東京争議団ニュース第250/2012年3月10日


第三次賃金差別事件
中労委より完全勝利命令出る
松蔭学園教職員組合

 2月29日、中労委は学園の再審査申立てを棄却し、初審都労委命令を維持する命令を出しました。
 争点となっていた2003年度以降の組合員に対する給与、一時金、退職金差別について、学園側の不当労働行為を明確に指摘しました。退職金差別については、この3月で定年退職する森委員長の退職金を差別なく支給させる上でも大きな後押しをする、きっぱりとした命令です。
 この命令を確定させ、森委員長の退職金差別を許さない闘いをしっかりとやりぬきたいと思っています。最後まで皆さんのご支援をよろしくお願いします。


84名が参加した中労委命令報告&全面解決を求める2・23集会


2・22 東京高裁逆転不当判決
加茂暁星非常勤講師解雇争議

 新潟は久しぶりの青空!爽快な気分で支援者とバスで高裁へ向け新潟を出発。現地でたくさんの支援者と合流。第15民事部に最後の署名を提出した際の書記官の硬い表情に不吉な予感…。808号法廷は満席の傍聴者で埋まり、裁判長の出廷をかたずを飲んで待つ。そして裁判長から信じがたい判決の言い渡し。
 『原判決を取り消す。被控訴人らの請求をいずれも棄却する。』判決文はたったの19ページ。一年契約のみということにこだわった不当判決。多くの証拠も無視し、入り口でシャットアウトされた状態。様々な事実にもとづき雇用の期待権を認定した新潟地裁判決とは真逆の判断。このまま引き下がるわけにはいかないと、上告。引き続きご支援よろしくお願いします。


謝罪する意思の無い 挑戦的な対応
浪速通運争議

 2月9日に最高裁から会社側の上告不受理決定が下り「解雇無効」が確定したのを受け、2月14日に三菱製紙へ要請に行きました。
 しかし担当者は「上司から話をまだ聞いていないのでわかりません」ということだったので、組合側として早期に問題解決にあたるように強く要請をして書面を渡しました。その際、2月24日に浪速通運本社に組合側が行くということを三菱製紙から伝えておくことを約束しました。
 そして2月24日に浪速通運大阪本社へ行くと取締役と管理本部長付の2名が対応をしましたが、2月14日に三菱製紙へ渡した要請書に対して三菱製紙は関係ないので代わって浪速通運が回答しますと言い書面を提出してきました。その内容というのが「今後を含めて謝罪する意思はございません」と言う反省のかけらも無い悪質な態度でありました。
 謝罪の意思の無い会社側の挑戦的な対応に断固抗議をおこない団体交渉を申し入れてきました。


マスコミ各誌
明治の異常体質を厳しく告発
明治乳業争議団

 放射能汚染による内部被曝の不安が強まるなか、明治の学校牛乳や粉ミルクからセシウムを検出。問題はセシウムが検出された後の明治の対応です。学校牛乳汚染では、「独自検査を行い暫定基準値以下でも数値を公表して」との声を長期間拒否。粉ミルク汚染問題では、「空気汚染」をいち早く公表しながら、外気取り入れ口のフィルターは、「企業秘密」として汚染検査も公表しないなど、汚染原因は闇の中です。
 週刊東洋経済は、「隠蔽止まらぬ明治、情報開示に二の足」の見出しで、「乳製品の放射能汚染について情報非開示の姿勢を貫く明治に不信感が増している」と厳しく批判。サンデー毎日は、「放射能検出情報を放置した明治『愚の骨頂』言い訳」と一刀両断。その他、「実業界」、「AERA」など各誌も同様の論調です。まさに、「労働者の人権を守れない明治には、消費者の人権も守れない」ことが鮮明になる中で、長期争議の解決は絶対に避けられない課題となっています。


週刊東洋経済誌より転載


じん肺判決関連行動にご参加を
全国じん肺連絡会議

 8件の最高裁判決・決定を含めて31件の判決によってじん肺加害責任を断罪されながら、今もなお責任はないとして全面解決に応じない日鉄鉱業に対する32件目となる西日本石炭じん肺訴訟判決が3月12日に福岡高裁で言い渡されます。翌13日には本社前朝ビラ宣伝行動等に取り組みます。
 3月28日には、大阪泉南アスベスト国賠訴訟2陣判決が大阪地裁で言い渡されます。昨年8月25日の1陣の大阪高裁の不当判決の結果最高裁闘争が始まっていますが、それに対する影響も含めて極めて重要な判決となります。3月29日からは厚労省前行動等が予定されています。


