東京争議団ニュース第236/2011年1月14日
2011年を飛躍の年に
生活権と人間の尊厳を守る闘いの先頭に立つ争議団共闘!
東京争議団共闘会議 議長 小関 守
働く者にとって厳しい年明けとなる、象徴的な不当解雇事件へのカウントダウンで新年を迎えました。日本航空から欺瞞的な「整理解雇」で切り捨てられた、仲間たち165名の年明けは、まさに、失業者へのカウントダウンだったのです。また、一昨年の暮れには、同じように国策の破綻を労働者に転嫁する、分限免職(民間での整理解雇)で、旧社保庁の525名が不当解雇となり、全厚生闘争団を結成して闘っています。
私たち、東京争議団共闘会議は、企業の横暴による解雇や差別と闘う仲間たちが、譲ることのできない人間の尊厳と生活権を守る共闘組織です。厳しい闘いの蓄積を土台に確立された、「整理解雇4要件」を踏みにじる、日本航空と厚生労働省の国策がらみの不当解雇は、まさに、「司法判断のルール」を破壊する、全労働者への新たな挑戦として立ち向かわなければなりません。
改めて、争議団共闘の立ち位置を厳しい年明けの年頭に確認し合い、自らの闘いの道筋を切り開くと同時に、闘いに立ち上がる多くの仲間たちとの共同をも強め、「闘ってこそ道は開かれる」ことの実証に向け、新たな決意で共に奮闘しましょう。
第49回東京争議団総会
64名の参加で開催
12月19日、ラパスホールで総会が開催されました。総会では32の加盟争議団と航空連、全厚生闘争団、京王新労組から発言がありました。議案の採択と共に日航整理解雇、社保庁分限免職問題に関する特別決議を採択しました。
司会を担当したC&Sの伊藤さん(副議長)、埼玉女子短大の衣川さん(事務局次長)が新たに役員に選ばれました。
新年度も、多くの皆さんのご支援、ご協力をお願いします。
12月14日、会社側が控訴取り下げ
地裁勝利判決確定!
C&S、日本ファンド争議
日本ファンドのパワハラ裁判は、東京高裁第15民事部(井上繁規裁判長)で控訴審が行われていましたが、裁判所から出された和解案に対して、被告側は金は払うが謝罪は拒否するという対応をとり、12月14日に控訴を取り下げたため,東京地裁判決が確定しました。
このことは、東京地裁が認定したパワハラの事実を被告両名が全面的に認めたものといえます。このように会社側を追い込み,東京地裁判決を確定させることができたのは,原告や組合の奮闘と多くの産別・地域、争議団などの仲間の支援があったからこそと思います。
ご支援をいただいた皆様に心より御礼を申し上げるとともに、今後パワハラ問題に対する会社側の責任追及と不当労働行為問題解決へのとりくみを強めていく決意です。
2010.12.2 MIC争議支援総行動でワールド・ファミリー本社前
ネスレへ最高裁5回目10件目の断罪
ネッスル争議団
最高裁は12月2日、ネスレ団交拒否の東京支部事件に上告不受理の決定を下しました。
これで東京支部への中労委の救済命令が確定し、会社は組合宛の謝罪文を直ちに手交してきました。東京支部は、直ちに団交開催の要求と不当に控除した賃金カットの返還要求を行いました。
差し戻しとなった霞・島田支部事件は地裁36部で1回目の進行協議が開催され、会社は相変わらず争う姿勢の変化を示さず2回目の進行協議が2月10日14時30分に指定されました。
今年が解決局面をつくる正念場!
