東京争議団ニュース第253/2012年6月16日


行政「東京高裁」
民事「さいたま地裁」 次回弁論で結審!
矢田部過労死裁判

 係争中の矢田部過労死裁判は、行政(東京高裁、控訴審)、民事(さいたま地裁)ともに次回の弁論で結審となります。
 昨年、行政裁判で東京地裁判決は、
@レンタルビデオ店「リバティー」の労働条件が労基法、労安法などの違反状態にあったことが、矢田部暁則に極度の疲労の蓄積をもたらし、クモ膜下出血発症の原因となった。
A労働内容が、長時間で不規則な労働であって、生体リズムを崩し悪化させる危険性があり、睡眠、覚醒リズムの阻害により疲労を蓄積させた。
B脳動脈瘤の病変、悪化は疲労要因の解消によって回復せず、医学的立場から、業務による疲労の蓄積がクモ膜下出血発症の原因となった。
とし、「リバティー」による過重労働とクモ膜下出血の因果関係を明らかにしています。
 「支援する会」は、結審・判決が出される重大な局面のなか、先に開催された総会で、勝利判決を勝ち取るため、できる全ての運動をやりきる決意を固めています。
 過労死・過労自殺の再発防止のためにも、矢田部過労死裁判の勝利判決が不可欠です。みなさんのご支援をお願いいたします。


「株主総会」に向け、食の安全と争議解決迫る!
明治乳業争議団

 都労委命令を控えている明治乳業争議団は、放射能汚染から子供たちの健康と未来を守る運動を前面に、6月19日、「明治HD包囲デモ」を大きく取り組みます。
 また、今月28日開催予定の「明治HD株主総会」に向け、賛同株主との連名で事前質問書を提出。賛同株主50名余で総会にも参加し、牛乳・乳製品の放射能汚染を隠ぺいする、企業体質の異常さを追及すると同時に、長期争議の解決への決断を迫ります。
 総会当日には、会場の「ザ・プリンスパークタワー東京」(港区芝公園)前の二ヶ所で、8時30分から株主への宣伝行動も予定します。重要局面での取り組みへのご支援をお願いします。


明治HD株主総会会場


改めて木下争議の意義を確認―第7回総会&シンポジウム
NTT木下解雇争議

 NTT木下職業病闘争支援共闘会議第7回総会と、シンポジウムが6月9日に開催されました。当日は雨が降りしきる悪天候の中、東京争議団をはじめ100名の仲間に駆けつけて頂きました。
 総会では、闘いの経過、方針等が参加者全員の拍手により承認され、30年の争議の早期解決に全力で取り組む決意が固められました。
 引き続き開催されたシンポジウム「いま、職業病を問う‐NTT頸肩腕障害発症の社会的責任とその解決」では弁護士、医師、元NTT職場分会長の3名の方をパネラーに招き、NTTの職業病を中心に提起を受けました。会場からの発言を受けながら進め、あらためてNTT、資本の側の悪辣さ、そして労働組合の役割の重要さがうきぼりとなりました。
 総会ならびにシンポジウムにご参加頂いた皆様にお礼申し上げます。


第7回総会で発言する木下さん


6・21「第3次賃金訴訟」 百瀬理事長が証言
鶴川高校教職員組合

 来る6月21日、地裁立川支部で証人尋問が行われます。学園側証人として百瀬理事長が証言します。
 第3次訴訟は、定昇停止を争う裁判です。学園は、これまでの賃金訴訟で100億円以上の内部留保があると認めたことから、今回定昇しなかった理由は、「組合員が処分を受けた」ことにあるとしています。その処分理由は、「暴風雨の日『立番』に立たなかったこと」「組合員が夏季講習で学習指導したのは『勝手な指導』だった」など、不当極まりないものです。百瀬理事長がどのような証言を行うのか注目されます。
 100名の大法廷をみなさんの熱気でいっぱいにして下さい。


5・31総行動文科省前で宣伝行動
新国立劇場合唱団員解雇争議

 5月31日、新国争議の総行動は虎ノ門の文部科学省前でとりくまれました。
 集会は音楽ユニオンの土屋学事務局長の司会で進められ、主催者を代表して根本隆全労連副議長が「昨年の最高裁判決は、新国合唱団員・八重樫さんを労働者として認定した。形式論を全面的に否定し実態で判断した。集団芸術の重大な権利問題について音楽家が先頭にたって解決してほしい」と激励の挨拶を述べました。
 ネッスル争議の斉藤勝一さん、MIC・民放労連の安部昌男副委員長、DNPファイン争議・橋場恒幸さんが連帯挨拶を行いました。要請は応対した文化庁の渡部珠代係長に、音楽ユニオンの篠原代表運営委員が「文科省に我々の声を届けてほしい。ぜひ副大臣との面会の機会を」と強く要請し、斉藤さんは「だれがどう責任をとるかを知らせてほしい」と訴えました。


