東京争議団ニュース第188/2006年11月15日


 10月23日都労委 勝利和解!
東和システム争議団

 2003年7月に発生した、電算労東和システ毛塚書記長解雇事件は、2006年10月なわれた和解斡旋の場で、組合にとって勝利的な内容で解決しました。
 和解の概要は、「会社は毛塚書記長に対する懲戒解雇の意思表示を撤回し、組合と会社とは2003年7月30日をもって毛塚書記長が円満に退社したことを確認する。」、「会社は解決金を支払う。」というものです。
 はじめ東和システムの菅原国夫社長は、頑なに解雇撤回に応じませんでした。しかし、たび重なる抗議行動や支援する仲間の怒りの声が菅原社長に解雇撤回を決断させました。解雇事件が発生して3年3ヶ月、争議解決にこれまで多大なご支援をいただき、本当にありがとうございました。
 しかし、その他の事件(団交拒否等の不当労働行為)に対する会社側の根本的な姿勢は変ってはいません。
昨年11月に導入された新しい職制制度に電算労東和システム支部のみ適用を拒否、さらに組合員3名に対する昇格拒否、残業代不払い等、解決しなければならない問題が残っています。
 組合結成から26年目を迎え、解雇撤回闘争はひとまず「終了」しますが、根本的な全面解決を目指し、これからも皆様のご理解と支援を頂きながら闘って行く所存ですのでよろしくお願いします。


解決報告集会270人参加で盛大に
凸版印刷争議団

 凸版印刷・凸版製本争議の解決報告集会が、10月27日夜、如水会館で行なわれ、270人をこえる方々に駆けつけていただきました。お祝いとねぎらいの言葉を頂戴し、「この日のために闘ったようなものだ」と感激を覚えました。
 冒頭、支援共闘会議・新村議長は「全印総連の40年以上にわたる闘いの総決算ともいうべきこの争議を、納得できる解決で終結させたことに感謝したい。今後の運動と組織をどう作るかが課題である。」と述べました。 各団体の挨拶を受け、スライドも上映されるなかで、歓談の渦も最高潮に達し東京争議団を代表して小関議長が挨拶情と力のこもった話で会場をひきつけました。 
 最後に当該争議団が登壇し、松沢委員長が万雷の拍手のなか一人ひとりを紹介したあと、支援のお礼と今後の決意を表明して、集会を終了しました。
多くのみなさんのご支援に心からお礼を申し上げるとともに、今後とも連帯して闘うことを表明します。



中労委任命取消し裁判

「中労委労働者委員任命取消し訴訟」却下・棄却の不当判決
 第28期の中労委労働者委員(15名)が、全て連合独占という不公平任命の取消しを求める訴訟に対し、11月8日、東京地裁民事11部(佐村裁判長)は請求を却下・棄却する不当判決を宣告した。判決は、「任命取消し請求」に対しては、原告適格を否定する事で「却下」とし、名誉棄損などの「損害賠償請求」は棄却とする等、各地での「地労委不公平任命取消し訴訟」の到達点を後退させる、最低最悪の判決となった。労働委員会民主化対策会議に参加する東京争議団も、公平任命を求める厚労省宣伝・要請行動や、公正判決を求める地裁宣伝に積極的に関わってきましたが、ILOの度重なる勧告など国際世論にも逆行する司法のあり方に厳しく抗議するものです。


10.16裁判所前には50名で宣伝行動


一橋出版=マイスタッフ争議
「11・1のつどい」500名超の参加
最高裁棄却に運動揺るがず!

 本来使用者たるべき一橋出版の使用者責任を免罪する東京高裁不当判決(6月29日)に対し、判決破棄と審理開催を求めて最高裁に上告(7月5日)し、下級審の恣意的な判断を破棄し、公正審理を求める運動を強めていた矢先、最高裁判所第一小法廷(横尾和子裁判長)は、上告申立から4か月も経っていない11月2日、上告棄却の不当決定を下しました。
 前日の11月1日には、「最高裁が問われる偽装派遣 11・1のつどい」が510名の参加者を集めて大成功。最高裁不当決定も、もはや「偽装派遣ノー!格差社会ノー!」の流れは止められません。この間のご支援はもとより実行委員37団体のみなさまの多大なご尽力に御礼を申し上げます。今後ともひるまずたたかい続けますので、共闘とご支援をぜひお願いいたします。