地裁に提訴!!
日東整争議団

 日東整争議団は、不当解雇撤回とJALグループでの雇用確保の方針で、これまで皆様の支援の輪と世論を築いてきました。これを運動の土台にして、JAL経営と直接対峙するため、3月14日に裁判に提訴し、運動を展開していきます。裁判においては、親会社であるJAL経営の責任を追及し、日東航空整備の事業を引継いだJALEC(JALエンジニアリング)社での雇用確保、JAL・日東航空整備・JALEC、三社に損害賠償を求めていきます。
 争議団は早期解決を目指しつつも、労働者使い捨ての大企業の横暴と闘い抜く決意であり、粘り強く闘うために「日東整争議を勝たせる会」を結成します。皆様の更なるご支援をお願いします。


2/3 JAL本社前宣伝


なりふりかまわぬ被告側、氏家医師の証言!
矢田部過労死裁判

 東京労災病院の氏家弘医師は、さいたま地裁で行われた証人尋問で『労働による過労死は存在しない』と、過労死の労災認定基準を否定する驚くべき証言をしました。
 昨年、東京地裁は、「暁則さんの死因は、レンタルビデオ店・リバティーの過重労働によって引き起こされた過労死」であるとの判決を言い渡しました。
本来、働く人々を守らなければならない国(厚労省)が、違法行為を繰り返し、暁則さんを過労死させた企業を救済しようとしているのです。
絶対に許すことができません。
 東京高裁においても厚労省の過ちを認めさせ、過労死・過労自殺のない社会、労働者が安心して働ける労働環境の実現をめざし、労働法の改正につながる勝利判決を勝ち取る決意です。
 みなさんのご支援を心からお願いします。


2/8 高裁前での宣伝行動


八重樫さん高裁で綿密な証言
新国立劇場合唱団員解雇争議

 2月9日、高裁424号法廷で、八重樫節子さんは、新国へ移行する前の二期会合唱団の労使関係の様子、03年前後の新国合唱団の状況、など、古川、今村両弁護士による新国合唱団の歪んだ運営の核心を突く問いに的確に答えました。
 その内容は、@試聴会(毎年行なわれる内部オーディション)の評価について、A新国芸術監督と合唱団指揮者の、八重樫さんに対する評価の違い、B財団との話し合いに財団側弁護士が同席したことにより財団の威圧の場になったこと、C二期会合唱団在団時からの組合活動についてなどでした。八重樫さんは終始落ち着いて証言し、一方、財団側の反対尋問は予定時間を大きく残しました。財団側参加人の中労委からは、八重樫さんが日本芸能実演家団体協議会の実演環境整備委員会委員を務めていたことに質問が集中しました。傍聴席は満席となり、支援の熱気に包まれました。引き続き、熱いご支援をよろしくお願いします。


和解協議継続中
八千代銀行解雇争議

 八千代銀行・中野さんのパワハラ「退職扱い」撤回裁判は証人尋問が12月9日に終了し、その後和解協議に入っています。現在、組合側から中野さんの雇用を第一とした和解案を提出しており、第3回和解期日が3月8日(木)に東京地裁民事第11部にて行われ、協議が継続されています。今後も皆さんのご理解ご支援をよろしくお願い致します。


文書提出命令 再度、即時抗告
再雇用拒否田畑和子争議

 12月16日、文書提出命令申立を東京地裁が「必要性がない」という理由で却下したので、高裁へ即時抗告を行いました。しかし、交代した裁判長が、またもや却下。理由は「証拠調べの必要性を欠くという理由で却下した決定に対し、不服申し立はできない」(最高裁判例)でした。 それに対し、2月15日付で次の理由を掲げ再度、即時抗告理由書を提出しました。@憲法32条「裁判を受ける権利」A文書提出命令の必要性は詳細に論証されている。B最高裁判例が憲法や法令に反するのであれば、判例と異なる判断をすべきである。C中神の主張には多くの虚偽があり、中神の主張の信用性を弾劾する上からも必要である。
(以下略します)


