東京争議団ニュース第312/2017年5月13日
東京地裁を舞台に新たな闘いに決起!
明治乳業争議団
中労委命令は、異例にも「第5 付言」として、申立人ら集団と他の集団との格差(差別)の存在を、「紛れもない事実」と認め、不当労働行為意思についても会社の関与を認定し、「会社は非難を免れ得ない」と断罪。しかし、主文は「棄却」でした。争議団は、不当労働行為と差別が明確に認定・判断されたことを武器に、解決への経営判断を迫る会社包囲を強めています。同時に、主文「棄却」の取消しを求める行訴も行い、地裁を舞台に解決局面を切り拓く決意を固めています。
すでに、東京地裁民事19部に係属となり第一回口頭弁論が、5月29日(10時30分〜527号法廷)に開廷されます。「棄却」命令の不当性を鮮明にする準備書面を提出し、同時に、中労委命令が示した「付言」の立場を尊重する訴訟指揮を厳しく求め、地裁を舞台に全面解決への突破口を切り拓く決意です。
(株)明治に争議解決を求めエドグラン前座り込み
都労委で証人調べ進む、5月15日地裁で
公共一般東京都団交拒否CAD解雇事件
4月5日(水)と4月26日(水)の両日、都労委で証人調べが行われました。5日は労働側3人で、教育学者の依田千葉大名誉教授が職業訓練の公的責任を憲法や国際人権規約、ユネスコ条約に照らして解明し、民間委託の問題を指摘しました。
組合委員長・副委員長は、従来訓練科目の改廃で講師が類似科目へ異動し雇用がつながって来た労使慣行を今回無視するなど、組合つぶしの不当労働行為性を示しました。 26日は都側3人で、任用制度など建前論に終始し、民間委託の必要性も説得力のある説明はできませんでした。
5月15日(月)には、地裁で証人尋問が行われます。
新就業規則で賃金カット・退職金廃止攻撃
鶴川高校教職員組合
4月1日付の新就業規則で極めて著しい不利益変更方針を明らかにしました。「この就業規則の規程に拘らず、理事長が特例の処遇をする場合がある。」として、年俸制の導入、定期昇給廃止・手当廃止、ボーナス不支給、退職金不支給を明記し、再雇用賃金は東京都の最低賃金に労働時間を乗じた額としました。
また、全国私学職場でワースト1とも言える非正規率の改善要求に背を向け、「大量の退職者が出なければ専任教諭(無期雇用)への転換は行わない」などとし、不安定雇用拡大による学園私物化方針を明文化しています。変更の手続きにおいては、理事長が指名した過半数代表者を選出するために記名捺印投票を強い、組合員が立候補を表明するとこれを敵視して処分を下しました。このようななりふり構わぬ賃金削減・権利侵害が、教育発展の妨げとなることは言うまでもありません。
私たちは、生活と権利を守るために全力を挙げる決意です。
4月8日花見で報告の板橋さん左は森本さん
4月26日結審9月1日判決日決定
JAL・CAマタハラ事件
マタハラ裁判は、4月26日に結審しました。判決は、9月1日の予定ですが、一方で和解協議も進められおり、結審後に和解の進行協議も行われました。結審の中で、原告の最終意見陳述が行われました。 そこで、この提訴に到った想い、そして職場で制度改善が進んできており、提訴の成果も語られ、職場から感謝の声が寄せられていることも紹介しました。そして最後に、原告の言葉で、この裁判の意義、判決への想いを述べた一部を紹介します。
「私は客室乗務員という仕事がとても好きですし、これからも続けたいと思っています。今こそ日本航空が先頭に立って優れた制度を確立し、航空他社にも波及して欲しいと思います。そして日本で働く客室乗務員が1人でも多く安心して妊娠出産と職業生活の両立が出来るようになれば良いと思います。妊娠による不利益、差別、嫌がらせなどは一般的にマタニティハラスメントと言われていますが、言葉だけが一人歩きして、実態はまだまだ表に出てきていないと思いました。
私はこの裁判を通して、今ある日本の法律が妊娠出産する人やその家族を守る立場で活用されるようになればと願っています。また、今まで泣き寝入りするしかなかった多くの方々が少しでも元気になってくれれば幸いです。」
4月19日地裁前宣伝行動
茨城県労委・ 裁判での闘い
土浦日大教職員組合
4月11日に茨城県労働委員会において事情聴取がありました。論点は主に次の2点です。
