東京争議団ニュース第306/2016年11月5日


不当労働行為裁判最高裁での
勝利を力に解決を目指す
JAL不当解雇撤回争議団

 9月23日、不当労働行為裁判において、最高裁はJALの上告棄却・上告不受理の決定を下しました。これによって、解雇回避を求める組合に対して管財人が行った支配介入が、不当労働行為であり憲法違反であると断罪した東京高裁の判決が確定しました。最高裁に係訴されてから約1年、どうなるのかと不安を持ちながら闘ってきた私たちは、この勝利にどれ程勇気づけられたことでしょう。当時JALは解雇を回避する姿勢等全くなく、違法行為をしてまで強行した解雇だったことが明らかになったのですから。
WOWOWでドラマ「沈まぬ太陽」が放映されました。経営者が変わってもJALの違法体質、異常な労務政策が何十年も脈々と受け継がれて来たことに改めて愕然としました。
 闘争が始まってまもなく6年になり困難さは筆舌に尽くし難いですが、この勝利を追い風に、一刻も早く解雇問題を解決して行きたいです。


成田空港にあるJALの玄関前でビラを配布


救済命令に向け中労委要請を多彩に継続
明治乳業争議団

 明乳争議団は、(株)明治及び明治HDに争議全面解決への経営判断を迫る行動を強め、同時に、中労委に「全面解決への道筋に結実できる救済命令」を求める要請行動を、多彩に継続しています。
 昨年5月から毎月実施している審査課要請行動は、11月で19回を数えます。団体署名の提出と併せ争点に沿った要請書を作成し、関連書証や資料も添付して、事件の全体像への理解と命令への反映を求めての要請行動です。
 要請団も、首都圏・関西ローカルセンター、主要単産、首都圏地域組織、婦人団体など等、毎月幅広い労組・団体のご協力を得て多彩に行っていますが、遅くとも年度内の命令発出に向け、さらに継続して奮闘する決意です。


10月21日 中労委要請:愛知申立人野村氏の奥さんが要請


第3水曜昼宣拡大&10・28総行動
公共一般東京都団交拒否CAD解雇事件

 10月28(金)争議支援総行動には約80名が都庁前でアピール。土田争議団事務局次長と、ハラスメント&解雇と共通の問題でたたかっている大和ハウス争議団から連帯あいさつ。その後、都の産業労働局に要請に行きました。
 毎月第3水曜の都庁前での昼宣伝は、第1庁舎北側に加え、第1庁舎と第2庁舎の間にも拡大し宣伝カーで行い、のべ12名が訴えました。
 CAD民間委託の際、定員が半減、就職者数は3分の1に減ったことも大問題で、豊洲問題と同じ「こっそり仕事を手抜き」体質です。また10月22日に訓練校技能祭での門前宣伝が10月22日多摩能力開発センターからスタート。
 9月23日に都と団交。かたくなな姿勢の都に、11月28日にストライキ統一行動を行うことを通告。また、12月16日には全労連会館で決起集会を開催します。


10・28東京争議団総行動 都庁前行動でCAD中島委員長


担任外し事件、高裁でも勝利をめざす!
鶴川高校教職員組合

 6月29日、学園が国を被告として中労委命令の取消を求めた行政訴訟について、東京地裁は、組合員への担任はずしが「職務の剥奪」であったと厳しく断罪しました。
 学園は東京高裁へ控訴しましたが10月で結審し、12月14日には判決が言い渡されます。この担任外しは、2005年に就任した百瀬和男校長の下で次々に行われた立ち番や放課後の補習禁止、顧問外しや部活動つぶしなど教育破壊の中で起こりました。
 このたたかいを通して鶴川高校は学校教育としてのルールと生徒の笑顔を取り戻しました。今年4月から、組合員は東京地裁の緊急命令によって担任に復帰しています。私たちは高裁判決でも勝利し、謝罪文を掲示して不毛なたたかいを終わらせるよう学園に求めていきます。


10.28東京争議団総行動で 鶴川・森本先生(右)


日本航空の労務対策優先の企業体質が
起こした日東整争議です
日東整争議団

 日東整労組は、ユニオンショップ制を執っておりました。人事管理部門の従業員と管理職は自動的に非組合員となる労働協約でした。
 春闘・夏闘・年末闘争などの航空連の方針に基づいて、要求アンケートなどで職場の生の声を要求に反映させていました。要求実現の為には、労使が対等に交渉ができるように要求書を提出して回答日前までに争議権を確立しておりました。羽田空港で「要求貫徹」の赤い腕章を着用して、航空の他労組が収拾に動いても日東整労組は職場の要求実現の為にスト突入の時間ギリギリまで粘って粘って交渉しておりました。
 このような労働組合の体質を嫌った日本航空が、航空連の方針を支持する労働組合と組合員を排除する目的で日東整を会社ごとつぶしたのが、日東整争議の本質です。
 日東整争議の支援と共に、日本航空の労務対策を優先する企業体質を改善させる為には多くの皆さんのお力添えをお願いします。


10/13 JAL本社前行動での佐藤原告(左から2人目)


10・28総行動本社前に70名参加(過去最高)
大和ハウス解雇争議