間接雇用の悪用を 象徴する事件
―争点整理中―
日赤/スタッフ派遣争議

 日本赤十字社とスタッフサービスは、職業安定法44条(労働者供給をしてはならない)に長年にわたり違反して来ました。取締法規である労働者派遣法は、雇用全体における直接雇用の大原則を職業安定法44条に沿って厳しく縛りをかけて1985年に制定されたものです。労働者派遣法制定に関わった高梨昌信州大学名誉教授は、職安法と派遣法が相まって関係する事を明確にしています。
 争議当事者本人は「特定禁止行為」つまり日赤からの選定と選抜を受けて来ました。2008年3月国内最大級の献血ルームへ唯一派遣社員として選抜され、同時に直接雇用の申入れも受けました。業務内容の偽装によって、直接雇用の申込み義務が派遣先元に発生するからです。
 このように日赤が直接に雇用を決め、両社は偽装派遣と期間制限違反をし、労働者を都合よく使って来ました。間接雇用の悪用を象徴する本件です。準備書面のやり取りが続いており、法廷での口頭弁論を望んでいます。


1/27東京地裁前宣伝行動


本社前宣伝・傍聴にご協力を
キャノン争議

 3月29日(木)にキヤノン本社にて株主総会が行われます。昨年に続き、原告も事前質問状を提出し、株主として出席します。株主の方に争議の現状を知らせ、社長に復帰する御手洗会長に対して、争議解決を迫りたいと思いますので、本社前宣伝にご協力お願いします。
 都労委では審問が終わりましたが、裁判では4月16日(月)でお互いの主張が終わり、いよいよ証人尋問が始まります。異動した前の裁判長が約束した、証人尋問を大法廷で行うとの約束を守らせるためにも、傍聴席を遙かに超える人数で裁判に臨みたいと思います。
 是非とも、傍聴のご支援をよろしくお願いします。


大和ハウス
大雪の中で新潟支店社前行動
ダイワハウスパワハラ解雇争議

 2月21日新潟市は例年にない大雪の中で、大和ハウス新潟支店前で社前行動が行われました。12時半からの行動でしたが、30名の人に駆けつけていただき、豪雪を跳ね返す熱気あふれる訴えと要請行動でした。
 県労連佐藤議長は「会社は団交等で2回にわたりパワハラを認め、謝罪の意志を明らかにしているにもかかわらず組合排除のために吉田さんを解雇した。勝利まで力を合わせて闘いたい」と訴えました。その後、星野・新潟国民救援会会長、金沢地区労連事務局長などが訴え、最後に「吉田さんを職場に戻せ!」のシュプレヒコールを響かせました。
 2月28日東京高裁で和解協議がありましたが、進展していません。次回は、3月27日に和解協議と進行協議が行われます。


2/21 大雪の中での大和ハウス新潟支店前行動


新加盟争議紹介
政府・厚労省の責任を転嫁したうえに
解雇回避努力もまともに行わない
不当解雇は絶対許せません
全厚生闘争団・東京

 社会保険庁廃止にあたって525人もの職員が整理解雇されて2年3か月が経過しました。この間、全厚生労働組合の39人が整理解雇処分の取消請求を行い人事院審理でのたたかいに全力をあげてきました。人事院が職権で厚労省キャリア官僚の証人尋問を行うなど、重要な局面を迎えています。
 09年末で社会保険庁が廃止されたものの、年金業務は日本年金機構に継承されており、安定的、専門的な業務運営を確保する点からも職員の雇用は当然に引き継がれなければなりませんでした。年金機構発足時に324人もの正規職員の欠員を抱えていたことからしても、整理解雇の必要性は全くありませんでした。同時に、この間の人事院審理において、まともな解雇回避努力が行われなかったこと、政府として省庁間配転による雇用確保に何らの手立てを取らなかったこと、厚生労働省転任者の選定が面接官の印象で行われるなど分限免職にあたって平等、公正原則が踏みにじられていたことなどが明らかになりました。
 不当解雇を撤回させるまで、最後までたたかいます。


