東京争議団ニュース第256/2012年9月8日


中労委で和解成立!
C&S、日本ファンド争議

 8月29日、中労委にて和解が成立し、4年3ヶ月ぶりに全面解決しました。グループ会社の日本ファンド社で起きたパワハラ問題をきっかけに組合員拡大、団交でパワハラ責任の追及を行った組合へ報復的に行われた数々の不当労働行為。そして組合の分断と弱体化をねらい、東京・新宿の同一ビル内にあったグループ会社を分散移転し、C&S社は千葉県新浦安に強行移転。パワハラ問題は2010年7月に東京地裁が勝利判決。そして不当労働行為事件は2011年9月都労委が社屋分散移転以外について救済命令を交付。以降中労委で再審査申立をたたかうなか、7月31日中労委和解勧告を受けて、8月29日争議全面解決の調印に至りました。
 今回の和解でC&S社は八丁堀へ再移転することになり、日本ファンド社のパワハラ事件の原告ら組合員はC&S社へ転籍し雇用を確保する、不当労働行為の是正、解決金の支払いなどが確認されました。多くのみなさんのご支援とご協力に心より感謝申し上げます。
 ありがとうございました。


8/29 和解成立した中労委前で支援者と


第2弾!一〇・二〇「明治HD大包囲行動」
明治乳業争議団

 明乳「全国事件」は、昨年十一月三〇日に都労委で結審していますが、まだ命令の時期が確定していません。
 争議団は、命令交付を契機に一気に解決局面を切り拓く決意で頑張っています。特に、原発事故による食べ物からの低線量内部被曝への心配が広がるなか、(株)明治及び明治HDを、「放射能汚染検査を行い、数値を公表して製品の選択権を消費者に保障しろ!」の要求で包囲する運動を強めています。「六・一九明治HD包囲行動」を、台風接近の最中に皆様のご協力で成功させましたが、さらに明治HDを追い詰める決意を固め、「一〇・二〇明治HD大包囲行動」を第二弾として設定しました。今回は土曜日の午後2時からを予定し、さらに幅広いご参加で大きく成功させる決意です。


嵐の中の銀座デモ(6.19)


最高裁で街頭宣伝と要請行動
加茂暁星非常勤講師解雇争議

 8月9日、最高裁前で街頭宣伝を行いました。朝だというのに、日差しは強く蝉の声が大きく鳴り響く中、裁判所の多くの職員はチラシを受け取り、その場でじっと目を通している様子でした。用意していたチラシが短時間で無くなる程、好調な捌け具合でした。
 その後、最高裁の中に入り、主席書記官補佐の方に今回の訴訟の重点ポイントと要望を伝えました。担当者は10数名からなる私たち要請団の一人一人の声にじっくり耳を傾け、一言も漏らすまいと丁寧にメモを取っていました。また持参した団体署名(971団体)および個人署名約一万七千筆分も手渡しました。今後もこうした街頭宣伝や要請行動を地道にかつ頻繁に行っていきたいと思います。


8/9 最高裁要請に参加した仲間と


8月27日都労委和解調査期日
キヤノン争議

 キヤノンとの和解交渉は既に6回を数え、都労委ではこの間の交渉の報告がなされ、都労委からもキヤノンを説得し雇用の確保をするように求めました。今、今後の和解交渉も10月初旬までにすでに3回が予定されるなど、雇用についての交渉が大詰めを迎えています。
 このような中ですが、阿久津執行委員長が9月14・15日に行われる韓国の全国不安定労働撤廃連帯の、10周年記念行事に招かれ訪韓することになりました。非正規労働をなくすためにも韓国の労働者と連帯を深め、いい和解を勝ち取るために頑張っていきたいと思います。


争議解決をめざし奮闘中
新国立劇場合唱団員解雇争議

 この秋、開場十五周年を迎える新国立劇場ですが、昨年の最高裁判決が示されるまで合唱団員を労働者として認めないという不当労働行為を続けてきました。
また、いまだに毎年団員を入れ替える「試聴会」を行なっています。8月30日、支援共闘会議を開催し、今後のたたかいについて討議を重ねました。9月20日の東京地評争議支援総行動と10月2日の新国12/13シーズンの開幕初日に、新国前宣伝行動にとりくみます。ご支援をよろしくお願いします。


