東京争議団ニュース第251/2012年4月14日


国のアスベスト責任を再び断罪
全国じん肺連絡会議

 大阪地裁は、3月28日に大阪泉南アスベスト国賠訴訟2陣の判決を言い渡し、1陣に引き続き、国が1964年以降も局所排気装置を義務づけなかったのは違法であるとして、再び国のアスベスト加害責任を明確に断罪しました。昨年8月25日の1陣大阪高裁判決の不当判決の結果、最高裁闘争が始まっていますが、国は、2陣判決を契機に全面解決に応じるべきです。
 また、3月12日には日鉄鉱業に対する33件目となる西日本石炭じん肺勝訴判決が福岡高裁で言い渡されました。最悪の加害企業である日鉄鉱業に謝罪と全面解決を求める闘いも一層強化していきたいと思います。


3月14日に地裁に提訴
日東整争議団

 日東整争議団は3月14日に泉聖二と佐藤二郎の原告二名で、JAL・日東航空整備・JALECの三社を東京地裁に提訴しました。内容は、三社の労働者排除は不当労働行為で公序良俗違反、労働者の権利を侵害したとし、泉のJALECでの地位確認と三社に対する原告二名の損害賠償を請求します。
 日東整争議団は、@私達の雇用を確保させる。AJALの利益第一主義と労働組合敵視の政策を改めさせ、安全第一主義と安心して働けるJALを築かせる。B子会社、労働者使い捨てする大企業の横暴は許さない。という大義を持ち、争議に勝利するまで闘う決意です。そのために日東整争議を勝たせる会を発足しました。
 皆様のさらなるご支援をお願いします。  


3/14 提訴後に記者会見に臨む原告の泉さん(左)、佐藤さん


団交拒否から約3年半
一回目団体交渉が実現
浪速通運争議

 平成20年9月22日に全港湾として団体交渉を申し入れてから交渉を拒否し続けてきた浪速通運ですが、最高裁の判断が下りて「解雇無効」が確定したのを受けて全港湾との一回目の団体交渉が約3年半ぶりに行われました。
 会社側は取締役常務、管理部長付に弁護士2名で組合側は東京支部3役と当該4名です。
 まずは組合側から謝罪、現職復帰など解決条件を書面で提出して説明を行いました。それに対して会社側が持ち帰り検討するということになりましたが、団交の中でも謝罪する気はないと言う発言に対しては厳しく抗議しました。次回4月10日2回目の団体交渉を行います。


1/26 最高裁前で訴える浪速通運の藤田さん


「命令作業は佳境に・・」
救済命令に向け要請行動に全力!
明治乳業争議団

 都労委で命令待ちの明治乳業「全国事件」。争議団は、救済命令を武器に全面解決への道筋を切り拓く決意で審査課への要請行動を継続中です。
 3月8日の要請には、関西支援共闘会議から、京都総評(岩橋議長)、大阪労連(菅事務局次長)が参加し、明治乳業事件が労働組合の弱体化を狙った、典型的な不当労働行為事件であることを強調。また、埼労連(諸井幹事)、戸田地区労(横田議長)、戸田支援する会(田中議長)も参加し、長期争議に関わってきた立場から、「なんとしても救済命令を!」の要請に力を込めました。応対した審査課長から、「命令作業は佳境に入っています」とのコメントがありました。
 毎回提出の団体署名は総数で5844団体ですが、最後の一瞬まで頑張ります。4月9日の要請には全労連や神奈川労連が参加する予定で、救済命令に向け争議団は全力で闘っています。


名刺交換する関西支援共闘会議・埼労連の要請団 3/8


「鑑定書」につづき、医師による「意見書」を提出
矢田部過労死裁判

 4月12日 さいたま地裁の民事訴訟、4月25日 東京高裁の行政訴訟に、東京地裁判決「勝訴」を医学的立場から支持し、蓄積疲労と脳血管の関連を暁則さんの労働実態から分析し、被告側(国・厚労省とレンタルビデオ店)医師が提出した意見書に、正面から反論する医学的な意見書を提出します。米沢市三友会病院の脳神経外科医・新宮先生と民医連の医師団(宮城県坂総合病院長、北海道勤医協中央病院長、大阪府耳原病院高石診療所長、大阪社会医学研究所長)各先生による力作です。
 これらの意見書は、東京高裁での行政裁判とさいたま地裁の民事訴訟の勝訴判決を確定させるうえで、極めて重要な意見書となっています。
 暁則さんの死が、被告リバティーの過重な働かせ方によって引き起こされた過労死であることを科学的に検証し、具体的に実証しています。
 みなさんの裁判傍聴・宣伝行動、署名等のご支援よろしくお願い致します。


