合員をC&Sに移籍して雇用確保することAC&S社の社屋は8ヶ月以内に八丁堀周辺に移転することB解決金を支払うこと。この3点について8月3日時点で労使双方が受諾しました。
 これにより、そのほかの詳細についての和解協定案が次回8月29日(水)14時からの調査で提示されることになりました。争議の全面解決に向けて大きな一歩となりました。
 最後の解決まで暑さに負けず奮闘します。


救済命令に向け都労委要請行動継続中!
明治乳業争議団

 都労委で昨年十一月三〇日に結審している明治乳業「全国事件」。九ヵ月(八月時点)が経過しますが、まだ命令期日が見えません。
 争議団と支援共闘会議は昨年の秋以降、「都労委命令を節目に一気に解決局面を作る」との方針を確認し、(株)明治の異常企業体質を包囲する運動と、救済命令を獲得する運動を両輪に頑張っています。特に、放射能汚染に対する(株)明治の異常対応を追及する闘いを重視し、この間、三回の厚労省交渉を始め省庁交渉(厚生、農水、消費者、文部科学)や、婦人団体との懇談などを広めながら、「子供たちの健康と未来を守る」共同の運動を強めています。
 都労委対策では、昨年一月から始めた「審査課への要請行動」を重視。毎月一回(八月で二〇回目)、救済命令を求める団体署名(到達、六,四二五団体)の提出と、多くの支援者も含めた要請では、事件の全体像や、争点に対する申立人らの主張、異常な企業体質など等を訴え、「何としても救済命令を!」の決意で行動を継続中です。
 争議団は、今秋には交付される命令を契機に、全面解決への道筋を切り拓く決意で、この夏も汗を流して頑張ります。


7/26 都労委要請


係争中の二つの裁判が結審になります
矢田部過労死裁判

 過労死裁判では、28回の異例ともいえる長い弁論を行ってきた、「損害賠償請求訴訟・さいたま地裁」が、8月16日の弁論で結審となります。
 本件の争点は、先の労災認定訴訟(東京地裁)での、レンタルビデオ店「リバティー」の労働条件が労基法、労安法等の違反状態にあったことが暁則に極度の疲労の蓄積をもたらし、回復しないまま、クモ膜下出血発症の原因となったとする判決を、さいたま地裁の裁判官がどう評価するか、「リバティー」の労働安全配慮義務違反の責任を判決に反映させることができるかという裁判です。
 また、東京高裁で係争中の労災認定訴訟の控訴審も次回の弁論で結審となり、早ければ本年中に判決が出されます。みなさんのご支援をお願いいたします。


5/24 さいたま地裁・弁論後の報告集会


「立番裁判」判決は10月3日!
鶴川高校教職員組合

 7月11日、3年の月日を要した立番裁判が結審を迎えました。原告組合の小川先生が最終意見陳述を行い、弁護団7名が総力を尽くした最終準備書面を提出することができました。
 書面は、立番が「@必要性・合理性を有しない反教育的な行為の強制、A組合員を徹底して教育現場から排除し、かつ強度な身体的負荷と精神的な屈辱感を与えて痛めつけるための実行手段、B教育者としての労働基本権と個人の尊厳を直接的に侵害する権利侵害行為である」と結んでいます。判決は10月3日です。損害賠償請求をどのレベルで認めるのか、また百瀬理事長の個人責任を認めさせることができるのかが焦点となります。現在、公正判決を求める要請署名に取り組んでいます。   


6/21「第3次賃金裁判」証人尋問 傍聴支援130名(裁判所前)


違法行為を行っておきながら謝らない浪速通運!
浪速通運争議

 最高裁の会社側上告棄却によって解雇無効が確定し、解雇が撤回されてから5回の団体交渉が行われたが、いまだに謝罪を行わない浪速通運。
 解雇の判断は当時の状況の中での判断であり、この判断について今後も含めて謝罪する意思はないという不誠実な対応です。当時の状況の判断が間違っていたことを指摘し抗議すると、会社は何ら反論できず黙るだけです。職場復帰に関しては若干の進展があったものの、組合要求に対して一切応じる構えがありません。
 浪速通運分会4名とその家族を3年半以上も不安に陥れ、生活を苦しめておきながら、謝罪を行わないとは絶対に許される行為ではありません。
 争議を円満に解決するまで妥協せずに、今後は抗議行動を強めて行きたいと思います。これからもご支援のほどよろしくお願いします。


