東京争議団ニュース第243/2011年8月6日


7月12日東京地裁にて会社との和解成立!
東和システム争議団

 「名ばかり管理職」事件の係争中に課長代理職であった原告3名だけに対して、特励手当のカット、職務手当引下げをともなう課長補佐への降格が2008年10月強行された。
 その「不当降格・不利益変更」事件は東京地裁で係争中のところ、東日本大震災や長引く不況の中、これ以上の争議は避けるべきだと被告会社は判断し、2011年5月9日の東京地裁・和解協議において、都労委に係属している救済命令申立を含めた紛争を一括解決したいと、和解条件を提示してきた。
 その後紆余曲折のなかで、和解協議は続き、やっと7月12日に会社との和解が成立しました。
 これまで手厚いご支援をいただき、誠にありがとうございました。


東京地裁にて和解成立(裁判所前にて)


ネスレ団交拒否事件和解で解決
ネッスル争議団

 6月14日に東京地裁36部で、ネスレ島田・霞両支部の支部団交拒否事件の最高裁差し戻し事件が和解で解決しました。在籍組合員が不存在との理由で労働委員会の救済命令の効力を争う異常な争点の進行となっていました。
 和解の内容は、@島田支部は、団交を開催する。霞ヶ浦支部は開催の実益が失われたことから組合は開催を求めない。A両支部とも将来在籍する組合からの団交開催要求には誠実に応じる。B会社は、労使紛争の経緯及び各組合員の心情等に関して、事情聴取を行う機会を設ける等の内容での和解となりました。
 しかし、全面和解は拒否していますので今後も争議は継続することになりますので引き続きご支援を宜しくお願いします。


千田解雇裁判和解のご報告
東映アニメ解雇争議

 7月4日の第6回裁判(審問)後も細かく会社と自主交渉を続けてきました。そして7月19日に和解が成立し、同日に契約書も交わしました。
 和解交渉では、4月12日の音楽家でも労働者であると認められた新国立劇場の八重樫さんの最高裁逆転勝利判決やINAXメンテナンスの判決が追い風になりました。裁判中は沢山のご支援をいただき、大変ありがとうございました。
 そして7月21日から新規採用という形で新たな職種で働き始めました。これからは直庸契約者と呼ばれる、ボーナスや社会保険が付く立場となります。このことは今回の裁判における大きな成果です。
 これからも色々な運動に皆様と共に参加していきたいと思います。これからもよろしくお願い致します。


東京高裁の怠慢で上告期日が延期
浪速通運争議

 7月6日に東京高裁は会社側の控訴を棄却し地裁判決が維持され「解雇無効」と勝利しました。我々はその日のうちに親会社である三菱製紙へ高裁判決の結果を示し解決にあたるように要請し、浪速通運大阪本社へは7月12日に判決文の写しを渡し団体交渉を申し入れてきました。
 上告期限が過ぎて組合側代理人が上告されたかどうかの確認をしたところ、会社側代理人に高裁判決文を受け取りに来るよう連絡したが来ず、判決文はそのまま高裁に置いたままとなり、その後郵送したので、期限が2週間延びる事になりました。よって会社側からの回答は、判決が確定しておらず係争中であるので団体交渉には応じられないとのことでした。上告期限は8月10日前後です。


キヤノンデモ160人以上の参加でキヤノンに迫る!
キャノン争議

 7月29日、キヤノンやパナソニック、ヤンマーなどの非正規争議団の共同行動を行いました。企業要請、裁判所要請のあと、今回のメイン行動のキヤノン本社周りデモを行いました。地元の大田区労協・大田労連はじめ多くの労組や争議団が終結し、参加者は160人を超えました。
 デモはキヤノンの退社時間に合わせて行われ、キヤノンの正社員や近隣の住人に、キヤノン争議が多くの支持を集めていることを示すことが出来ました。非正規争議の状況は厳しいものがありますが、今回のデモをきっかけに非正規争議や支援組織が連帯して資本を追い詰めていきたいと思います。
 今後も引き続きご支援をお願いします。