いよいよ立番裁判の証人尋問へ
鶴川高校教職員組合

 2008年、生徒が不審者に襲われた事件を口実に、百瀬理事長(校長)は組合員に対してただ校舎敷地外に立つだけの「学園防衛当番」という名の「立番」業務を命じました。これは教員本来の業務ではなく、人格権をも侵害するものとして、2009年に提訴して3年。4月18日、いよいよ口頭弁論となります。
 原告松山委員長は、この業務が勝利判決・命令の報復であること、いかに「立番」が教育活動を阻害してきたのか、また執拗な監視や盗撮の実態を証言します。対して学園は、本来証人となるべき百瀬理事長ではなく、安藤校長補佐が証言することになりました。
 みなさんの熱烈な傍聴支援をよろしくお願いいたします。


学園側、行訴するが「話合いの場を持つ」ことを了承
松蔭学園教職員組合

 2月の第3次賃金差別事件についての中労委命令を受けて、私教連は3月6日、学園理事長と話合いを持ちました。理事長はその場で行訴をすることを明言する一方で、労使双方の弁護士による全面解決に向けた話合いを始めることを了承しました。3月で定年退職した森委員長の退職金問題も含めた話し合いとなります。
 組合結成時に委員長になった森さんは、翌年不当解雇されました。この問題は最高裁で「解雇無効」の判決が確定し、森さんは職場復帰しました。従って、退職金についても「解雇がなかった」ものとして扱われることになります。しかし、この間の団体交渉で学園側が示す金額は、本来の退職金の約3分の1にすぎません。組合側は森退職金問題の提訴の準備もしつつ、全面解決を目指しています。


東京地裁で和解成立
グループ内で雇用確保
八千代銀行解雇争議

 八千代銀行パワハラ・「退職扱い」撤回争議は4月12日、東京地裁において和解が成立しました。
 「退職扱い」の撤回はなりませんでしたが、@八千代銀行グループ内での雇用確保。Aパワハラに該当する事象が疑われる場合には、適切な対応を図り、良好な職場環境の維持のため努力するなどで合意する事ができました。
 ご支援ありがとうございました。


高裁不当判決に抗し最高裁へ上告
加茂暁星非常勤講師解雇争議

 東京高裁ですすめてきた非常勤講師雇止め控訴審は、2月22日に逆転不当判決が出されたことをうけ、いよいよ最高裁に舞台を移しての闘いとなりました(3月5日に上告)。 高裁より出された判決は、一口に言って一般論のさらに入口にさえ到達していないところでシャットアウトされたようなもの。私たちがこの10ヶ月の間、細かく立証してきた学園側の不当な措置や長年にわたる契約更新の事実、財政状況の検証などには一切触れることなく、ただ「非常勤」=有期雇用である点だけを取り上げ、地裁判決をひっくり返してきたのです。
 これでは私たちは到底納得できませんし、近年の非正規雇用労働者への「待遇改善」の流れにも反します。
 最高裁判所への署名もスタートさせましたので、今後とも変わらぬご支援とご協力をお願いいたします。


「証人尋問の採用を求める署名」
活動と宣伝活動を展開
ダイワハウスパワハラ解雇争議

 東京高裁では、昨年11月以降6回の和解協議があり、東京高裁裁判官から強く和解に応ずるよう求められ、復職を前提にしながらも、和解による解決もめざしてきました。次回の和解協議は5月16日4時です。
 「吉田さんを職場に復帰させる会」では、高裁に向けて新たな「証人尋問の採用と公正な判決を求める請願署名」に取り組むとともに、新潟駅前での宣伝行動を月2回定期的に行うことにしました。
 4月27日には、東京争議団総行動の一環として、大和ハウス東京支社前での要請行動を予定しています。大勢のご参加をお願いします。


事実ベースに認否確認
日赤/スタッフ派遣争議

 「労働者供給をしてはならない」という職業安定法44条に違反して長く供給事業を行ってきたのが日本赤十字社とスタッフサービス(メディカルサービス)でした。
 1985年に制定された労働者派遣法は、職業安定法と合わせて違法行為に縛りをかける取締法規ですが、
これによれば、業務偽装を行うと派遣期間が変わり、直接雇用の申し込み義務が派遣先と派遣元双方に発生
します。 ところがこれらの法規に違反した形で、当事者は日赤から選定されて(違法な「特定行為」に
該当します)2008年3月から国内最大級の献血ルームに派遣されていました。なのに両社は最初から業務偽装することによって期間制限を回避し、直接雇用するどころか雇い止めをするという形で本人を都合よく使いました。本件は間接雇用の悪用を象徴するものです。
 この事実関係を明らかにするための争点整理が続いています。