日東整裁判第2回口頭弁論
日東整争議団

 7月19日、第2回口頭弁論が行われ、原告の佐藤が30年間、日航機の整備の仕事をコツコツと行ない、労働条件向上のため組合役員として頑張ってきたこと、 委員長時代に日航からの天下り役員に、露骨な干渉を受けたことを意見陳述しました。
 原告代理人からは、日航と日東整、JALECは支配従属関係で、委託契約変更の実態は事業譲渡にあたり、日東整従業員の解雇は不当労働行為で公序良俗違反であり、会社分割における労働契約承継法3条は本件にも類推適用されなければならないことを陳述しました。
 今回も裁判傍聴支援に多くの参加があったことに御礼申し上げ、現在取組中の裁判所宛署名と、今後のご支援ご協力をよろしくお願いいたします。


7/19 裁判後の裁判所前宣伝      


年度内結審・判定をめざし署名取組中
全厚生闘争団・東京

 7月19日12時15分より人事院前にて抗議集会、その後人事院担当者に対して要請行動を行いました。人事院審査請求は年度内結審・判定をめざして取り組んでいます。公平公正な判定を求める署名への協力をお願いいたします。
 8月20日12時15分より厚労省前集会を行う予定です。


日韓労働者連帯シンポジウム
キャノン争議

 今、韓国ではフルタイムの非正規労働者が5割を超え、だからこそ、多くの労働者が自分の権利の問題として闘いに立ち上がりつつあります。そして、いくつかの争議では大法院(最高裁)で勝利しています。そこで韓国の経験に学ぶために7月26日にシンポジウムがもたれ、キヤノンの争議について発言してきました。
 シンポジウムでは韓国の非正規撤廃連帯の方が、韓国では自分たちの問題から出発し、非正規全体の問題、労働者全体の問題、社会正義・権利侵害の問題へと運動の中で深化し、だからこそ非正規撤廃であり、非正規をなくすということは単に非正規労働者をなくすということではなく、社会を変えるということだとの認識に至ったと発言されました。


第3次賃金事件 行訴しながら、理事長出廷せず
松蔭学園教職員組合

 今年2月に第3次賃金差別事件(2003年度以降)の中労委からの救済命令を不服として行政訴訟を起こしたのは学園側です。しかし、7月23日の第3回開廷日まで理事長は1回も顔を出していません。また、証人を立てるかどうか、7月も態度を保留したままです。
 一方学園側は提訴理由書で、契約の全く違う年契約の場合を含めれば組合員の一時金が安くても差別はないと主張。それに対し、中労委が準備書面(1)で「給与体系の異なる両者を比較すること自体が失当である」とし、この学園主張は「なんら意味をなさない」と反論しています。また、補助参加人・組合の準備書面(1)でも、学園の主張には自己矛盾があり、証拠に基づかない恣意的な主張だと批判しています。
 私たちは、差別のない学園を最後までめざします。ご支援よろしくお願いします。


大和ハウス 7月12日要請行動と宣伝行動
ダイワハウスパワハラ解雇争議

 6月27日の要請行動に引き続き、7月12日に新潟県内3展示場への要請行動を行いました。その後新潟支店周辺地域で、チラシ900枚を配布する宣伝行動を行いました。
 東京高裁での和解交渉は、会社側が、非公開、解雇日での退職にこだわっていると思われ、東京高裁から素案なるものの提示がありましたが、基本的な点で納得できないものです。和解成立に向け、今後も精力的な取り組みをするために、8月28日に「吉田さんを職場復帰させる会」の総会を開きます。
 東京高裁での和解協議は、その前日の8月27日15時から行われます。


八重樫さん 音楽ユニオン大会で力強く決意を表明
新国立劇場合唱団員解雇争議

 6月28日の高裁判決後、音楽ユニオンは、弁護団、支援共闘会議と協議し、上告はせず、団体交渉により全面解決をめざすことにしました。
 8月6日、音楽ユニオン第32回臨時全国大会で、当該の八重樫節子さんは、これまでの支援に感謝を述べると共に、今後は団交で新国立劇場運営財団に「試聴会(在籍合唱団員への再オーディション)」の廃止と、合唱団員が安心して働ける環境の整備を迫っていきたいと、決意を表明しました。大会の最後に「試聴会の廃止を求める特別決議」を全会一致で採択し、新国立劇場の正常な運営を求めていくこととしました。
 これからも、新国前宣伝行動などへのご協力をよろしくお願い致します。


