東京争議団ニュース第237/2011年2月12日


最高裁で3月15日 口頭弁論開催が決定
新国立劇場合唱団員解雇争議

 1月25日、最高裁判所第3小法廷より、第226号事件(団交拒否)及び227号事件(不利益扱い)について、3月15日午後1時30分より口頭弁論を開催するとの知らせが届きました。
 2003年、八重樫節子さんが新国立劇場財団から合唱団員の契約を打ち切られ、音楽ユニオンの都労委申立から7年半、当該の八重樫さん初め、支援共闘や音楽ユニオンの仲間は、まず第1関門を越えたと喜びに沸きました。
 また、2月4日の夕方、東京・初台の新国立劇場前で、オペラ「夕鶴」鑑賞につめかけたオペラファンに対し、弁論開催決定のビラを配り最高裁に公正な判決を求める署名活動を行ないました。ビラを配る仲間に「弁論決定よかったね」「がんばって」と声がかかり、カンパを寄せてくれる人もいました。
 今後はINAXメンテナンス、ビクターエンジニアリングを始め、同様の働き方をしている仲間のためにも気を引き締め口頭弁論に備えます。ご支援、よろしくお願いします。


西日本石炭じん肺判決報告
全国じん肺連絡会議
 弁護士 山本一行

 2011年1月31日、福岡高等裁判所は、西日本石炭じん肺第2次訴訟第2グループの判決を行いました。
 判決は日鉄鉱業の責任を断罪し、これで日鉄鉱業はじん肺訴訟で、実に30連敗となりました。今回の判決は、日鉄鉱業だけが和解をしていないことをわざわざ判決文に書き込んでいます。また、和解に応じないからといって慰謝料を増やすことまではしませんでしたが、わざわざ「当裁判所として、日鉄鉱業の姿勢を決して是認するものではない」としています。裁判所も日鉄鉱業の姿勢を非難しているのです。
 今回の判決は、提訴してから1年7ヵ月で出ました。後には、まだ3陣の訴訟が続いています。訴訟で、訴訟外で、今後も日鉄鉱業を追い詰めて行きたいと思っています。


第3次賃金差別事件
全面勝利の都労委命令出る
松蔭学園教職員組合

 1月14日に都労委命令が交付されました。命令では「学園は組合・組合員を一貫して嫌悪している」とし、2003年度以降について給与、一時金の差別是正、賃金是正に伴う退職金差額の支払いを命じました。また、差別を是正する際には、付加金を支払うよう命じました。
 命令交付後理事長に全面解決の決断を求める署名に取り組みました。再審査申立て期限までの2週間で1214筆の署名を集約することが出来ました。学園要請の際に提出しましたが、学園側は1月25日に中労委に再審査を申し立てました。
 31年争議になる争議の納得のいく解決までよろしくお願いします。


強い審査指揮を都労委に要請
明治乳業争議団

 都労委の現状は、申立人らが立証した深刻な賃金・昇格差別の実態への反論として、会社の格差の「合理的理由」立証が続きます。その特徴は、職制らが「報告書」等に書き溜めた、申立人らだけの作業ミス事例を証拠とし、「無能力者」「怠け者」と描く事です。
 支援共闘会議と争議団は、迅速・正確な審理と早期結審への審査指揮を求め、1月27日に審査課への要請行動を行い、@審理・判断に必要な資料(昇格年度や人事考課成績など)開示を会社に求めること。A相対比較抜き「アラ捜し個別立証」は認めないことの2点を強調し、会社が拒否する場合は、これ以上の「アラ捜し個別立証」は無意味なものとして打ち切り、事件終結に向けた審査指揮の発揮を強く求めました。
 今後、この審査指揮を巡る調査期日が予定されるなど、審査計画の全体を左右する重要局面を迎えます。都労委への団体署名を全国展開で大きく組織し、早期結審・救済措置への審査指揮を求め攻勢的に闘います。

 
1・27 都労委要請行動


菅政権、JR3島と貨物会社に20年の支援策
全動労争議団

 昨年12月21日、菅政権下の馬淵国交大臣、野田財務大臣、玄葉国家戦略大臣の協議が行われ、鉄道運輸機構の利益剰余金約1兆4000億円のうち、1兆2000億円を国庫納付を行い、これを活用し、8500億円をJR北海道・九州・四国の3島会社と貨物会社へ20年間の支援策を今年度から実施することを決めました。
 このことは、JR北海道・九州・四国の3島会社と貨物会社の民営化は実質的に破綻したことを自ら明らかにしたものです。抜本的な見直しが求められています。
 馬淵国交大臣のあとを継いだ大畠国交大臣は、JR不採用問題の政治解決窓口となった4名の民主党国会議員の一人ですが、334名の原告の雇用確保は、依然として進んでいない状況が続いています。