5.31 文科省前行動


争議解決交渉始まる
C&S、日本ファンド争議

 5月30日に行われた全労連・東京地評争議支援総行動では、ワールド・ファミリー社前行動に多くの皆さんにご参加いただき感謝申し上げます。こうした取り組みとともに2012年春闘はC&S、日本ファンド、ワールド・ファミリーの三社を相手にたたかう中で、この4月から4年にわたるパワハラ事件、不当労働行為など争議の一括解決のための労使交渉が行われてきました。
 6月5日の第3回中労委調査では、これまでの労使交渉の経緯が報告され、日本ファンド組合員の雇用保障、パワハラ事件への謝罪、C&S社の移転、不当労働行為の是正、解決金などクリアすべき問題点を明確にし、さらに労使自主交渉を行うことを確認しました。早期の解決に向けていっそう奮闘する決意です。次回中労委調査は6月25日(月)10時です。


親会社三菱製紙も対応せず
浪速通運も相変わらず不誠実
浪速通運争議団

 5・31全労連・東京地評支援総行動が行われ、浪速通運の親会社である三菱製紙本社前抗議要請行動を実施しました。その際100名近くの仲間に参集いただき力強い抗議をすることができました。しかし三菱製紙は相変わらず「浪速通運とは関係ない」と全面解決に向けて対応する構えはない姿勢です。
 浪速通運は6月8日に団交に応じました。しかし、「4名への謝罪」「原職復帰」など組合側の要請を一切受けいれない不誠実団交が続いています。
 組合側が「直ちに労働委員会に訴える」というと、組合側の要請に対し持ち帰り再び検討し回答をするということになりました。組合側としても真摯に話し合いで解決しようとこの間対応してきた経緯もあり、次回は誠意ある回答を望むものであります。


三菱製紙本社前要請行動


「キヤノン非正規労働者組合を支える会」
第4回総会報告
キャノン争議

 支える会総会は、80名の方々の参加で行われ、笹山弁護士からこの1年の動き報告があり、3人の原告の決意表明で幕をとじました。
 日韓交流集会では、韓国の不安定雇用撤廃連帯のオム・ジンリョン事務署長から、この間の、韓国での非正規争議の現状や、希望のバス(整理解雇と非正規職のない世界に希望を求めて、数万人の一般の市民が労働争議の支援のためにバスに乗って集まり勝利した闘い)の今後の展望について報告がありました。
 今、韓国ではフルタイムの非正規労働者が5割を超え、だからこそ、多くの労働者が自分の権利の問題として立ち上がりつつあります。韓国の経験に学び、闘いを拡げる必要があります。


総会で報告するオムさん


最高裁へ要請行動 10万署名に取り組み中!
加茂暁星非常勤講師解雇争議

 いよいよ闘いの場は最高裁に移りました。一審判決を全面否定した控訴審判決を覆すべく、これまで以上に今できることを精一杯取り組んでいます。
 5月31日には、全労連・東京地評の方々と共に最高裁への要請行動を行いました。まだ控訴理由書等が最高裁に届いていないこともあり、詳細に話を詰めることはできませんでしたが、それでも上席書記官は私たちの話にじっくりと耳を傾け、真摯に対応してくれました。
 今後は私たち独自の要請行動も行う予定です。10万筆を目標に掲げた署名は、現在5000名近くを集めています。まだまだ目標には程遠いですが、あきらめずに取り組んでいきます。
 引き続き、変わらぬご支援とご協力をお願いします。


第1回裁判泉団長、意見陳述
日東整争議団

 5月14日に第1回目の裁判が東京地裁で行われ、当日の裁判支援には100名以上の参加者がありました。心よりお礼申し上げます。
 裁判の内容は原告で団長の泉が口頭陳述を行い、日航の一員として誇りを持って働いてきたことや、解雇され家族共に生活不安に陥ったことを訴え、解雇撤回、雇用継続を求めました。
 代理人の意見陳述では、JALの経営支配の実態と、JALの主導で労働組合嫌悪により日東整を会社ごと潰し、全従業員の雇用を奪ったことは、不当労働行為と公序良俗違反であると映像を使って訴えました。 次回の裁判期日は7月19日(木)11時から705号法廷です。皆様の支援をよろしくお願いします。


