東京争議団ニュース第280/2014年9月13日


闘いの区切りの集会を開催
JAL契約制雇い止め争議

 9月5日、この雇い止め事件の区切りをつける集会を開催しました。
当日は92名の支援者が参加。   たった一人の契約制がパワハラ・退職強要の人権侵害を訴え日本航空を相手に最高裁まで闘い抜きました。雇い止めを撤回できなかったことは本当に残念ですが、しかし「一部のパワハラの違法行為認定、損害賠償支払い命令、日本航空も責任を負う」との司法判断を勝ち取りました。
 彼女の勇気ある闘いが日本航空の職場はもとより、同じ様に苦しんでいる全国の仲間にどれほどの勇気を与えたか、再認識した集会となりました。彼女の闘いは今後、労働組合の運動に引き継がれていきます。
 これまでご支援下さいました全国の「もどす会」会員の皆様、各団体、各労組の皆様に心から感謝いたします。


9月5日報告集会に参加の皆さん


契約から見た日航の日東整支配
日東整争議団

 日航の機体整備を行うために設立された日東整の契約は、日航の都合の良い方法で支払いが行われ、日東整の収支が赤字にも黒字にもならないよう管理されていました。
 日東整の椛島社長は団体交渉で、「日航との契約について契約書のようなものはなく、JALの生産計画に組み込まれているのだと思う」と発言しました。日東経営陣は期の途中の契約解除にも異議を唱えず、事業終了・会社解散を決めましたが、これを見ても日航が日東整と正規な契約を交わさず自由に支配していたことが明白です。
 日東整は日航の下でしか生きられない体制に置かれていたのであり、日航は日東整の殺生与奪の自由を握っていたのです。
 裁判所には、このような事実に目を向けて判断をしていただきたいと思います。


佐藤原告と元日東整労組野口書記長


10月22日 13時10分判決
アメックス解雇争議

 アメックスの復職拒否・「退職扱い」事件は、主治医も会社指定医も就労可と診断したにもかかわらず、会社が復職を認めなかったことの不当性が、これまでの審理で明らかになりました。
 裁判は8月6日の口頭弁論で、双方が最終準備書面を提出して結審となりました。当日は東京争議団や金融ユニオンの多くの仲間が傍聴に駆けつけ、法廷に入りきれませんでした。
 結審に先立ち、原告が最終意見陳述を行い、「休職に追い込まれたことと復職を拒否されたこと、そして裁判が続いていることで、3年半以上の間、私だけでなく私の家族も大変な苦痛を受けています」、「一日も早く復職して、母親として、また、精神疾患の経験者として、人間らしく働き生きることの出来る職場と家庭を築いていきたいと願っています」と、公正な判決を訴えました。
 次回は判決で10月22日(水)です。引き続きご支援をお願いします。


再雇用拒否に伴う名誉毀損・思想差別事件
再雇用拒否田畑和子争議

 8月6日に結審しました。前回、突然結審の宣告をされましたが抗議の末、結審の日設定となったものです。代理人と控訴人田畑は、最終準備書面を地裁の不当判決を覆すべく検討を重ね、一分の隙のない完璧なものができたと自負しています。 現在、総仕上げとして上申書に取り組んでおりますが集まりがよくないのが残念です。79歳になるまで闘ってきましたが、控訴人を何故デッチアゲ理由で再雇用拒否したかは解明できませんでした。おそらく、控訴人田畑が教育界に残ると「自殺隠蔽」が明らかになる恐れから行ったものと思われます。判決日は10月29日です。


最高裁に5度目の上告棄却決定の撤回を申し入れ!
杉並区立図書館雇止解雇争議

 上告人岩アさんは、上告から1年7か月余が経過した本年3月14日に最高裁から「上告事由に該当しない」という愕然とする理由の上告棄却決定通知を受けました。
 それに対して、岩アさんは、「憲法32条で保障された国民の裁判を受ける権利に関わる重大な問題であり、このまま看過することはできない」と、最高裁に対し、棄却決定を速やかに撤回することを求める書面を訴訟代理人弁護士と連名で本年3月28日に送達しました。
 その後、4月30日、6月10日、7月8日にも同様の書面を送達しましたが、何の連絡もないので、8月18日に改めて最高裁に対し、直ちに誤った上告棄却決定の撤回と、撤回できない理由がある場合にはその旨を回答することを求める書面を送達しました。