昨年12月9日に札幌で開催された感謝の夕べでの争議団・闘争団の合唱


交渉決裂、争議は続行
埼玉女子短大解雇争議 

 12月の学園側弁護士からの組合役員呼び出しは、結局無意味でした。「争議解決の意思はあるのか、その条件は」との打診に、他短大での解決事例に基づいて組合側が回答すると、「こちらは何ら解決の意思はない」とにべもない全面拒否。こうした不誠実な態度に対し、1月22日(土)昼休みに高田馬場の学園前で抗議宣伝活動をしました。昼休みになってから突然玄関に「入学試験実施中」という看板が立ちましたが宣伝は無事終了しました。
 弁護士からはさらに「都労委申立は当方望むところである」との手紙。争議継続は弁護士の希望なのでしょうか。以前のように学園の責任者が組合と交渉し、解決のために努力するよう求めていきます。


和解 OR 判決 SHOP99裁判
青年ユニオンSHOP99裁判

 これまでたくさんの方に支援していただき、そして三多摩地域で多くの訴えをさせてもらいました。
 本当に勇気をもらい、闘う決意と勝利へと強い気持ちがわいてきました。さてSHOP99事件は立川地裁で和解協議が終わりをむかえようとしています。判決も予想されます。より一層のご支援をお願いします。


国民救援会三多摩総支部大会で訴え


田畑和子先生・都教委による
再雇用拒否事件【三次訴訟】
再雇用拒否田畑和子争議

 元豊島区立千川中学校教諭・田畑和子さんは、一九九五年度の定年時の再雇用選考に異例の不採用となり、理由を知るため都教委を提訴しました。その経過の中で、元校長中神嘉治氏が沢山の不採用理由(例―病気治療中・怠業)をねつ造していたことが判明。田畑さんは同僚・教え子らの陳述書や膨大な書証で校長の虚偽を暴きましたが、裁判所は事実確認を避け、都教委を勝たせました。
 中神元校長を被告とした二次訴訟は、「校長の行為は公権力の行使だから、たとえ虚偽の陳述や偽証があっても、校長に責任は問えない」という理由で田畑さんが敗訴しました。
 三次訴訟の被告は、都教委と中神元校長です。教育現場に正義が通るまで闘います。


更なる運動で職場復帰目指す
浪速通運解雇争議

 1月19日に行われました和解期日に争議団の仲間が多数駆けつけていただき大変深く感謝しております。ありがとうございました。
 さて会社からの和解案は「職場復帰の和解は受け入れられない」というものでした。さらに、「仮に原審が維持されて賃金を支払い続けても職場復帰はさせたくない」と強固な姿勢だったそうです。私達4名は、あくまでも職場復帰が前提の和解しか考えていないことを伝え、次回2月16日15時からということで終了しました。
 私達は、裁判とは別に労働組合員として、更なる労働運動で職場復帰に向けて頑張るつもりです。引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。


東京地裁で証人尋問が行われました!!
東和システム争議団

 2月1日に東京地裁619号法廷で午後から夕方まで原告3人、被告会社3人の証人尋問が行われました。原告の小番、小林、松木の順で証言しました。
 名ばかり管理職裁判では、「あいつらは管理監督者だ!」とかたくなに言い張っていた会社でした。しかし、「不当降格処分であり一方的な不利益変更である」と提訴した今度の裁判では、「実は原告3人は作業品質が悪く、仕事ができないから降格は当然である」と180度主張を変えてきました。会社の「後だしじゃんけん」の主張をくつがえす絶好の機会となりました。
 次回は双方和解の意思があるか確認する日程が3月7日14時に組まれました。今後とも、ご支援をよろしくお願いいたします。 


都労委でもいよいよ山場に
キャノン争議

 裁判に先立ち2008年12月に申し立てをした都労委でも、2月21日の第15回調査で労働委員会から審問計画が示され、その次の期日から審問が始まることになりました。
 労働委員会では、期間社員になった後の正社員登用試験での組合員差別、団体交渉で偽装請負について一切の話し合いを拒否してきた不誠実団交、昨年から続く団交拒否、職場で組合員名簿を正社員に回覧させ組合員を監視させるなどの不当労働行為、そして、組合嫌悪から偽装請負の事実を知りながら「偽装請負はなかった」と嘘の記者会見を開き、期間社員の申し入れしかしなかったことについて争っています。
 都労委での闘いにもご支援をお願いします。