吉田さん母親大会全体会で訴え
ダイワハウスパワハラ解雇争議

 8月26日の日本母親大会では、吉田さんが全体会の壇上から訴えました。そして、8月27日の東京高裁との協議を受け、現在和解協議は重要な局面にさしかかっているという認識に立っています。
 8月28日に行われた「吉田さんを職場に復帰させる会」総会では、足立弁護士から説明を受けるとともに、吉田さんも決意表明し、勝利和解を勝ち取るために全力を挙げて取り組みを進めることを確認し合いました。今後、支店前要請行動、地域配布、駅頭宣伝、本社宛要請ハガキ運動に取り組みます。


10月5日立番判決報告決起集会にご参加を!
鶴川高校教職員組合

 10月3日、立番裁判の判決が言い渡されます。
 最終準備書面で原告は「立番」が「@必要性・合理性を有しない反教育的な行為の強制、A組合員を徹底して教育現場から排除しかつ強度な身体的負荷と精神的な屈辱感を与えて痛めつけるための実行手段、B教育者としての労働基本権と個人の尊厳を直接的に侵害する権利侵害行為である」と主張しました。裁判所が約2800万円の損害賠償請求をどのレベルで認めるのか、また百瀬理事長の個人責任を認めさせることができるのかが焦点となります。
 10月5日(金)、判決報告決起集会を行い、教育再生を求める包括的なたたかいへの決意を固めたいと思います。


7月、全国私学研究集会で訴え


謝罪を含めた一括解決に応じない
三菱製紙の子会社浪速通運
浪速通運争議団

 6度目の団体交渉を組合側指定の港湾労働センター会議室で行いましたが、いまだに謝罪をする姿勢を示さない態度で、厳しい追求をするも都合が悪いのか回答は一切しません。職場復帰に対しては多少の進展は示すものの、到底納得がいくものではありません。組合要求である謝罪・慰謝料・損害賠償・原職復帰等一括解決でなければ円満な争議解決には至りません。再度要求に対する回答を求めました。
 8月28日に全港湾東京支部の第67回定期大会が行われました。その中で東京港湾労組連合会の阿部副委員長から「浪速闘争においては今の会社の対応は絶対に許せない、全面的に解決するまで支援していきます」と力強い激励をいただき、その他にも、全港湾の仲間であります中央本部、横浜支部からも熱い激励をいただき、本大会でも浪速通運争議に対する更なる運動方針が確認されました。
 早期解決に向けて今後更に運動を強めていきたいと思います。


行政(労災認定・控訴審)・民事(損害賠償)
いよいよ判決へ
矢田部過労死裁判

 矢田部過労死裁判は、行政・民事ともに結審となり、次々回の期日で判決が出される重大な局面をむかえています。
 暁則さんが亡くなって12年経った今、労働者はあの時よりも深刻な就職困難な時代、非正規雇用と無権利状態の中で働かされ、過労死は増え続けています。
 労基法や労安法など全く無視、無関係に企業の利益のみを追求し、労働者に犠牲を強いる会社の経営――暁則さんの死は偶然ではなかったのです。労働者の命や安全を守ることに責任を負うべき政府、行政機関・企業に対し、健康を損ない命まで奪うような働かせ方をやめさせるよう、裁判によって明らかにしていかなければなりません。


外国のメディア(ユマニテ)から取材される原告


第3次賃金差別事件9月10日に第4回の開廷
松蔭学園教職員組合

 9月10日に第3次賃金差別事件の第4回目の期日が開かれます。
 松蔭学園の松浦理事長は今年2月の中労委命令を不服として行政訴訟を起こしました。提訴理由書では、紛争が長期に及んだことについては、「組合の側にも相応の責任がある」とうそぶき、これまで最高裁を含めて各級裁判所、労働委員会で15回にわたって学園の不当労働行為、違法行為と判断されたことには目を向けない開き直りぶりです。
 さらに、3月に定年退職した森委員長の退職金を大幅に差別!新たな不当労働行為を重ねています。私たちは、差別のない学園を最後までめざします。


JAL原告団と共に協力して闘います
日東整争議団

 9月20日の東京地評争議支援総行動に、日東整争議団もエントリーしました。当日の昼休み時間帯に東京地裁・高裁前で宣伝行動と個人要請行動を行います。JAL不当解雇撤回裁判、契約制客室乗務員雇い止め裁判などや、日東整争議裁判を抱えているJALは、株式の再上場を早くも決めましたが、まだどれも解決していません。JALに争議の自主解決をさせるべく、JAL原告団と協力して運動を強めて追い込んでいきます。
 そして10月1日は第三回目の裁判がありますので、合わせてご支援、ご協力をお願いします。