4・27東京争議団総行動
ご支援よろしくお願いします


東京争議団50周年記念レセプション
5月11日(金)18時半
ホテルラングウッド
日暮里駅下車徒歩1分
・会費 5000円 


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼松蔭学園教職員組合
第3次賃金差別事件について2月29日、中労委から完全勝利の救済命令が出ました。確定させ、全面解決目指します!
▼C&S・日本ファンド争議
2月28日の第2回中労委調査は、公益委員の都合で延期になりました。3月14日(水)中野坂上宣伝行動(8:30-9:00)丸の内線・大江戸線、中野坂上駅。4月6日(金)11:40MIC争議支援総行動ワールドファミリー社前行動(中野坂上)
▼日赤/スタッフ派遣争議
3月14日(水)12時30分〜東京地裁前宣伝行動・13時30分〜民事11部(13階)争点整理(弁論準備)・報告会。数名傍聴できます。ご支援よろしくお願い申し上げます。
▼日東整争議団
3月23日(金)12時〜JR有楽町駅日比谷口、JALプラザ前で宣伝を行いますので御協力お願いします。
▼新国立劇場合唱団員解雇争議
次回高裁は、4月17日(火)424号法廷。八重樫さんコンサート「私の好きなうた・そのU」(門天ホール) 4月25日(水)
19時。
▼再雇用拒否田畑和子争議
「再雇用教職員の誤った選考に関する請願」を2月21日、都教委へ提出。請願者数合計652名。ご賛同有り難うございました。文書提出命令をどうしても出させたいです。


====東京争議団予定===  ***変更あり

四月
一三13:00三役会議(東京労働会館5階)
一四13:00全体会(東京労働会館5階)
   16:00ニュース発送作業

五月
一八13:00三役会議(東京労働会館5階)***
一九13:00全体会(東京労働会館5階)***
   16:00ニュース発送作業


===行動予定===

三月
一二13:10 西日本じん肺判決 福岡高裁
一三08:15 日鉄鉱業本社前行動
一四08:30 C&S労組 中野坂上ワールドファミリー社前宣伝
   12:30 日赤/スタッフ派遣解雇争議 地裁前宣伝行動
   13:30 日赤/スタッフ地裁13階
   13:30 日東整 地裁前宣伝
一五終 日 千代田総行動
一七15:30 日航原告団銀座パレード 日比谷公園中幸門
一九09:30 4・27東京争議団争議総行動 第2次統一オルグ
二一08:00 東京争議団共同宣伝 都庁前
   16:30 日航本社前行動
   18:30 全労連・東京地評争議支援総行動 第1回実行委員会 全労連
二二18:30 裁労会議 地評会議室
二三12:00 日東整有楽町JALプラザ前宣伝
   13:30 じん肺キャラバン実行委員会 中大記念館
二七16:00 大和ハウスパワハラ解雇事件 高裁進行協議・和解協議 16階
二八14:00 泉南アスベスト二陣判決 大阪地裁
二九08:30 キヤノン株主総会本社前宣伝
   14:30 日航乗員解雇事件 地裁判決 103号法廷
三○15:00 日航客乗解雇事件 地裁判決 103号法廷

四月
〇四14:00 CU東京北支部A建設 地裁労働審判
〇五18:30 決起集会兼JAL不当解雇撤回 国民共闘第3回総会 四谷区民ホール
〇六11:20 МIC争議支援総行動 中野坂上WF社前
   18:30 リコープロダクション性差別裁 判を支援する会勉強会(仮称) 青山ウィメンズプラザ
一一09:30 5・31全労連・東京地評総行動 第一次オルグ 全労連会議室
   18:30 5・31全労連・東京地評総行動 第2回実行委員会
一二12:00 矢田部過労死民事裁判 県庁前宣伝行動
   13:10 矢田部過労死民事裁判 さいたま地裁105号法廷
   14:00 八千代銀行地裁 和解13階
一六07:30 キヤノン本社前宣伝
   10:30 キヤノン 地裁527号法廷
一七16:00 新国立劇場 高裁424号法廷
二〇07:40 八千代銀行本店ビラ宣伝
   11:00 八千代銀行本店前抗議行動
二四18:30 中労委労働者委員32期、出陣式 全労連大ホール
二五13:00 矢田部過労死裁判 高裁前宣伝
   14:00 矢田部過労死裁判 高裁424号法廷
   19:00 八重樫節子「私の好きな歌・そのU」門天ホール
二七終 日 4・27東京争議団総行動
二九09:00 矢田部過労死裁判支援する会総会 吉川市情報センター多目的ホール


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