署名要請活動のキャノン争議・阿久津さん(右)


日本赤十字社/スタッフサービス派遣切り裁判
日赤/スタッフ派遣争議

 昨年12月、日本赤十字社とスタッフサービスを相手取って職場復帰を求める地位確認訴訟を起こしました2009年9月末日まで形式上派遣社員として血液事業に勤務してきた廣瀬明美です。日本赤十字社とスタッフサービスは違法派遣状態を放置し続けたこと、セクハラ、解雇(派遣切り)がありこれらを法廷で問うていきます。(違法状態を解消できるように私が努力→日赤が直接雇用を約束→派遣会社が妨害→更に違法派遣状態に置かれる)
 *昨年3月1日付で個別事案として厚労省より違法派遣に対し事業改善命令が下りた事件です。第1回裁判は3月1日(火)10時10分より606法廷です。傍聴支援よろしくお願い申し上げます。


「励ますつどい」開催
帝京長岡高教職組

 1月25日、地元長岡で「私学争議団に連帯し励ますつどい」が開かれ、多数の支援者が集まりました。中労委闘争の様子と新たに県労委へ不当労働行為の救済申立てを行ったことが報告されました。新井書記長は「考課査定による組合差別だけでなく、近年考課査定が教育の荒廃を進めている。教員の中には、常に管理職の顔色をうかがいながら行動する人が増えている。これでは真の教育などできない。真の教育の力で学園による教育の荒廃に立ち向かっている」と話しました。 


新 加 盟 争 議 団 紹 介


闘い場は東京高裁へ
学園宛、高裁宛要請署名にご協力を
加茂暁星非常勤講師解雇争議

 昨年暮れ、画期的な全面勝利判決(新潟地裁)が出され、赤井・山田の両原告の地位保全が命ぜられましたが、学園側はこれを即刻拒否。東京高裁へ控訴しました。「控訴するな」のファックスやはがきに全く反応せず、現校長は「人事権を奪われる判決は認められない。控訴しないなら校長を止める」という脅しまで言う始末。新潟私教連では1月28日には、帝京長岡高校の支援とともに長岡で争議団を励ます集いが開かれ、多くの支援者が集まり、新たなスタートを切りました。目標は署名100万です。署名こそが地裁勝利の原動力でした。高裁の高い壁を越えるためには100万の署名を集めきる覚悟です。どうぞ皆様の力強いご支援を再びよろしくお願いします。


支店長によるパワハラ退職強要との闘い
八千代銀行解雇争議

 八千代銀行の中野さんは、平成21年秋に昇進しましたが、同時に行われた人事異動で係の人員が6人から4人に減らされ仕事負担が急増、仕事上のミスが多くなってしまいました。
 上司である支店長は中野さんにミスの度に激しく怒鳴りつけ、「次にミスをしたら銀行を辞める」旨の「始末書」を書かせ、それを日常的にチラつかせるなどのパワハラを繰り返しました。中野さんは「もう辞めるしかない」というところまで精神的に追い込まれ、とうとう「退職願」を提出してしまいました。
 しかしその後組合に相談し「退職扱い日」である6月30日より前に「退職願撤回通知」を銀行に提出しましたが、銀行は「退職扱いには問題がない」と強行しました。団体交渉でその撤回と職場復帰を求めましたが銀行は取り合わず、やむなく銀行と支店長を相手取り7月26日に東京地裁に提訴しました。今後ともご支援よろしくお願いいたします。