3/26国会前派遣法改悪抗議行動


総会・シンポジウム参加のお願い
NTT木下解雇争議

 NTT木下争議は、30年が経過しましたが、この節目で何としても争議を解決させるとの決意で闘いをすすめています。改めて木下争議を検証し、新たに闘いを構築しNTTに対し争議の解決を迫るため、パンフの作成を計画し、4月中旬には発行できる運びとなりました。
 また3人のパネラー(医師、弁護士、全電通労組元分会長)の方を中心にシンポジウムの開催(6月9日午後14時半〜)も決定し、その中で、木下闘争の本質をあきらかにし、司法判断の誤りと電電公社(NTT)が職業病患者に与えた犯罪的行為を明らかにしていきたいと思います。
 多くの方が支援共闘会議の総会・シンポジウムにご参加頂けるようよろしくお願い致します。


都教委への請願、審議せず却下さる!
再雇用拒否田畑和子争議

 「再雇用教職員の誤った選考に関する請願」への署名を有り難うございました。2月21日に641名の賛同者を以て提出したところ、早速「選考結果を撤回する考えはない」という不届きな回答(3月5日付)が人事部選考課長名で届きました。
 都教委は請願を「特に重要なもの」と「重要でないもの」に事務局で選別し、「特に重要なもの」のみ教育委員の審議に回し他は担当者が却下の返事を出しています。事務局は教育委員の監督下にあるのに実際はその逆で、やりたい放題です。
 納得できない回答なので、請願で「教育委員会で審議しない理由及びこの回答の法的根拠等の説明」を求めることにし、現在賛同署名を集めています。


八重樫さん、文科省前で決意表明
新国立劇場合唱団員解雇争議

 4月6日、MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)や争議団の仲間が、文科省前要請行動を行いました。
 MICの東海林議長は、新国運営財団の監督官庁である文部科学省並びに文化庁に対し、すみやかに争議の解決へ向け両省庁が責任を果たすよう訴えました。また、八重樫さんは「2003年、ウィーンでの在外研修を終え帰国したところ10日後に試聴会で不合格にされた。何のための留学だったのか。これでは歌劇場としてレパートリーの蓄積はできない」と訴えました。
 要請では、MICの平川事務局長が文化庁の大川課長に対し「争議の解決に向け動いてほしい」、音楽ユニオンの篠原代表運営委員は「文化庁が積極的に介入し、もっと具体的な話をするよう新国財団に促してほしい」と要請しました。 


ワールド・ファミリー社前行動に105名!
C&S・日本ファンド争議

 4月6日、MICの争議支援総行動が終日行われました。
 最初の行動が中野坂上にあるWF本社前。MICや地域の仲間とともに、JAL、東京争議団からも多数の参加をいただき、心より感謝申し上げます。日本ファンド(NF)のパワハラ勝利判決確定後も、「謝罪は判決にない」として未だに一言の謝罪をしない会社ですが、NFの労働者をWFやCSで雇用保障をせざるを得ない状況になっています。
 またこの春闘で継続雇用制度の労使協定にようやくこぎつけ、定年後も「たたかう」体制ができたといえます。
 中労委で新浦安に会社ごと配転させた会社の不当労働行為性を主張するとともに、早期に争議の全面解決を目指していきます。


4/6MIC争議支援総行動 ワールド・ファミリー社前行動


争議が始まって以来 初めて
御手洗会長 と直接対決
キャノン争議

 3月29日に株主総会が行われ、原告団長も出席しました。事前質問状のやりとりの後、原告団長が質疑応答で質問に立ち、争議が始まって以来、初めて、御手洗会長と直接のやりとりを行いました。
 キヤノンが話し合いに応じず、裁判で決着をつけると回答したことについて、原告団長が、何年も争議を続けるつもりかと質問すると、御手洗会長は「何年経ってもやる。我々は正義を守りたい。何年経ってもやります。」と気色ばみました。
 非正規労働者を違法に働かせながら、モノのように切り捨て、謝罪もせず何の責任も取らないキヤノンが正義という言葉を使うことは許されません。
 これからも、争議解決に向けてご支援をお願いします。