明治乳業争議団
明治乳業争議団は、全労連のご支援も頂ながら、運動の質量を大きく前進させ、新年を迎えました。
今年4月の事業再編で、社名を「株式会社 明治」と改称する前に、長期争議の「全面解決を決断しろ!」の要求と、事業再編による「雇用破壊や労働諸条件の低下」を許さない、要求を掲げての会社包囲行動の全国運動強化です。
また、都労委「全国事件」の証人審尋も今年が正念場です。不当な相対比較なし「個別アラ捜し立証」の継続を許さない闘いや、格差(差別)を明確にする資料開示の追及などを、攻勢的に闘いながら早期終結に向けた審査指揮を目指します。
「今年が正念場」の意思を固める支援共闘会議総会(1月22日14時〜、東京労働会館地下会議室)と、同日開催の「団旗びらき。18時、ラバスホール」へのご参加を、心からご案内申し上げます。
2010.12.10明乳本社デモ
1月14日に都労委命令出る
松蔭学園教職員組合
昨年は9月から取り組んできた都労委あての要請署名はお陰さまで団体署名501団体、個人署名1464筆を提出することが出来ました。
新年早々、1月4日にはこの争議の全面解決ともなるべき、都労委命令(第3次賃金差別事件)が出ることになりました。組合員に対する仕事はずし、解雇、賃金差別が次々と起こった嵐のような日々から、寺島・森の職場復帰や組合員全員の賃金の差別是正をさせるまで31年以上もの年月を要しています。
学園理事会が人権侵害ともいうべき長期にわたる争議の解決を決断し、正常な労使関係のもと、共に学園の発展を考える立場に立てることを私たちは願っています。
学園との交渉再開
埼玉女子短大解雇争議
先月組合から学園に団体交渉を申し入れ、結果的に再開となりました。最初は「従業員の地位のないものが所属する組合とは団体交渉応諾義務がない」と断固拒否回答。これでは従業員を解雇すれば団体交渉しなくてすむことになります。去年の3月と4月、学園は「応諾義務はない」など言わずに交渉に応じています。それを指摘したところ、交渉が実現しました。
最高裁棄却は、交渉不要のお墨付きを与えたものではありません。現に最高裁敗訴後もねばり強く交渉し、和解に至った実績は組合内外に数多くあります。
団交で前進がなければ、次は1月22日(土)、学園前で、埼玉県からの応援も得て、専門学校の体験入学に合わせた宣伝を実施する予定です。
12月27日学園側審問終わる!
そして、県労委へ再度不当労働行為救済申立て!
帝京長岡高教職組
平成21年11月に、新潟県労働委員会から組合側全面的勝利の救済命令が出されたにもかかわらす、学園の組合嫌悪の姿勢は未だ無くなってはいません。
そればかりか学園は中労委に再審査申立てをしただけでなく、査定差別や若手組合員への不当な昇給停止処分などの不当労働行為がさらに激しさを増しています。そこで、組合は12月13日に再度県労委へ不当労働行為救済の申立てを行いました。
一方、中労委では12月27日に学園側の審問が行われました。そのなかで、校長は一般教員の中から学園側の補佐人を選んだ基準を「学校を良くするために一生懸命働いている人」と述べ、その補佐人が組合員を低く査定していることも明らかになりました。
次回高裁和解期日に
浪速通運解雇争議
今年は浪速通運争議団にとっても勝負の年になると思います。昨年12月13日に行われた1回目控訴審で裁判官から和解勧告がなされ、次回1月19日和解期日となり16時から民事23部で行われます。
今まで再三和解拒否を続けている浪速通運が誠意ある回答を行うのを望み期待したいと思います。
どうぞ本年度もご支援ご協力のほど宜しくお願いしますと同時に各争議の早期解決を心から望みます。
東京争議団総会で浪速通運の皆さん
上告棄却を乗り越えて
東京美装セクハラ事件
最高裁は12月16日、上告から2ヵ月半で「棄却」の決定を下しました。上告理由書をまともに読んだのかどうか疑いたくなる異例の速さです。地裁、高裁の世間離れの不当判決確定に手を貸すもので、これでは司法による「パワハラ」です。
原告川崎礼姫さんが「がっかりして力が抜けました。日本の裁判官は今まで何を勉強してきたのですか。自分の良心に聞いて下さい。被害者の人権を無視しているとしか思えません」と怒るのは当然です。
今川崎さんは大きなショックを乗り越え、小さな体に鞭をあてながら「納得するまで闘いを止めません」と決意を固めつつあります。
皆様のご支援を引き続きお願いいたします。
支援共闘会議結成
東映アニメ千田解雇争議
東映アニメ(以下会社)は26年以上働いている契約者の千田さんを来年3月で契約を打ち切ると通告してきました。これは千田さんの職場であるアニメーション研究所の閉鎖を口実にした事実上の「解雇」です。東映アニメでは昨年から製作部の「リストラ」を進めています。千田さんの解雇も会社が進める「リストラ」の一環として行われています。