@組合側から不当労働行為の追加申立をしました。砂岡委員長に対する不当労働行為(仕事上の差別、昇給・賞与の差別等)をやめるように追加申立を行いました。県労委公益委員の判断で、追加申立という形ではなく申立の変更ということになりました。
A審査計画に必要なため、証人尋問の申請を行いました。組合側の申請は、砂岡委員長と茨城私教連役員1名、学園側からは佐藤豊理事長を含めた3人の理事です。学園側の申請は、事務職員の3人です。
申立の変更を行ったため、証人尋問も先延ばしになりました。4月19日に解雇撤回裁判があり、多数の傍聴がありました。裁判進行では解雇理由について証拠調べが行われています。今回は争点周辺の証拠として、学園側が砂岡委員長の日報の一部(数百枚)を出してきました。証拠として有効かどうか砂岡委員長の代理人は疑問を持っています。
4月5日 東京争議団共同宣伝
地裁前で訴える砂岡さん
合議体制のもと審理進む
日本HP不当解雇事件
4月26日 東京地裁527号法廷で11時より準備書面の回答を日本HP・マンパワーより受けましたが、書面があまりに不備なため5月16日11時より東京地裁13階で再度求釈明を行います。皆様のご支援をお願いします。
Aさんは、2002年に江東区大島にある日本ヒューレット・パッカード(以下HP)に直接雇用の労働者(時給2200円・交通費別)として採用され、業務用プリンターのトラブル苦情処理の仕事をしてきました。ところが04年9月に、HPはマンパワーに依頼しマンパワーの派遣社員としてHPに派遣されるようになりました。この間、業務内容も賃金も全く変わらず(「派遣」の形態に変更したときは、交通費込みの時給2369円)働いてきました。
13年3月に一度雇止めの通告を受けましたが、その際に違法性を指摘され、東京労働局需給調整事業部に申告を行いました。東京労働局はHPを指導し、マンパワーの派遣社員としてHPへの派遣が継続されました。そして今回の再度の雇止め=解雇です。
Aさんは、職安法44条違反の労働者供給事業だとして、この派遣契約は無効であり、HPに雇用責任があるとして、解雇無効・地位確認の訴えを2016年3月31日に東京地裁に提訴し、闘っています。
解雇から7年
JAL不当解雇撤回争議団
まさか50歳を過ぎて解雇されるとは思いませんでした。入社は1982年あの羽田沖事故(乗客24名死亡)の年でした。空港カウンター研修では、お客様から度々叱責を受けました。その3年後、乗客乗員520名が亡くなる御巣鷹山事故です。この二つの事故を身近に感じてから“安全”を胸に乗務し、組合では安全問題に取り組んできました。そして2010年JALが経営破綻し解雇の対象になりましたが、懸命に働き尽くしてきた会社に解雇されるはずがないと信じていました。 解雇から7年、「利益なくして安全無し」というJAL経営や、勤務改悪による「キツイ」「暗い」「辞めたい」の職場、安全を危惧する声があちこちから聞こえてきます。事故という悲劇は二度と起こしてはなりません。鶴丸を見るたびに解雇された辛さと共に、安全への思いをより強く思う最近です。kk
東京争議団サポーターの広場
皆さん、いつもありがとうございます
代表世話人藤田 淑子
東京争議団の運動に支援してくださる皆さん、いつもありがとうございます。
争議団サポーターも2012年より始動し、裁判傍聴、集会参加、各種行事に積極的に協力しています。
4月8日には争議団サポーター主催の花見交流会に、28名の参加で楽しむことができました。場所取りに早くから集合してくれた方、準備してくれた方、料理を作ってくれた方、買い物に行ってくれた方、差し入れてくれた方等々、ありがとうございました。
当日は天候も良く、桜も満開で料理も残ることなく、きれいになくなりました。予算的にも赤字を出さずに済みました。大勢の参加で交流も盛り上がりました。
5月1日はメーデーの例年通りの出店でした。サポーターの皆さんも20名近くが早くから集まって手伝ってくださりました。日頃は仕事で参加できないがメーデーだけは行くという人は、今年も来てくれました。
最後に雷鳴と驟雨に見舞われましたが、焼き鳥、飲み物、フランクバーガーと売り尽くしました。皆さん、ありがとうございました。
5月31日は全労連・東京地評主催の争議支援総行動です。都合のつく時間だけでも参加し、一人でも多くの人の参加で盛り上げたいと思います。“数は力”頑張りましょう!