パネルディスカッション 左から三木・小林・中野・浜村の各氏


長期争議解決への道筋閉ざす 明治乳業に抗議!
「怒りの社前行動」延べ600名で大成功
明治乳業争議団

 高裁(民事5部小林裁判長)が、結審(12月4日)を前にして行った「和解勧告」を、明治乳業は「諸般の事情・・・」等を理由に拒否し、司法が示した長期争議解決への道理ある道筋を強引に閉ざしたのです。 この明治乳業の異常企業体質と経営陣の責任追及をめざす「10・31本社前大行動」が行われ、2日間の社前「座り込み」も含め、延べ600名の参加で大きく成功しました。 
 争議団は、31日の本社行動に向け「全国行動」を配置して奮闘し、都労委申立人がいる各地でも、工場包囲デモ・工場要請・大宣伝行動・株主要請など等を成功させてきました。
 争議団と支援共闘会議では、判決(来春3月頃)に向け逆転勝訴を目指す高裁対策に全力で取り組むと同時に、明治乳業の異常体質を突破し解決の決断に追い込む闘いに全力で取り組んでいます。特に、高裁対策では、「公正判決を求める1万団体署名」と「公正判決を求める広範な団体の直接要請行動」に全力で取り組みます。ご支援を宜しくお願いします。



国鉄問題で国会要請 国会前座り込み
全動労争議団

 10月25日〜26日、1047名の解雇争議の早期解決を求める国会前座り込み行動と院内集会が行なわれました。
 院内集会には民主・共産・社民各党の国会議員や秘書など20名近く駆けつけ、被解雇者とその家族、支援者など100名余りの参加者で盛り上がりました。この集会で家族は「一番つらかったのは子どもが小学校へ入学した当時、父親が首になり、大人が信じられなくなった。学校へ行っても授業に出ない。その後、交通事故に遭って障害者となった」「まじめに生きれば展望が開けるということを知りたい。力を合わせて頑張る」「この問題の解決なしに心がはれるということはない。一致団結していきたい」と切々と訴えました。
 その後、衆参議院の副議長、内閣府、厚労省、社民党、共産党、国鉄清算事業本部への要請行動を家族が中心に行ないました。国会前座り込み行動には25日・26日の両日で1000名が参加し大きく成功しました。これからも4者・4団体が共同して政治解決を求め、世論の構築や裁判闘争で一気に解決につなげていく決意です。


都労委へ審理促進を申し入れ
国金発展会

 現在、最高裁に上告している事件は都労委における事件年度でいえば、61年〜63年の事件です。当然に、是正がなされないので、私たちは63年以降についても、是正を求めて毎年、都労委に追加申し立てを行ってきています。これら追加申立事件は前の事件が先行しているため審理が、保留されていました。今回(11月15日)、都労委に対し、この追加申立事件の審理促進を求める申し入れを行いました。もう一度、都労委の場で、公庫の不当労働行為や人事考課制度がどのよう 
なものなのかを明らかにしていきたいと考えています。


AIGスター生命横浜総行動
AIGスター生命争議団

 11月1日、昼休み宣伝行動を行いました。
 総勢13名で争議への理解、宣伝を訴えました。休み時間をくつろぐ方々へのビラ配布は、用意した300枚はなくなるほどでした。
AIGスター生命西関東静岡総支社へも、争議早期解決を求める要請書を手渡し、本社への具申を要請いたしました。
 AIGスター生命は、中労委命令受諾したのにもかかわらず、謝罪文掲載の組合での確認を拒否したに止まらず、「誠実な団体交渉を求める命令」に反し、「本件雇い止めが有効であったことを前提に、その有効性に関する説明なら団交に応じる」と言うのみで、これでは争議解決の本来の団交にそぐわないものです。
銀産労は、この経緯を中労委へ命令履行とは認められない旨要請いたしました。
 解雇から3年、裁判でも労働委員会でも4連勝していますが、解決の目途は未だ見えません。しかしこの勝利命令、判決を力に、そして金融労連の全国的、全面的な運動の力で、解雇撤回全面解決を求め、多くの非正規の仲間たちとの連携を深めながら扉を開いていきたいと思います。 


校長の捏造に対して田畑さんの反対陳述
再雇用拒否田畑和子争議

 第7回公判で 田畑さんは次の陳述をしました。
 「健康でない」と校長に捏造された事について田畑さんは千川中学校に復帰後、約10年間病気ひとつせず元気に勤め上げたのに、中神校長は先行訴訟で、@「病気のため給食が食べられないから」といって給食指導を断り、教頭の指示に従わなかった。A健康を理由に、部活の顧問を断った。B健康を理由に、管理職の指示や依頼、学年からの依頼を断ることと、生徒の指導に関する情報から、担任を任せることはできないと、担任に任命しなかったと誹謗中傷を交えて陳述。今回の訴訟でも変えないので、田畑さんが反論した。
 @全くの事実無根。教頭が指示するシステムではない。A断った理由は「健康」ではない。B管理職や学年からの指示を受けたことはない。仕事を断ったことなどあるはずがない。
 事実が無く医者の診断書もないのに、田畑さんを病人に仕立て上げるため、校長は『田畑本人が病気だと言った』という手口を使った。推薦書への「健康悪い」の記載は「公文書不実記載」に当たり、刑事罰の対象である。健康な人を「健康でない」とデッチアゲタことは重大な人権侵害である。