5月14日裁判所前宣伝の原告


和解協議に向け、 支店前要請活動を 企画中
ダイワハウスパワハラ解雇争議

 東京高裁では、11月以降7回の和解協議があり、東京高裁裁判官から強く和解に応ずるよう求められてきました。
 5月16日に吉田さん側弁護士が「和解協議案」を提示して、ようやく和解協議らしくなってきました。まだ予断を許しませんが、東京高裁裁判官は「提出された和解案についてそのまま」ということは無理であるが、できる限りこの内容を実現するよう努力する旨を表明しています。
 そこで、「吉田さんを職場に復帰させる会」では、6月15日に新潟支店前での要請行動、6月27日に県経営者協会・商工会議所・業界団体、県内各営業所等への要請行動も計画しています。
 次回の和解協議は6月18日4時です。


東京都が宣伝行動に警告
再雇用拒否田畑和子争議

 5月31日都教委ビラ配布に行くと、「東京都庁舎内管理規則」が柱に張り出されていました
 9時に活動を終えると、「東京都庁舎内」に置いたバッグの上に「警告 この荷物は本日の08時50分以降、このままの状態であった場合は、放置物として処分します。庁内管理者」と書いた紙が置いてありました(荷物の処分はなし)。
 今後、不当な介入への警戒が求められます。


人事院、厚生労働省へ要求行動
全厚生闘争団・東京

 5月18日人事院前要求行動を行い、その後人事院に審査請求の公平迅速な判決を求めて要請を行いました。
 また、5月31日の全労連・東京地評争議支援総行動では厚生労働省前要求行動の後、厚生労働省に対して旧社会保険庁職員不当解雇撤回を求めて要請を行いました。尚、北海道、京都、大阪、香川の4県において裁判が進行しています。
 傍聴参加については全厚生へお問い合わせください。03-3501- 4881まで。


5・31厚生労働省前要求行動


「公開法廷」に向けて要請強化
日赤/スタッフ派遣争議

 この争議の原点は、1985年制定の「男女雇用機会均等法」「労働者派遣法」「国民年金第三者被保険者」の創出ーーつまり国際的に建前だけの男女対等で、実際はというと女性を非正規労働者か専業主婦にしてしまう性差別施策ーーです。
 非正規女性労働者を使いまわし、使い捨てようとした被告日本赤十字社とスタッフサービスに対して地位確認等請求訴訟を起こして約1年3ヶ月。失職してからの争議は今年10月で3年になろうとしています。
 原則非公開の争点整理が長引く中、日本国憲法82条「公開法廷」に則り運営するよう司法へ要請中。


新加盟争議紹介
スタジオ・イースター争議

アニメ業界には残業代という考えはない!?
不払い残業やパワハラがなく、誰もが安心して働けるアニメ職場の実現を目指します!

 アニメのまち杉並で、アニメーション背景画制作を手掛ける、有限会社スタジオ・イ-スタ-に働く3名の社員は、杉並一般労働組合に加入し、不払い残業代請求等を同社に求め東京地裁に提訴しました。
 当該組合員が同社から受けた被害は、「最低賃金法違反」「残業代不払い」「一方的な賃下げ」「退職強要目的の配置転換」「人格権侵害」「安全配慮義務違反による労働災害」など多岐に渡っています。誰もが安心して働ける職場であってこそ素晴らしいアニメが作られるのです。スタジオ・イースターの職場改善とともに、日本のアニメ労働者の社会的地位向上を目指し、たたかいを開始しました。多くのみなさまの応援をお願い致します。


5・11東京争議団
50周年レセプション
DVD販売中。500円


夏季カタログ販売にご協力を!