音楽ユニオン大会で決意表明する八重樫さん 


高裁「文書提出命令申立」棄却裁判再開へ
再雇用拒否田畑和子争議

 東京高裁に抗告中の「文書提出命令申立」に対し棄却の決定が届きました。実に、半年もの間待たされたことになります。これから地裁で新しい裁判長の下、裁判再開です。
 大津市の「イジメ事件」で明らかになったように、教育委員会や校長らの隠蔽体質はすさまじく、これに警察が加わると保護者側に勝ち目はありません。裁判所も行政の味方ですから尚更です。これらの点は私の裁判にも共通しています。子ども、保護者、良心的な教師らが、出世主義の校長らの犠牲になっているのが実態です。
 この悪弊が全国的に行き渡っているのは、教育委員会制度を悪用し続けた自民党の文部行政の結果です。


猛暑のなか全国オルグ
加茂暁星非常勤講師解雇争議

 原告の赤井・山田両先生は新潟私教連の役員とともに7月24日〜26日にかけて、大阪、福岡、長崎の各労組・団体をまわり、争議支援の訴えをおこないました。
 対応していただいた労組・団体の役員の方々は、突然の来訪にもかかわらず、要請に じっくりと耳を傾けてくれ、最高裁あての要請署名にも積極的に応じていただきました。こうした温かい対応に、連日の猛暑による体の疲れも一気に吹き飛びました。
 新潟に帰ると、要請を行った3県から新潟の争議団事務局に早くも署名が送られてきていました。さらに、支援カンパの振り込みもあり、原告の二人からは「疲れたけれど、要請に行ってほんとうによかった」との声が聞かれました。


派遣法の立法趣旨と改正趣旨を問う闘い
日赤/スタッフ派遣争議

 前回期日で不法行為を@就業時点からの偽装派遣A就業中の違法派遣B派遣元の直接雇用の妨害と打ち出しました。派遣先元の不法行為、共同不法行為を明確にしました。
 次回は争点整理です。2010年12月に裁判提訴してから原告側は書証を多数提出していますが、本件は、全国に波及させた派遣法違反の事案で、まだまだ争点整理に必要な書証がそろっていません。
 現在、派遣法違反の期間制限違反が免罪される判決言い渡しなど、法律違反への司法判断が明らかに企業に傾いている傾向があります。それは、法律の立法趣旨や今般の改正趣旨に相容れないものです。


荻窪駅頭で初の宣伝行動
スタジオ・イースター争議

 同支援共闘会議主催で初の街頭宣伝を7月20日(金)夕方、会社へのバスが出る荻窪駅北口で16名にて行いチラシ500枚を短時間で配りました。雨にもかかわらず受け取りは良く、高校生からご年配まで受け取ってくれました。
 次回は裁判日の8月23日(木)の夕方、阿佐ヶ谷駅北口で行います。続いて支援共闘会議幹事会を近くで行います。阿佐ヶ谷はアニメ関連のラピュタ争議もある所です。
 次回第3回裁判は8月23日(木)10時、地裁823号法廷です。 


7/20 荻窪駅北口での宣伝行動



7/16 さよなら原発集会でお茶3000本を販売しました。


東京争議団サポーターの広場

 7月10日に第1回世話人準備会を行ない、活動を始動しました。
 9月20日には『9・20東京地評争議支援総行動』が行われます。一人でも参加者が多いことが力となります。旗や横断幕を持つなどして、皆なで争議団を支援しましょう!
 ご参加よろしくお願いします。


9・20東京地評争議支援総行動
ご支援よろしくお願いします


夏季カタログ販売にご協力を!