職場復帰後の冨田・栗村さん
ネスレ争議団

 現在、冨田・栗村さんは10月25日から出社し、新入社員と同じ教育などを受け11月1日付で製造課へ配属になっています。しかし、5年半の長期にわたり職場を離れており、職場の形態が全く変わっていることから、充分なトレーニングを行うことや組合の残務での休暇取得に対し妨害のないよう申入を行っています。
 両名が職場に戻ったことから、多くの社員から祝福や激励の言葉が伝えられると同時に、これまで出ていなかった職場の不平・不満や要求が声となって寄せられ、彼等に対する期待が大きいことを改めてうかがえました。
 ネスレ社の不当労働行為姿勢は変わりなく、両名の争議も決して解決したとは言えません。しかし、これまでとは違い、職場で直接仲間と接して闘えることから、冨田・栗村さんは「より現実的な職場要求に目を向け、仲間の信頼をより拡大したい。」と現場で汗して働いています。
 来年1月13日(土)東京争議団の「旗開き」にて、冨田・栗村争議の『勝利、報告集会』を行うことが決まりました。多くの仲間の皆さんに参加
していただくようお願いします。


鈴木争議と日本曹達共同宣伝
UOB銀行鈴木争議

 11月10日、UOB鈴木慶子争議と日本曹達争議の合同朝宣伝を初めて行いました。
千代田区丸の内新国際ビルのUOBと大手町新大手町ビルの日本曹達は徒歩10分程度の距離にあります。もともと丸大ブロックとして地元の組合活動も取り組まれている所です。
 これからもこの距離をいかして、共同行動を取り組み、地域の組合の方々にも働きかけ、それぞれの争議を勝利解決出来るよう活動して行きます。


秋季闘争成功裡に終わる
NTT木下争議団

 木下職業病闘争は、「最高裁の判決」を口実に争議を引き延ばすNTT東日本に対して、更に闘いを強化し、より社会的な圧力を強め、争議解決の全面解決をはかるべく、秋季連続闘争に取り組みました。
 東京争議団共闘をはじめ東京地評、闘争団等の協力による4波の要請行動で、NTT東日本に本争議の早期解決を要請するとともに、労働団体、争議団、民主団体等からの、争議解決要請団体署名450通を突きつけました。
 さらに、10月25、26日、NTT東日本本社前で、延べ200名による座込み・抗議集会で、NTT東日本に対して、拡がる支援を背景に、納得の行く解決まで闘い続ける決意を訴えました。 

  


各争議組合、争議団の近況報告

▼鶴川高校
都労委勝利命令・地裁勝利判決のための要請署名の取り組みのお願い。
▼明治乳業争議団
高裁「和解勧告」を拒否した明乳に抗議!
12月4日結審から来春の判決に向け、団体署名・要請行動に全力!
▼ネッスル日本労組
冨田、栗村さんは10月25日(水)から霞ヶ浦工場へ就労を果たしました。ネスレ社の組合敵視政策は変わらず。
▼田畑先生の再雇用拒否を究明する会
教基法改悪が迫り負けられない闘いです。
12月12日(火)16時〜16時30分 東京地裁627法廷傍聴を!
▼UOB鈴木慶子職場復帰対策会議
7月の団交での約束を守り、争議解決の決断を迫る取り組みを行います。
▼全国じん肺連絡会
10月20日の日比谷野音、国会請願デモに多数ご参加いただきありがとうございました。
▼銀産労AIGスター生命争議団
中労委へ命令不履行に対する要請をしています。全国支社・営業所へ要請行動展開中。12月8日に金融3争議解決をめざす12.8統一行動の予定です。ご支援を。
▼電算労・東和システム争議
10月23日都労委で勝利的内容で和解成立しました。ご支援ありがとうございました。
▼NTT木下解雇争議
10月25・26日NTT東日本本社前の座込み、。集会にご参加いただきありがとうございました。団体署名450団体提出。
▼一橋出版マイスタッフ・加藤解雇争議
「偽装派遣を問う11.1のつどい」に大勢のご参加ありがとうございました。翌2日、最高裁上告棄却。不当決定にひるまず闘います。
▼中野区保育争議
第1回控訴審で原告・被告双方に「宿題」。特に被告には適用法令関係を明らかにするよう求めている。署名に一層のご協力を。
▼国金発展会
最高裁に上告して2年目に入ろうとしており、予断できない状況です。取組中の、「最高裁は上告を受理して、口頭弁論を開け」の団体署名(上申書)の提出が急がれます。ご協力を!
▼全動労争議団
全動労鉄運訴訟裁判も大詰めを迎えました。来年度末結審、5・6月頃の判決の予想です。勝利解決が図れる判決を勝ち取るため頑張ります。