最高裁でのたたかいの前進を
国公法弾圧堀越事件

 いよいよ春のたたかいです。
 東京高裁での無罪判決から2年が経過しようとしており、最高裁での本格的な審理が始まります。
 4月12日(木)弁護団補充書提出、最高裁全国要請行動と4月18日(水)第7回堀越事件守る会総会を文京シビックセンターにて行います。多くの皆様のご参加をお願いいたします。


4・27東京争議団総行動
ご支援よろしくお願いします


東京争議団50周年記念レセプション
5月11日(金)18時半
ホテルラングウッド
日暮里駅下車徒歩1分


全労連・東京地評
5・31争議支援総行動
ご支援よろしくお願いします


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼新国立劇場合唱団員解雇争議
次回高裁は、4月17日(火)16時424号法廷です。八重樫さんコンサート「私の好きなうたU」(門天ホール) 4月25日(水)19時。ぜひお出かけください。
▼日東整争議団
4月20日(金)12時〜有楽町JALプラザ前宣伝。5月14日(月)15時〜東京地裁631号法廷。ご支援・ご協力を宜しく。
▼松蔭学園教職員組合
第3次賃金差別事件の中労委命令の行政訴訟第1回口頭弁論がが4月23日13時10分527号法廷であります。傍聴よろしくお願いします。
▼日赤/スタッフ派遣争議
5月8日(火)13時30分〜東京地裁前宣伝行動(約40分間)14時30分〜民事11部(13階)争点整理(弁論準備)・報告集会、数名傍聴できます。ご支援よろしくお願い申し上げます。
▼再雇用拒否田畑和子争議
高裁に提出した文書提出命令の結果が未だ届かず、心待ちにしています。裁判再開がいつになるやら見当がつきません。
▼NTT木下解雇争議
パンフ「頸肩腕障害の責任追及は終わらない―NTT木下職業病闘争30年」を定価300円にて発行。購読をよろしくお願いします。


====東京争議団予定===

五月
一八13:00三役会議(東京労働会館5階)
一九13:00全体会(東京労働会館5階)
   16:00ニュース発送作業

六月
一五13:00三役会議(東京労働会館5階)
一六13:00全体会(東京労働会館5階)
   16:00ニュース発送作業


===行動予定===

四月
一六10:30キヤノン 地裁527号法廷
一七16:00新国立劇場 高裁424号法廷
一八12:15全厚生闘争団 厚労省前行動
   13:15鶴川立番審問 地裁立川支部404号法廷
   18:30堀越事件総会 シビックホール
一九17:30新国立劇場前宣伝
二〇08:00竃セ治、09:45みずほ京橋支店、
   11:00明治HD宣伝
   12:00日東整有楽町JALプラザ前宣伝
二二〜二三全国裁判勝利をめざす全国集会 熱海市 ホテル大野屋
二三13:10松蔭行政訴訟 地裁527号法廷
二四18:30中労委労働者委員32期、出陣式 全労連大ホール
二五10:30C&S労組 中労委第2回調査
   13:30首都圏建設アスベスト地裁結審
   13:00矢田部過労死裁判 高裁前宣伝
   4:00矢田部過労死行政裁判 高裁424号法廷
   18:30実効ある有期労働規制を求める4・25共同集会 中大駿河台記念館
   19:00八重樫節子「私の好きな歌U 門天ホール
二六15:00司法総行動事務局会議
二七終 日4・27東京争議団総行動
二九09:00矢田部過労死裁判支援する会総会 吉川駅前住民コア4階

五月
〇一11:00第83回中央メーデー 代々木公園B地区(東京争議団出店)
〇三13:30憲法集会 日比谷公会堂
〇八08:00竃セ治、09:45みずほ京橋支店、
   11:00明治HD宣伝
   14:30日赤/スタッフ派遣争議 地裁11部 13階
〇九09:30全労連・東京地評争議支援総行動 第2次オルグ 全労連3階
   18:30全労連・東京地評争議支援総行動 第3回実行委員会 全労連3階
一〇18:00鶴川担任はずし 都労委調査
一一18:30東京争議団50周年記念レセプション ホテルラングウッド
一四16:00明乳争議団都労委要請
   15:00日東整 地裁631号法廷
一六16:00大和ハウス 高裁和解、弁論準備 16階
一七16:30鶴川第3次賃金事件 地裁立川支部5階
一八12:15全厚生闘争団 人事院前行動
二二18:30裁労対策会議 地評5階
二四   矢田部過労死裁判 埼玉地裁
二五13:30首都圏建設アスベスト 横浜地裁判決
   19:00八千代銀行解決報告集会
二八11:00キヤノン 都労委調査
三一終 日 全労連・東京地評争議支援総行動


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