中労委で「資料開示」をめぐる攻防
明治乳業争議団

 明乳事件の中労委第4回調査が8月T8日に行われました。 最大の焦点は、中労委の審査指揮で、申立人集団と他の集団との職分・賃金格差を明確にする、「資料開示」を会社に迫ることです。
 会社は、「提出する必要はないし、そもそも提出することは不可能」とし、拒否をして都労委と同じ「審査の枠組み」で、申立人主張の「大量観察方式」での格差認定を中労委でもさせない狙いです。
 都労委は資料開示拒否の会社を免罪し、「資料がないから集団間比較はできない」として格差判断を放棄。中労委で同じ誤りは許されません。 申立人らは、中労委に対し「開示拒否のリスクは会社が負うべき」と主張し、拒否するなら「申立人提出の資料で判断せよ」と迫ります。この秋、さらなる攻防が続きます


調査後、報告集会の金井弁護士(左)


新国財団から協定案
新国立劇場合唱団員争議

 8月28日、新国立劇場運営財団から新国争議支援共闘会議に対し、協定書(案)が提示されました。
 しかし、この案に書かれていた内容は到底合意できかねるもので、交渉は振り出しに戻った感が否めません。
支援共闘会議では、今後の闘いをどのように構築していくかを討議していきます。
 今後とも、さらなるご支援をお願い致します。


最高裁前宣伝・要請行動に全力!
矢田部過労死裁判

 矢田部過労死「損賠訴訟」の上告審は、いま、東京争議団のなかま、JAL不当解雇争議団等とともに、定例の最高裁宣伝・要請行動に全力をあげたたかいを強めています。
 今、地裁・高裁の下級審判決は、行政、企業に迎合した不当で歪んだ判決をだし続けていますが、とりわけ労働事案の不当判決は突出しています。
 最高裁は、これらの不当判決を是正し、正していくことが本来の職務として課せられている司法の最高権力機関です。
 しかし、一審、二審の下級審判決に迎合し、追認して上告不受理を出し続け最高裁の職責を放棄している。これが最高裁の現状です。
最高裁は、司法の頂点に位置し、司法の最高権力機関として、日本国憲法を遵守し、国民の基本的人権の擁護および自由が守られるように努力しなければなりません。
 矢田部過労死・「損賠訴訟」の正しい審理と公正な判決。そして、最高裁本来の責務を果たすようにたたかいます。
 みなさんのご支援をお願いいたします。


最高裁前で訴える高橋範子さん


不当配転 不当解雇撤回まで闘います
S・S信託銀行争議

 ステート・ストリート信託銀行で10年余り働いていた原告は、2012年1月、突然、組織再編であなたの仕事はなくなった、退職してほしいといわれ、社員証を取り上げられ出社停止になりました。金融ユニオンに加入して交渉したところ、解雇は回避できましたが、引き続き自宅待機。同年7月、突然福岡の営業所へ配転を命じられました。
 福岡では原告だけが毎日、上司との面談や業務日報の提出を命ぜられるなど嫌がらせが続き、原告はうつ病になり東京の実家に帰り療養していました。
 会社は就労可能だとして、まだ病気の治っていない原告に福岡へ出社するよう命令しました。当時はまだ復職できる状況ではなく、引き続き自宅療養が必要との主治医の診断書を提出、休職していたところ、2013年5月5日付けで解雇されました。現在、不当配転・解雇の無効を訴え東京地裁に提訴し闘っています。
 次回結審予定です。10月14日(火)11時から606号法廷です。


中労委審問 
理事長と副校長が担任外し決定
鶴川高校教職員組合

 8月25日、中労委証人尋問は55名の傍聴支援の中で行われ、結審しました。
 学園側証人伊藤副校長は「担任交代が必須である」という文書を百瀬理事長に提出した人物です。
 2011年11月の事件翌日朝、副校長は組合員本人から生徒指導中に暴力を振るわれたことの報告を受けました。「指導が極めて不適切であった」と一方的に断言しましたが、反対尋問の中で、報告からたった4時間後、しかも理事長との「電話」で担任外しを決定したことが明らかとなりました。
 意図的に生徒らから情報を集め、本来あるべき指導をせずに組合差別に利用し、教育を歪めたのです。
 現在、公正な命令を求めて署名に取り組みます。ご支援をよろしくお願いします。


新たな闘い始まる
青年ユニオンSHOP99裁判

 原告が職場復帰して1年が経ちました。職場はJR五反田駅から徒歩15分のTOCビルの地下1階です。現在は時短勤務となっており週3回の1日4時間で働いております。
 しかし、会社はこれを理由にして、給与から時短控除の名目で、大きく賃金をカットしています。またボーナスも同様にカット。そして、今月から更に給与の中の手当を半分にカットする方針です。
 組合を通じて何度も申し入れを行いましたが、会社の対応にかわりはありません。そこで組合と相談し「団交・宣伝」などに向けて動きだしています。
 会社は「ローソンマート」と社名を変えましたが、働く環境はまだまだよくありません。
2010年入社の若い社員は、「100人採用された同期が1年で半分辞めて、現在は20人も残っていない」と話してました。働く者を大切にする会社に変えていきたいです。