5・31全労連・東京地評
争議支援総行動
皆様のご支援、ご協力をお願いします
各争議組合、争議団の要請・近況報告
▼公共一般東京都団交拒否事件
5月15日10時〜地裁で一日かけて証人調べ 631号法廷 一部分だけでも結構です。ぜひ傍聴をお願いします。
▼鶴川高校教職員組合
5月15日(月)16:30 東京地裁527号法廷 昇給停止が続く常勤講師の裁判、第3回口頭弁論です。
▼HP解雇撤回
5月16日(火)11時〜 地裁民事11部13回 進行協議 人数制限ありますが、傍聴できます。ぜひ支援を!
▼明治乳業争議団
中労委命令を武器に会社包囲を強め、地裁を舞台に全面解決を目指します。
5月16日(火)〜17日(水)の11時〜13時に、「京橋エドグラン前座り込み」にぜひご協力を!
▼JALCAマタハラ事件
5月17日11時半から 東京地裁前宣伝を実施。 16時から 東京地裁527号法廷 進行協議
5月26日(金)「JALマタニティハラスメント裁判 勝利判決を勝ち取る集会」にぜひご参会を!場所南部労政会館
▼土浦日大教職員組合
6月12日(月)14時、茨城県労委調査 茨城県庁23階、
6月28日(水)11時、水戸地裁土浦支部、解雇撤回裁判
7月3日(月)14時、茨城県労委調査 茨城県庁23階
7月20日(木)13時15分、東京地裁527号法廷、行訴裁判
三つの場で係争中です。ぜひご支援をお願いします。
====東京争議団予定===
六月
〇九13:00三役会議
十〇13:00発送作業・全体会議
七月
〇七13:00三役会議
〇八13:00発送作業・全体会議
===行動予定===
5月
十五10:15CAD地裁631号法廷
16:30鶴川常勤講師裁判 地裁527号法廷
十六11:00明乳社前座り込み 京橋エドグラン
11:00HP雇止め解雇争議 弁論準備地裁13階
十七08:30東京争議団共同宣伝中労委
11:00明乳社前座り込み 京橋エドグラン
11:30JAL CAマタハラ 地裁前宣伝
16:00JAL CAマタハラ地裁 進行協議527号法廷
十九14:00司法総行動実行委員会
二六18:30JALマタハラ勝利判決 勝ち取る集会 南部労政会館
二九10:30明乳地裁527号法廷
三十11:00明乳社前座り込み 京橋エドグラン
三一 終日 全労連・東京地評争議支援総行動
6月
〇六11:00JAL争議団 JALプラザ前座り込み
〇七08:00東京争議団共同宣伝 裁判所前
11:00JAL争議団 JALプラザ前座り込み
〇八18:30全労連・東京地評争議支援総行動第4回実行委員会 全労連3F
十二14:00土浦日大茨城県労委 県庁23階
二一08:30東京争議団共同宣伝中労委
二八11:00土浦日大水戸地裁土浦支部
7月
〇三14:00土浦日大茨城県労委 県庁23階
〇五08:00東京争議団共同宣伝 裁判所前
11:00JAL争議団 JALプラザ前座り込み
〇六11:00JAL争議団 JALプラザ前座り込み
十九08:30東京争議団共同宣伝中労委
8月
〇二08:00東京争議団共同宣伝 裁判所前
二〇〜二一 東京争議団サマーレク
二七10:00国民救援会『救援ひろば2017』平和と労働センター2階ホール