7.29 キャノン本社デモ


音楽ユニオン全国大会で最高裁判決を報告
新国立劇場合唱団員解雇争議

 7月25日、音楽ユニオン定期全国大会が開かれ、八重樫節子さんは最高裁での逆転勝利判決を報告し「なによりもオペラ合唱団員の労働者性が認められ、ほっとした。もしも否定されたら音楽ユニオンの存在の意味がなくなる。ソリストが上で合唱が下という考え方は間違い。新国の合唱団員が安心して働けるようになるまで、がんばります」と力強く挨拶しました。
 これに先立ち同月12日、新国財団との第2回団交が行なわれ、前回の要求事項@原職復帰と謝罪A解決金B試聴会廃止等に加え、試聴会の解明調査報告と合唱団指揮者の出席を要請しましたが、人事案件のため総務部が担当するとの理由で指揮者は欠席という不誠実な対応でした。新国、音楽ユニオンとも、一致点を探り解決に向け交渉を続けることとしました。


毎月の要請行動を軸に終盤迎える都労委対策に全力
明治乳業争議団

 2008年6月、申立人ら総論立証で始まった全国事件の都労委証人調べも終盤を迎え、会社側2証人を残すだけとなり、10月24日の審尋で審査計画上(補充枠が2回廷残る)の証人調べが終了です。
 争議団はこの間、会社が「格差の合理的理由」として、申立人らの作業ミスなど「個別アラ捜し立証」を、相対比較抜きで執拗に行う不当性を追求し、また、格差比較に必要な資料開示を会社に迫る闘いでは、公益委員が公式に「資料開示を会社に促す」等の前進もありました。そして、今年1月から支援共闘会議規模で毎月1回の都労委要請行動を定着させ、団体署名の提出と併せ迅速・正確な審査と、救済に向けた審査指揮を求める要請行動を強めています。
 救済命令・全面解決に向け最後まで奮闘します。


多くの支援者と共に、都労委審問後の報告集会 


全国じん肺原告団・ 弁護団 連絡会議
全国じん肺連絡会議

 5月27日に改めてゼネコンの謝罪を勝ち取る東京地裁での和解が成立した全国トンネルじん肺の闘いは、原告らの悲願であるトンネルじん肺救済法案が今国会の成立をめざして最終的な山場を迎えています。
 8月25日には大坂高裁で、大阪泉南アスベスト訴訟の控訴審判決が言い渡されます。アスベスト被害者の早期救済と根絶に向けて国の上告を許さない取り組みが予定されています。
 同じく国やメーカー44社を被告とする首都圏建設アスベスト訴訟(東京地裁と横浜地裁)は、来年春の結審、判決が予定されています。札幌地裁、京都地裁と提訴も全国的に相次いでいます。じん肺とアスベスト被害の根絶に向けて今後とも宜しくお願いします。


高裁傍聴支援ありが とうございました
9月28日は、学園側証人尋問です
加茂暁星非常勤講師解雇争議

 7月6日(水)、東京高裁で第2回目の弁論が開かれました。
 多くの傍聴者が詰めかける中、当初結審の予測もありましたが、書類のやり取りの後、裁判官から飯沼校長の証人調べを採用するとの判断が下され、一変、9月28日(水) 14時から、弁論(822号法廷)が開かれることとなりました。
 裁判所が証人を採用した背景には、20年度以降も非常勤枠があったのかどうかという問題があります。学園側は、非常勤講師の必要がないかのように繕って書面・証拠を出していますが、実際には非常勤講師が行うことのできる仕事(たくさんの持ち時数)がありました。
 現校長とのやり取りの中で真実を暴いていきますので再び多くの方々の参加傍聴をよろしくお願いいたします。


高裁前宣伝行動。早朝新潟より上京し口頭弁論前の昼休みに街頭署名のお願い。


豊島区教委が要請に横暴な行為
再雇用拒否田畑和子争議

 6.24東京争議団総行動の一環として、7月19日に東京争議団として豊島区教委に要請に行きました。10時のアポを取っておいたにも拘わらず、場所の確保もしておらず、通路で行うことになり、高橋係長ひとりが対応しました。
 要請書を差し出したところ、こちらに説明する暇も与えず、すぐ突き返したのには驚きました。
 アポを取るため電話した際、昨年の要請の回答を尋ねましたら、「回答する必要はない。それを連絡する必要もない」という高飛車な態度でしたが、この場でも同じく不遜な態度でした。
 小関議長が穏やかに相手の非を諭し、やっと要請書を受け取りましたが、許せない横暴な行為でした。