組合結成の経緯
市進学院争議団

 大手進学塾「市進学院」では、昨年の就業規則変更により51歳での雇い止め解雇が強行されました。 また今まで小学生と中学生の両方を教えていた専任講師制度を廃止し、小学部担当講師と中学部担当講師に分離した常勤講師制度に変更されました。私たちの給料は大学の非常勤講師や予備校の講師と同じように授業の時間数(コマ数)で決まります。
 この小・中分離による勤務時間の減少により3割4割当たり前の賃金カットを強いてきました。このような生活を破壊する一方的な就業規則の変更に対し、私たちは一昨年末に組合を結成し会社と交渉を行ってきましたが、組合員8名中5名が解雇されました。解雇撤回を求める闘争にご協力をお願い致します。


船橋市民まつりにて


ダイワードは崩壊への助走開始!
笹社長の暴走にストップを!!
建交労ダイワードユニオン分会

 私たちは『成果主義は会社を崩壊させる』と訴えますが、笹社長は新人事制度を止めようとしません。
 成果主義導入前に多くの従業員が退職したために、ダイワードはさらに多くの既存顧客を失い、さらなる売上下落中にあります。
 新賃金になると組合員が2割カット、昇格者さえも減額されます。既に総人件費圧縮が新人事制度の目的だと断言できる状況です。そればかりか不当な降格人事を強行し、月額11万円もの酷い減額もあるようです。今後も退職者が増加するのは明らかです。    
 7年間にわたる団交拒否、パワハラ経営に続き、成果主義導入でダイワードは会社崩壊に向けた助走を始めたと言えます。
 私たちは笹社長の暴走を止めるための闘いを続けます。


まともに回答できない東京都
公共一般東京都団交拒否事件

 都労委の不当命令を受けて、初めての団体交渉を8月14日に開催しました。当日の出席者は、全く決裁能力のない各局の課長が出席するというこれまでと同じ不当なものでした。
 交渉においても、事前に用意した文書を読み上げるだけで組合が追及してもまともに回答することができず「持ち帰って」としか言えない実態でした。
 2月の最高裁決定では、東京都には誠実交渉応諾義務が認められているにも関わらず、交渉で何らまともに当局が回答しない事態は決定通知を遵守していない反動姿勢です。
 組合は改めて、9月11日に交渉を設定し交渉を強化し不誠実な事実を積み上げていきます。


学んだ!体験した!サマーレク!

 恒例のサマーレクレーション、今回は闘う東京争議団の原点である自由民権運動、秩父困民党の足跡を訪ねた。
 秩父事件から飛び出してきたような塗矢邦夫先生のわかりやすい説明、石間交流学習館、椋神社、井上伝蔵資料館(映画「草の乱」のセット)など濃い中身の連続に感動と感銘、!唸るほど大いに学ぶ。
 闘いのルール、破れば「斬!」、竹槍を持った4000名近い農民の決起と団結、明治政府の威信にかけた大弾圧に敗れはしたものの日本の歴史を作り、今後の歴史に生きる輝かしい出来事であった。
 荒川河川敷でのバーべキュー、「満願の湯」、歴史と伝統を誇る「宮前荘」と交流会、秩父夜祭の秩父神社、天然カキ氷を舌づつみ、ブドウ買い、日本酒で薮蕎麦・田舎蕎麦に胃袋・心とも豊かに、満足する旅であった。(写真は東京争議団ホームページをご覧ください)


東京争議団サポーターの広場

 今年のサマーレクは、秩父で行われました。運転手としてサマーレクを文字通り支えた、元目黒電波の井上さんを含め12名のサポーターが参加しました。
 さて、暑い暑い夏が過ぎ、秋の闘いのスタートです。
 まず9月24日東京地評の争議支援総行動があります。都合のつく時間の参加でもよいですから、一人でも多くの参加をお願いしたいと思います。
 この後、司法総行動もあります。日常的には裁判の傍聴等も支援していきたいと思いますので、よろしくお願いします。