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼明治乳業争議団
「6・19明治HD包囲デモ」は、日比谷公園中幸門に午後6時30分集合です。ご協力を宜しく!
▼NTT木下解雇争議
NTT株主総会、6月22日(金)グランドホテル新高輪で開催。4労組1団体で共同行動を8時半〜。6月20日(水)NTT持株会社前行動 11:50〜。
▼浪速通運争議団
6月28日三菱製紙の株主総会が行われますので三菱製紙本社前で抗議要請行動を9時から実施。
▼新国立劇場合唱団員解雇争議
7月4日(水)18:30から文京シビック26階スカイホールにて、高裁差し戻し審判決報告集会。(資料代として500円) 
▼日赤/スタッフ派遣争議
7月6日(金)10時〜東京地裁前宣伝行動(約40分間)11時〜民事11部(13階)弁論準備・報告会。
▼日東整争議団
7月行動、9日12時〜有楽町宣伝、12日8時〜日航本社ビラ、19日11時〜第2回裁判。
▼キャノン争議
7月9日、18:00〜 第19回都労委調査が行われます。傍聴のご支援をお願いします。
▼松蔭学園教職員組合
学園側は争議の長期化には組合側にも”相当の責任”があるとする書面を提出!第3次賃金差別事件行政訴訟の第3回期日は7月23日(月)午後1時10分です。
▼再雇用拒否田畑和子争議
東京都の宣伝行動の規制。これは都教委が私たちの月末の宣伝を余程嫌がっていることの裏返しかとも思います。拡声器・印刷物・のぼり等の三つをやっているのが気に障るのでしょうか。もっと頑張らなくては。
▼青年ユニオンSHOP99裁判
ショップ99争議原告は体調を整えるため転地療養を行います。しばらく、ゆっくりいたします。また、何かあれば報告いたします。


====東京争議団予定===

七月
一三13:00三役会議(東京労働会館5階)
一四13:00全体会(東京労働会館5階)
   16:00ニュース発送作業

八月
一〇13:00三役会議(東京労働会館5階)
一一13:00全体会(東京労働会館5階)
   16:00ニュース発送作業


===行動予定===

六月
一八12:15 全厚生闘争団厚労省前行動
   14:00 大和ハウス高裁和解協議 15階
   18:30 JAL地裁判決を問うシンポジウム 新宿文化センター
一九08:00 東京争議団共同宣伝 都庁前
   18:30 明治HD本社包囲デモ 日比谷公園中幸門集合
二〇11:50 NTT持株会社前行動
二一13:10 鶴川第3次賃金事件証人調べ 地裁立川支部101号法廷
二二08:30 NTT株主総会 グランドホテル 新高輪前宣伝 
二三13:00 6・23国民大集会 明治公園
二五10:00 C&S中労委調査
二七 終日 大和ハウス新潟県内総行動
二八08:00 日鉄鉱業社前宣伝 
   09:00 明治HD株主総会宣伝(ザ・プリンス パークタワー東京)芝公園
   09:00 三菱製紙株主総会宣伝
   13:15 新国立劇場合唱団員解雇事件 高裁判決424号法廷 報告集会弁護士会館1002号室
二九18:00 JAL一斉駅頭宣伝
三○13:30 6・30国公法弾圧事件シンポジウム 星陵会館2階ホール
 
七月
〇四08:30 東京争議団共同宣伝 裁判所前
   18:30 新国立争議支援集会 文京スカイホール
   18:30 じん肺闘争東京支援連月例会 地評5階会議室
〇五14:00 スタジオ・イースター地裁827号法廷
〇六10:00 日赤/スタッフサービス 地裁前宣伝
   11:00 日赤/スタッフサービス派遣雇止め地裁11部 13階
〇七13:00 なくせじん肺全国キャラバン実行委員会 中大記念館
〇九12:00 日東整 有楽町プラザ前宣伝
   18:00 キャノン都労委調査
一〇08:00 明乳本社〜9:45みずほ京橋支店〜11:00明治HD宣伝
   08:15 新国立劇場合唱団員解雇事件 文部科学省前宣伝行動
一一09:30 矢田部過労死裁判 高裁前宣伝
   14:00 司法総行動第3回実行委員会 東京地評5階会議室
   10:30 矢田部過労死裁判 高裁824号
   16:30 鶴川立ち番 地裁立川支部
   18:30 東京地評争議支援総行動 第一回実行委員会 地評
   16:30 鶴川立ち番 地裁立川支部
一二08:00 日東整 日航本社前宣伝
一三08:15 国民救援会第200回 最高裁前宣伝
一六13:00 さようなら原発10万人集会 代々木公園
一七08:00 東京争議団共同宣伝 都庁前
   18:30 鶴川担任外し 都労委調査
一九11:00 日東整 地裁705号法廷
   12:15 全厚生闘争団人事院前行動
二二13:00 じん肺原告団・弁護団総会 中大記念館
二三11:00 キャノン地裁進行協議13階 19部
   13:10 松蔭行訴 地裁527号法廷
   18:30 裁判所・労働委員会対策会議 地評5階会議室
二六18:30 JAL決起集会 日比谷公会堂


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