8月21日、成田空港出発ロビーでJAL原告団と共同宣伝


被告会社の未払い残業の詭弁が明確に
スタジオイースター争議

 8月23日10時より、東京地裁823号法廷にて第3回口頭弁論が行われました。前回の口頭弁論にて、裁判所より命じられた会社側は、労使協定等の書類を提出しました。
 これまで会社側は、みなし労働として月45時間の残業代が、基本給に含まれているという主張をしていましたが、今回提出された給与規定には「あらかじめ残業のみなしとして業務手当を含む場合は、労働条件明示書等に明示するものとする。」とあるのに、「明示書」は社員に示されていません。また給与規定には労働基準監督署の受理印がありませんでした。
 会社は、労使協定の有効期間が切れた裁量労働制について、労使慣行での有効を再度主張しましたが、裁判官に過去そのような判例があるのか確認されていました。
 次回第4回裁判は10月25日(木)10時、地裁823号法廷です。よろしくお願い申し上げます。


国内の輸血用血液に携わる職員の処遇が
違法・不法・不安定雇用でいいのか!?
日赤/スタッフ派遣争議

 当該は命を守る現場できっちり働いて来ました。献血者が体調を悪くする事がありますし、業務ミス1つが患者さんに届ける輸血用血液の事故につながることもあります。なのに、現場の最前線で国内の命をつなぐ大切な仕事を、職安法44条(労働者供給は×)に違反する雇用形態で日赤は当該を選定し、働かせて来たのです。
 これはわが国の国民全体の問題です。いつ輸血治療を受けるかわからない私たちにとって、輸血用血液に携わる労働者が雇用不安にさらされていることは大問題です。献血は日赤の独占事業。日赤は、派遣労働者を使って、血液供給につなげ、利益を上げて来たわけです。不正を謝罪し、当該を正社員として現場就労させるよう要求します。


人事院と厚労省の前で抗議行動を予定
全厚生闘争団・東京

 8月20日12時15分より厚生労働省前にて抗議行動、その後、厚労省担当者に対して不当解雇撤回要請を行いました。
 9月18日12時15分より人事院前抗議行動を行う予定です。9月20日東京地評争議支援総行動は11時45分より12時10分の間、厚労省前にて実施する予定です。
 参加支援をお願いいたします。


定期全国大会開催
ネッスル争議団

 8月25日、姫路労働会館において第55回定期全国大会が全国5支部の代議員の参加で開催されました。
昨年からの自主的な和解が停止しているもとで、今後の闘いの進め方等、意思統一し成功裏に終了しました。


新加盟争議紹介

不当解雇撤回を求め、東京地裁で闘争中
東京私教連専門各種学校支部東洋公衆衛生学院分会

 1998年より勤務していた専任教員である私は、2010年3月に佐藤久男理事長から一方的な言いがかりを受け、教員職から職員職への異動を強要されました。
 2011年1月になり、事務局長及び総務課長に退職を強要されました。私は明確に退職を拒否しましたが、解雇通知が郵送されてきました。団体交渉を行い、解雇撤回を求めましたが、同年3月に解雇が強行されました。
 2011年6月より東京地裁で解雇撤回を求め地位保全の訴訟を行っています。
 学園はあくまでも整理解雇を主張していますが、学校運営が危機的な状態でないばかりか、「整理解雇」の必要性も満たさない、経営者の願望によって引き起こされた解雇であることは明らかです。
 皆さんのご支援をお願いします。


9/5 地裁前


東京争議団サポーターの広場

  この間、サポーターの皆さんは傍聴活動に参加し、争議団のサマーレクには5名が参加し交流しました。
 9月20日の東京地評争議支援総行動には、一人でも多くのサポーターの皆さんの参加を呼びかけます。
 日程表を参考にしてください。


9・20
東京地評争議支援総行動
ご支援よろしくお願いします


11・1
2012年司法総行動
(10・4プレ企画・リレー講演会)