10・8 司法総行動
皆さんのご支援をお願いいたします。


9・24 東京地評争議支援総行動
皆さんのご支援・ご参加をお願いします


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼日東整争議団
有楽町JALプラザ宣伝10時半〜=8月6日、9月3日。東京地裁前宣伝8時半〜=8月28日、9月11日。
▼アメックス解雇争議
次回は口頭弁論で結審となります。8月6日(水)11時30分から地裁420号法廷です。引き続きご支援をお願いします。
▼再雇用拒否田畑和子争議
結審が目前に迫りました、8月6日は東京高裁511号法廷にきてください。
▼明治乳業争議団
中労委第4回調査が8月18日午後1時30分から予定。証人採用枠など、会社とのせめぎ合いが強まります。支援傍聴をよろしく!
▼鶴川高校教職員組合
8月25日(月)14時より中労委にて学園副校長の証人尋問です。支援傍聴をお願いします。
▼公共一般東京都団交拒否事件
中労委の第1回期日が10月1日(水)10時に決まりました。応援傍聴宜しくお願いします。
▼S・S信託銀行争議
10月14日(火)結審 611号法廷です。引き続きみなさんのご支援をよろしくお願いします。


====東京争議団予定===

十月
  〇三 17:00三役会議
  〇四 13:00全体会議

十一月
  〇七 17:00三役会議
  〇八 13:00全体会議


===行動予定===

九月    
一六08:30日東整日航本社前宣伝
   08:30東京争議団共同宣伝都労委前
一七08:30東京争議団共同宣伝中労委前
   18:30雇用アクション決起集会 文京区民センター2A
   18:30国際人権活動代表者会議 東京労働会館会議室
一八11:00社保庁免職処分事件地裁527号
   12:00明治戸田・坂戸工場宣伝
   19:00東京ほくと医療生協中里支部主催「サロンコンサート〜平和を歌う」八重樫節子さん出演 滝野川会館 5階小ホール
一九18:30司法総行動プレ企画 全労連ホール
二二11:30日東整裁判所前宣伝
   13:10日東整地裁419号判決
   13:30日東整判決報告集会 弁護士会館502号室
   17:00東京地評争議支援総行動 コース責任者会議地評6F応接室
二四終 日 東京地評争議支援総行動
二五10:30権利討論集会第2回企画会議 労働会館5階会議室
   12:00市進学院本八幡教室前宣伝・署名行動
二八10:00東京地評大会 争議団紹介 墨田リバーサイドホール
二九11:00明乳東大要請・宣伝行動
   18:00JAL原告団全国一斉宣伝
三〇10:00明乳中労委調査(608号室)

十月
〇一08:30東京争議団共同宣伝 裁判所前
   10:00 公共一般中労委調査
   10:00日航2争議JALプラザ前宣伝
   14:00労働委員会対策会議 出版労連
   18:00東京地評争議支援総行動総括会議 全労連3階会議室
   18:3012・3全労連・東京地評争議支 援総行動実行委員会全労連3階
〇二15:00新国立劇場前宣伝行動
〇三10:30司法総行動実行委員会 東京地評
〇八 終日 司法総行動
一四11:00ステートストリート地裁611号法廷
   15:00新国立劇場前宣伝行動
一五・一六働く女性の中央集会
一六17:30新国立劇場前宣伝行動
二一12:00明乳戸田工場宣伝行動
   16:00明乳神奈川工場宣伝行動
二二13:10アメックス地裁420号法廷判決
二三15:30明乳山口損賠事件高裁判決809号
二六13:00東京労連定期大会 全労連会館
   13:00新国立劇場前宣伝行動
二八10:00明乳中労委調査608号室
二九15:00田畑高裁511号法廷 判決
   18:00JAL原告団全国一斉宣伝
   18:30裁判所労働委員会対策会議 東京地評会議室
三一09:3012・3全労連・東京地評争議支 援総行動統一オルグ 全労連会館
   17:3012・3全労連・東京地評争議支 援総行動実行委員会 全労連会館
 
十一月
〇六10:00権利討論集会 最終企画会議 労働会館5階会議室
十二09:3012・3全労連・東京地評争議支 援総行動統一オルグ 全労連会館
   17:3012・3全労連・東京地評争議支 援総行動実行委員会 全労連会館
十五12:00東京働くものの権利討論集会 ラパスホール(コーヒー販売予定)
一八12:00明乳坂戸工場宣伝行動
   16:00明乳埼玉工場宣伝行動
 
一二月
〇一17:3012・3全労連・東京地評争議支 援総行動コース責任者会議 全労連会館
〇三 終日全労連・東京地評争議支援総行動
一四    東京争議団総会 ラパスホール
一六12:00明乳戸田工場宣伝行動
   16:00明乳神奈川工場宣伝行動
十七18:0012・3全労連・東京地評争議支 援総行動総括会議 全労連会館


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