11月10日の第1回裁判で会社が提出した答弁書には、千田さんは請負契約で東映アニメとの雇用関係は無いしとして千田さんが東映アニメで働いてきた26年間を無視したうえに現在働いている契約者の労働者性も否定しています。千田さんの解雇は東映アニメの契約者全体への攻撃です。
12月6日に東映アニメ闘争支援共闘会議を立上げました。17日に東海林議長(MIC議長、新聞労連委員長)や映演労連、練馬労連からもかけつけて東映アニメに対する初めての交渉を行いました。これからは支援共闘会議を中心に闘争を拡大して行きます。第3回裁判は2月10日午後4時から東京地裁13階で行われます。
公正判決求め署名提出
キャノン争議
12月20日の裁判で、次回は進行協議にて証人尋問について話し合うことになりました。今回は大法廷での証人尋問の日程は決まりませんでしたが、裁判長は部屋が空いていれば大法廷で証人尋問を行うというニュアンスの発言をしていました。前回、今回と多くの方々に来ていただいたからこその発言だったと思います。ありがとうございました。
また、裁判のあとには団体228・個人12491筆の公正判決署名を提出しました。署名へのご協力、本当にありがとうございました。こちらも引き続き10万筆を目指して署名提出をして行く予定です。
裁判はいよいよ山場を迎えます。これからもよろしくお願いします。
ウィンターコンサート・イン・台東文化財・聖ヨハネ教会に
八重樫さんの歌声
新国立劇場合唱団員解雇争議
12月18日夕方、東京・浅草の聖ヨハネ教会で、2010年最後の八重樫さんを支援するコンサートが、台東ウィンターコンサート実行委員会の主催で開かれました。
八重樫さんは、お馴染みの「この道」、グノーの「アヴェ・マリア」をはじめ、オペラのアリアや「ホワイト・クリスマス」などを披露しました。合唱団TOSEIの皆さんの歌声による応援(「星よおまえは」「愛に生き平和に生きる」等)もあり、会場は和気藹々のムードでいっぱいでした。
この教会は、国の登録有形文化財(創立1891年)で室内の雰囲気もすばらしく、新国争議支援の皆さんにも大いに楽しんでいただきました。今年もがんばります。
12月18日聖ヨハネ協会支援コンサート
「法廷での名誉毀損成立の高裁判決」ご紹介!
再雇用拒否田畑和子争議
被告らは裁判上の攻撃防御方法であることを強調して名誉毀損の成立を否定しています。
しかし、東京高裁平7、2、21判決に「法廷において陳述する当事者は、真実を述べる陳述である限りにおいては、たとえ他人の名誉を毀損する事実が摘示された場合であっても法令に基づく正当な行為として不法行為の責任を負わない。しかし、それは陳述が真実である限りにおいて妥当することであり、虚偽にわたる事実を陳述するような場合には不法行為責任を免れない。(要約)」とあり、虚偽を陳述した中神元校長の不法行為責任は免れないことがハッキリしました。
また、次回裁判は、2月14日(月)に決まりました。傍聴大歓迎です。
12月東京地裁に提訴
日赤/スタッフ派遣争議
2010年12月22日、日本赤十字社とスタッフサービスを相手取って職場復帰を求める地位確認訴訟を起こしました。
違法派遣状態を放置し続けたこと、派遣切り、セクハラ―日本赤十字社とスタッフサービスの体質に切りこんで法廷で問うていきます。(私・違法状態を解消できるように努力する→日赤が直接雇用を約束→派遣会社が妨害→更に違法派遣状態に置かれる)
*昨年3月1日付けで、個別事案としても厚生労働省から事業改善命令が下された事件です。日本赤十字社は、その社会的立場からしても誠実な態度をみせるべきです。
30年目の今年こそ!!
NTT木下争議団
昨年中は、NTT木下解雇撤回闘争に物心両面のご支援を頂き心より感謝申し上げます。
闘いは30年が経過し、05年2月に「NTT木下職業病闘争支援共闘会議が結成され、NTTへの抗議・要請行動をはじめとし、総務省への要請、メーンバンクであるみずほ銀行への要請等を精一杯取組み今年は結成6年を迎えます。
NTT内の4労組(通信労組・電通労組・N関労・東京労組)1団体(木下支援共闘会議)の共同行動を積み重ね、更に地域、各争議団等と共に闘い続けてきました。しかしNTTの「解決済み」との態度は未だ変わりません。この頑なNTTの態度を打ち崩すべく新たな闘いを展開し、今年こそ争議解決を実現させたいと考えます。本年もご支援・ご指導をよろしくお願い致します。
新年を迎えて
三菱東京UFJ銀行派遣切り裁判
明けましておめでとうございます。提訴して早2年目を迎えました。昨年末のテレビの特番、また新聞記事での日常茶飯事のような派遣切りを見るにつけ本当に怒りを覚えます。 三菱東京UFJ銀行は私の派遣切り以降もなお銀行の都合により大量の事務社員を切り捨てています。そのような派遣切りにより泣き寝入りをした数知れない人々がいる事も決して忘れてはなりません。
今年はその人達の為にも私の闘いを必ず勝利させなければ、と強く思いました。本年も全力で闘いますので、引き続きご支援を宜しくお願いいたします。
2月1日に東京地裁619号法廷で証人尋問!