2012サマーレクレーション
9月2〜3日伊豆・富戸周辺



宿、1本のえんぴつの大ホール

音楽ユニオンの安並さんのヴァイオリン演奏を川本さんのピアノ伴奏で愉しみました。

一碧湖

城ケ崎


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼松蔭学園教職員組合
第3次賃金差別事件の行政訴訟第4回目の法廷が9月10日にあります。組合結成以来32年間、差別を続ける学園理事長に対して全面解決の決断を迫っています。傍聴よろしくお願いします。
▼日赤/スタッフ派遣争議
次回期日9月18日(火)15時〜東京地裁前宣伝行動(約40分間)16時〜民事11部(13階)弁論準備<数名傍聴できます>・終わり次第報告会。ご支援よろしくお願い申し上げます。
▼東洋公衆衛生学園解雇争議
次回の裁判は9月26日11時から東京地裁13階(19部)にて。
▼明治乳業争議団
救済命令を求めての都労委審査課への要請行動。次回は9月26日(午後4時〜34階第三審問室)です。是非、支援傍聴を!
▼国公法弾圧堀越事件
9月28日(金)最高裁正門午前11時15分集合、補充書提出共闘会議の要請行動/12時10分〜宣伝行動/12時50分〜提出行動/14時00分〜報告集会、会場:衆議院第2議員会館第一会議室、内容:提出した補充書と秋の闘いについて/15時30分〜最高裁見学の予定です。多くの皆様の参加をお願い致します。
▼日東整争議団
第3回裁判10月1日11時〜631号法廷。ご支援宜しくお願いします。
▼新国立劇場合唱団員解雇争議
新シーズン開幕初日の10月2日17時30分の新国前宣伝行動にご協力をよろしくお願いします。


====東京争議団予定===

一〇月
一二13:00三役会議(東京労働会館5階)
一三13:00全体会(東京労働会館5階)
   16:00ニュース発送作業

一一月
〇九13:00三役会議(東京労働会館5階)
一〇13:00全体会(東京労働会館5階)
   16:00ニュース発送作業


===行動予定===

九月
一〇10:30松蔭第三次賃金差別事件行訴 地裁527号法廷
   11:30キヤノン地裁進行協議 民事19部13階
   14:00ダイワハウス高裁和解協議 民事1部16階
一一08:00明治本社、9:45みずほ京橋、11:00明治HD宣伝
一二10:15矢田部過労死労災認定控訴審 高裁前宣伝
   11:00矢田部過労死労災認定控訴審 824号法廷
   12:00ダイワハウス新潟支店前宣伝
一三17:00JAL本社前行動
   18:30鶴川担任解任処分 都労委調査
一五19:00スタジオイースター女性部交流会 荻窪駅南口「花の舞」
一八08:00東京争議団共同宣伝 都労委前
   12:15全厚生闘争団人事院前行動
   15:00日赤スタッフ地裁前宣伝 
   16:00日赤スタッフ 地裁13階 11部
   18:309・20東京地評争議支援総行動 コース責任者会議 地評6階
一九08:00日東整 日航本社前宣伝 
   11:00東京総行動キヤノンプラザ前行動
   11;00ダイワハウス高裁和解協議 民事1部16階
   11:50東京総行動NTT持株会社前行動
   17:00ダイワハウス新潟駅前宣伝
   18:30国際人権活動日本委員会代表者会議 東京労働会館5階会議室
二〇終 日9・20東京地評争議支援総行動
二六11:00東洋公衆衛生学院解雇事件 地裁13階19部 
   13:00司法総行動実行委員会 地評会議室
   16:00明治乳業要請 都労委第3審問室
   18:30裁判所労働委員会対策会議 地評会議室
二七12:00矢田部過労死損賠事件 埼玉県庁前宣伝行動
   13:30矢田部過労死損賠事件 さいたま地裁105号法廷
二八11:15国公法弾圧堀越事件最高裁補充書提出・要請行動 
   12:10国公法弾圧堀越事件宣伝行動
   14:00国公法弾圧堀越事件報告集会 衆議院第2議員会館第一会議
   18:00JAL全国宣伝
三〇15:00東京地評大会争議団紹介・集合

一〇月
〇一11:00日東整 地裁631号法廷
〇一より一八まで じん肺全国キャラバン
〇二17:30新国立劇場前宣伝
〇三08:30東京争議団共同宣伝 裁判所前
   11:30日東整 有楽町JALプラザ宣伝
   13:10鶴川立番裁判判決 東京地裁立川支部4階
〇四18:309・20東京地評争議支援総行動第四回実行委員会
   18:30首切り自由許さない実行委員会 中央区立京橋区民会館
〇五18:30リレー講演会「人権と司法―不当判決を乗り越えるためにー」全労連ホール・司法総行動プレ企画
   18:30鶴川立ち番裁判判決報告&決起集会 エデュカス7階
〇九08:00明治本社、9:45みずほ京橋
   11:00明治HD宣伝
   18:30鶴川担任解任処分 都労委調査
   18:30キヤノン都労委調査


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