期限を9月末まで延長します。
ご利用下さい


5・11東京争議団
50周年レセプション
DVD販売中。500円


2012サマーレクレーション
9月2〜3日伊豆・富戸周辺


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼日東整争議団
 8月13日12時〜有楽町JALプラザ宣伝。10月1日11時〜東京地裁631号法廷。
▼明治乳業争議団
 「何としても救済命令を!」の決意で継続している都労委審査課への要請行動。次回は8月20日(午後4時〜34階第三審問室)です。是非、支援傍聴を!
▼松蔭学園教職員組合
 第3次賃金差別事件、行政訴訟第4回目開廷は9月10日(月)10時30分から527号法廷です。差別のない学園をめざすたたかいにご支援を!
▼日赤/スタッフ派遣争議
 次回期日 9月18(火)16時〜 15時〜東京地裁前宣伝行動(約40分間)・16時〜民事11部(13階)弁論準備・終わり次第報告会<数名傍聴できます>ご支援よろしくお願い申し上げます。
▼再雇用拒否田畑和子争議
 しばしの休みが終了し裁判再開です。交代した裁判官の公平な裁きを期待したいと思います。その節は傍聴よろしくお願いします。
▼鶴川高校教職員組合
 立番裁判、第3次賃金事件の判決の時期を迎え、更に大きく運動を広げるため、ジャンボビラの学校再生ハガキを広めるため奮闘中です。
▼矢田部過労死裁判
高裁=労災認定裁判、さいたま地裁=損害賠償裁判の二つの裁判の結審の時期が近づき、署名運動に全力をあげています。一層のご支援をよろしくお願いします。


====東京争議団予定===

九月
〇七13:00三役会議(東京労働会館5階)
〇八13:00全体会(東京労働会館5階)
   16:00ニュース発送作業

十月
一二13:00三役会議(東京労働会館5階)
一三13:00全体会(東京労働会館5階)
  16:00ニュース発送作業


===行動予定===

八月
一三12:00日東整有楽町JALプラザ前宣伝
一六09:20矢田部過労死損賠裁判 さいたま地裁前宣伝
   10:00矢田部過労死損賠裁判 さいたま地裁弁論
二〇12:15全厚生闘争団厚労省前行動
   16:00明治乳業都労委要請 第三審問室
二一10:30労働委員会民主化対策会議 出版労連
   08:00明治本社、09:45みずほ京橋、11:00明治HD宣伝
二三10:00スタジオ・イースター地裁 823号法廷
二四17:308・24京王電鉄本社前抗議宣伝行動 京王線聖蹟桜ヶ丘駅前
二七13:15新潟常陽会、ビラ事件判決 高裁824号
   15:00大和ハウス和解協議 高裁16階
   18:30キヤノン 都労委調査
二八08:00東京争議団共同宣伝 都労委前
   08:15西日本石炭じん肺判決行動 日鉄本社前行動
   12:00同右・本社前行動
   18:00ダイワハウス「吉田を職場復帰させる会」総会 新潟市総合福祉会館
二九09:309・20東京地評争議支援総行動 第2次統一オルグ 地評地下会議室
   14:00C&S中労委調査
   18:309・20東京地評争議支援総行動 第3回実行委員会 地評5階会議室
三一19:00都庁非正規問題学習会ラパスホール
      
九月
〇二〜〇三 東京争議団サマーレクレーション
〇四15:00司法総行動実行委員会地評会議室
   18:30   〃  
       全司法労働組合との懇談会
〇五08:30東京争議団共同宣伝 地裁高裁前
   11:30日東整 有楽町JALプラザ前宣伝
一〇10:30松蔭第三次賃金差別事件行訴 地裁527号法廷
   11:30キヤノン地裁進行協議 民事19部13階
一一08:00明治本社、09:45みずほ京橋、11:00明治HD宣伝
一二10:15矢田部過労死労災認定控訴審 高裁前宣伝
   11:00矢田部過労死労災認定控訴審 824号法廷
一三11:00中野区打越保育園ピジョンハーツ 地裁705号法廷
一四17:00自由法曹団東京支部結成40周年記念集会 プラザエフ 
   18:30鶴川担任解任処分 都労委調査
一八08:00東京争議団共同宣伝 都労委前
   12:15全厚生闘争団人事院前行動
   15:00日赤スタッフ地裁前宣伝 
   16:00日赤スタッフ 地裁13階 民事11部
一九11:50東京総行動NTT持株会社前行動
   08:00日東整 日航本社前宣伝 
二〇終日9・20東京地評争議支援総行動


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