東和システム争議団
08年11月、名ばかり管理職事件係争中に原告3名だけを一般職へ降格する人事が強行されました。経済的に大幅な減収をともなう制裁で、名ばかり管理職裁判提訴に対する報復であることは明らかでした。09年5月東京地裁に提訴し、これまで弁論準備が行われてきました。
いよいよ2月1日に午後、半日かけて、証人尋問が行われます。原告の小林、松木、小番が証言します。相変わらず嫌がらせが続き、仕事干しは2年半以上も続いています。
今後も争議支援総行動などで会社に早期解決を求めていきます。会社に対する抗議行動への参加、東京地裁・都労委での傍聴支援をよろしくお願いします。
12月2日MIC争議支援総行動・東和システム社前要請行動
学校の再生めざし今年もたたかう
鶴川高校教職員組合
2010年は、賃金訴訟の勝利が職場全体にも波及し、賃金面で大きな前進を勝ち取ることが出来ました。しかし、他方で、百瀬理事長(兼校長)による教育破壊の蓄積から、生徒に十分な学習環境を整えられなくなり、教育の「荒れ」ともいうべき事態も頻発しました。
私たちのたたかいは権利闘争であると同時に、学校らしい学校に再生させるための教育闘争でもあります 12月には第14回鶴川闘争支援共闘会議総会を約100名の参加で成功させることができ、法廷で勝つと同時に学校づくりの論議も強めていくことを決意しました。
今年も、みなさんと連帯して力を尽くします。
どうぞよろしくお願いします。
各争議組合、争議団の要請・近況報告
▼全国じん肺連絡会
1月28日(金)18:30〜じん肺新春のつどいプラザエフで会費2000円で行います。是非おいでいただき原告たちを激励していただきたいと思います。
▼明治乳業争議団
都労委での会社2人目「個別アラ捜し証人」の主尋問日程、1月19日(10時〜12時)。1月31日(15時〜17時)です。厳しく監視する支援傍聴をお願いします。
▼電算労・東和システム争議団
2月1日13時10分より、東京地裁619号法廷で証人尋問が行われます。傍聴支援をよろしくお願いします。
▼再雇用拒否田畑和子争議
第5回裁判2月14日(月)1時半、東京地裁615号。法廷での攻防が激しいのでぜひ傍聴支援をお願いしたく思います。
====東京争議団予定===
二月
一〇13:00三役会議(東京地評5F)
一二13:00全体会議(東京地評5F)
17:00ニュース発送作業
三月
一一13:00三役会議(東京地評5F)
一二13:00全体会議(東京地評5F)
17:00ニュース発送作業
=====諸行動予定====
一月
一五17:00東京争議団新春の集いラパスホール
一七18:30キャノン都労委第14回調査
一八08:00明乳本社前宣伝
08:00明治HD前宣伝 (明治製菓ビル裏側)
18:30裁・労対策東京会議 地評5F
一九10:00明治乳業都労委審問
16:00浪速通運高裁23部
16:40鶴川立ち番地裁立川支部404号
19:00松蔭都労委命令報告集会 エデュカス地下会議室
二二14:00明乳争議支援共闘会議総会 地評地下会議室
18:00明乳争議支援共闘会新春旗開き ラパスホール
二五08:00東京争議団共同宣伝都庁前
15:00日航本社前行動
二七18:30春闘共闘・春闘決起集会 中野ゼロホール
二八13:00じん肺キャラバン実行委員会 プラザエフ
18:30じん肺新春の集いプラザエフ
二九13:00高梨解雇争議報告集会南青山会館
三一15:00明治乳業都労委審問
10:00三菱UFJ地裁13階
二月
〇一13:10東和地裁証人調べ619号
〇八10:30東和都労委都庁34階
一〇14:30ネッスル差戻し審地裁13階36部
16:00東映アニメ千田解雇地裁13階
一四13:30田畑先生再雇用拒否 地裁615号
一八18:30じん肺東京支援連 地評地下会議室
12月号ニュースと一部日程が変更したものがありますので、ご確認ください。