====東京争議団予定===

一一月 
  二八14:00総会議案書発送作業(東京地評5F)

一二月
  〇二10:00第四五回総会(ラパスホール)
  一六10:00事務局・三役会議(全体会議を兼ねる東京地評5F)
     13:00ニュース発送作業(東京地評5F)

〇七年一月
  一一14:00事務局会議(東京地評5F) 
  一三10:00三役会議 (東京地評5F)
     13:00全体会議 (東京地評5F)
  一八14:00ニュース発送作業(東京地評5F)


第45回東京争議団総会
 12月2日(土) 午前10時から
東京労働会館7階ラパスホール


=====諸行動予定=====***変更・訂正***

一一月
一六08:15国金財務省前宣伝・要請
   08:301047連絡会共同宣伝事業本部前
   16:30鶴川教組東京地裁八王子支部
一七終日 全労連争議支援総行動
二〇08:30明乳高裁前宣伝・要請
   14:00国労闘争団鉄建訴訟控訴審101号法廷
   18:30国労闘争団鉄建訴訟裁判報告集会 しごとセンター地下
二一08:00東京争議団都庁共同宣伝
二二08:00東京争議団最高裁共同宣伝
   13:00労委民主化対策会議総会全労連ホール
二四08:15国民救援会最高裁統一宣伝・要請
   14:00司法総行動最高裁要請
二七08:30東京争議団地裁高裁共同宣伝
   10:30ネッスル中労委調査(団交拒否事件)
   11:30明乳本社宣伝
二八18:30全労連争議支援総行動総括会議 全労連3F
二九12:00全動労裁判日宣伝地裁前
   13:15全動労鉄運裁判710号法廷
   13:30メレス・黒田地裁13F19部
   15:50MIC総行動一橋社前
   17:00全動労裁判報告集会弁護士会館
三〇08:301047連絡会共同宣伝裁判所前
  
一二月
〇一08:00「1の日」JR新宿駅西口宣伝
   08:10 UOB前宣伝
   12:00「1の日」事業本部前宣伝
   18:30東芝争議支援共闘会議第2回総会 ラゾーナ川崎プラザソル
〇二10:00第四五回東京争議団総会(ラパス)
〇三11:00明乳「社長宅包囲行動」
〇四08:30明乳高裁前宣伝
   11:00明乳高裁「結審」最終弁論101大法廷
   14:00中野保育高裁812号法廷
   15:00明乳都労委調査
〇五12:00国土交通省包囲行動
〇七08:301047連絡会共同宣伝事業本部前
   13:00スズキ自動車思想差別判決810法廷
   18:00鶴川教組町田市民ホール
   18:30全国じん肺東京支援連地評5F
〇八08:00AIG金融3争議解決めざす統一行動
〇九14:00国鉄闘争首都圏連絡会共同宣伝 JR池袋駅東口
一一08:30東京争議団地裁高裁共同宣伝
   11:30明乳本社宣伝
   18:30たんぽぽ保育支援共闘会議第3回総会
一二16:00田畑争議地裁627法廷
   18:30千代田区労協50周年レセプション 如水会館
一三13:10国労闘争団鉄運訴訟裁判103号法廷
   18:00裁判報告・1047名を激励する忘年会 港区役所食堂
   18:30労働法制改悪反対東京連絡会総会 ラパスホール
一四08:301047連絡会共同宣伝裁判所前
一八17:30鶴川教組都労委調査
一九08:00東京争議団都庁共同宣伝
二〇08:00東京争議団最高裁共同宣伝
二一08:301047連絡会共同宣伝事業本部前
   10:30司法総行動中労委要請
二四18:30一橋M/S決起集会出版労連本部 ***削除***
二五08:00東京争議団地裁高裁共同宣伝

〇七年一月
一三17:00東京争議団新春の集い

二月
〇二18:30明乳争議団文化の夕べ 市川文化会館


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