1.14八千代銀行本店前早朝宣伝


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼再雇用拒否田畑和子争議
2月14日 第5回裁判13時30分、615法廷。警察への調査嘱託を審理。 裁判官が傍聴者数を気にしているようなのでぜひ傍聴支援を。
▼全動労争議団
2月16日は国鉄労働者が振り分けられた屈辱の日です。24回目の2月16日を新宿駅西口で12時00分から昼休み宣伝を実施します。ぜひご参加を!
▼東京美装争議
2月23日 街頭宣伝 溜池山王出口8番12時〜13時です。ご協力お願いします。
▼八千代銀行争議団
次回第4回口頭弁論は平成23年2月24日(木)午前10時30分から東京地裁第620号法廷にて行われます。また、当日八千代銀行本店前(新宿三丁目)にて、7時40分からビラ宣伝と9時05分から抗議行動を行います。ご参加と傍聴支援をよろしくお願い致します。
▼新国立劇場合唱団員解雇争議
最高裁に公正判決を求める署名(団体・個人)にとりくみます。集約日は2月28日です。今後もどうぞよろしくお願い致します。
▼明治乳業争議団
都労委での会社2人目「個別アラ捜し証人」への反対尋問日程、1回目が3月16日(13時30分〜15時30分)です。厳しく監視する支援傍聴をお願いします。
▼松蔭学園教職員組合
1月14日、第3次賃金差別事件について都労委から全面勝利の救済命令がでました。しかし、学園は25日に中労委に再審査申立しました。今後もよろしくお願いします。
▼全国じん肺連絡会
日鉄鉱業は30回目の敗訴判決を受けました。これを機会に解決するよう追い詰めたいと考えています。今後もご支援よろしくお願いいたします。
▼電算労・東和システム争議団
今後とも抗議行動への参加、東京地裁裁判、都労委での傍聴支援をよろしくお願いします。
▼キャノン争議
キャノン非正規雇止事件は 都労委で証人調べの日程が決まります。一層のご支援をお願いします。


====東京争議団予定=== 

三月
一一10:00三役会議(東京地評5F)
一二13:00全体会議(東京地評5F)
   17:00ニュース発送作業

四月
一五13:00三役会議(東京地評5F)
一六13:00全体会議(東京地評5F)
   17:00ニュース発送作業


=====諸行動予定====

二月
一四12:00田畑先生再雇用拒否 裁判所前宣伝
   13:30田畑先生再雇用拒否 地裁615号
   17:30新国立劇場前宣伝
   18:00どうするこれからの正規、非正規 ・日弁連 弁護士会館2階講堂
一五08:00都庁前東京争議団共同宣伝  
一六12:00JR・全厚生・日航共同新宿西口宣伝
   14:30ショップ99 地裁立川支部5階
   15:00浪速通運 高裁23部
一七08:00明治HD社前宣伝
   09:30みずほ銀行京橋支店前宣伝
   12:00明治乳業本社前宣伝
一八18:30じん肺東京支援連 地評5階会議室
二〇13:00明乳浅野社長宅包囲宣伝行動(金杉公園集合)
   (12:30JR北小金駅集合) 
二一18:30キャノン都労委調査
二二10:00全厚生埼玉口頭審理関東事務局6階
   14:00明乳都労委要請34階審問室
   15:00日航本社前抗議行動 天王洲アイル
二三10:00全厚生埼玉口頭審理関東事務局6階
   12:00東美東京支社前宣伝 溜池山王駅 
二四07:40八千代銀行本店前宣伝
    09:05八千代銀行本店前抗議行動
   10:00全厚生埼玉口頭審理関東事務局6階
   10:30八千代銀行 地裁620号
   11:50東京総行動NTT持株会社前行動
   13:30労委活用促進学習交流集会 労委民主化対策会議主催 全労連2階
   14:30東京総行動キャノン本社前
二五12:00明治乳業関東工場前抗議宣伝行動(埼京線戸田公園駅下車徒歩) 
   18:00今こそ個人通報制度の実現を!日弁連主催 明治大学アカデミーホール

三月
〇一10:10日赤/スタッフ 地裁606号
   11:30明治製菓関東工場前宣伝(東武東上線若葉駅11時集合)
〇二08:30東京争議団共同宣伝 裁判所前
〇三13:00日航裁判所前宣伝
   14:00日航乗員解雇 地裁103号 
〇四18:00労働者性の否定を許さない集会 日本労働弁護団主催 総評会館大会議室
〇七14:00東和 地裁13階
   18:00労働法制連絡会定例宣伝新宿西口
一一09:00千代田総行動・東和申入れ
   14:00日航裁判所前宣伝
   15:00日航客乗員解雇 地裁103号
一三14:30明治HD佐藤社長宅包囲宣伝行動(北朝霞駅集合)
一五08:00東京争議団共同宣伝都庁前
   12:00新国立劇場 最高裁前宣伝
   13:30新国立劇場 最高裁口頭弁論第3小法廷
   14:30新国立最高裁口頭弁論報告集会 社会文化会館(予定)会議室
   18:30裁判所労働委員会対策会議 地評5階会議室
一六13:30明治乳業都労委審問
   16:30鶴川立ち番 地裁立川支部404号
二五14:00明治乳業都労委審問
二九12:00帝京長岡・中労委前宣伝
   13:30INAXメンテンス 最高裁口頭弁論第3小法廷 日弁連
   14:00帝京長岡中労委審問


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