中労委は、なんとしてでも和解に持ち込もうとしている
帝京長岡高教職組

 今年の3月、中労委では全ての審問が終わりましたが、中労委の提案で、事務折衝の暫定ルールが作られ、学内で労使の話し合いが行われることになりました。しかし、その内容は薄くまた到底労使対等と言えるものではありませんでした。
 そのことを中労委に報告したところ、一定の理解を示したかと思われましたが、またも中労委から和解の提案があったため、ここでも和解はあり得ないだろうということを再度説明しました。すると今度は、弁護士同士の和解についての話し合いの提案があり、8月に行われることが決まりました。
 このように、中労委はなんとしてでも和解を成立させたいと思っているようです。


社屋移転団交3回開催するも候補地難航
C&S・日本ファンド争議

 液状化被害を受けた新浦安からの緊急社屋移転要求について、会社が移転表明をしてから6月9日、30日、7月27日と3度の交渉が行われました。
 しかし会社は、液状化のない強固な地盤や通勤の利便性と労使紛争の解決の糸口として「東西線・東陽町」を主張する組合の要求にまともに対応せず、千葉県にある倉庫会社から離れた場所はだめだなどと、都労委命令の結果待ちとも思える姿勢に終始しています。次回団交は、都労委命令や東京地評総行動を背景に9月7日に設定し、粘り強く交渉していきます。


和解協議中600件を超える処分乱発
鶴川高校教職員組合

 6月6日、学園は、昨年度1年間の「立番」業務命令に従わなかったとして、原告9名に対し490件に及ぶ「訓告書」を発しました。
 1日で下された処分としてはこれまでで最大です。これ以降も3度の処分を発し、合計で600件を超える処分となっています。
 「立番裁判」の和解協議中であるにも関わらずの暴挙です。法廷では「和解協議」に応じると言いながら、一方では処分を乱発する。
 異常なまでに組合嫌悪を顕わにする百瀬理事長が、次回の第3回和解協議でどのような見解を示すのか、裁判所も注目するところとなっています。


「要請を受け取った」事の連絡が入る
日赤/スタッフ派遣争議

 5、6月の総行動では本社前で訴えました。日赤は違法不法に対し謝罪する事、神奈川血液センターでの献血業務へ形式上派遣ではなく正社員として復帰する事を要請しました。6月総行動で職員から「前回(5月総行動)来られた方ですよね、伝えます」と廣瀬の生の要請をメモしていました。その後、労組へ「要請を受け取りました」との一報がありました。
 理不尽な失職後、2009年10月神奈川労働局へ違法派遣の勧告と自身の業務復帰の自己申告を。その後、神奈川血液センターは違法派遣是正のために派遣社員15名に対し直接雇用を申込み、そのうちの12名が直接雇用になりました。
 しかし、申告した当の本人である廣瀬は業務に戻れていません。要請や団交と本裁判を並行中です。


勝利集会行う
青年ユニオンSHOP99裁判

 SHOP99裁判の勝利判決が確定しましたことをうけて7月15日に勝利集会を行いました。これまでの闘いを、映像を見ながら総括し改めてこの事件を振り返りました。
 たくさんの方に来ていただき本当にありがとうございました。しかし、会社との争議がすべて解決したわけではありません。これから会社との団体交渉で厳しいやり取りが予想されます。職場への復帰の問題もあります。
 今後とも皆さんの争議とともに闘っていきたいと思っております。


7月15日勝利集会に多くの仲間がかけつける


東京地評9・15争議支援総行動
 ご支援宜しくお願いいたします


10・5司法総行動
皆様のご支援、ご参加をお願いいたします


各争議組合、争議団の要請・近況報告

▼電算労・東和システム争議団
7月12日東京地裁で和解成立、ご支援ありがとうございました。
▼新国立劇場合唱団員解雇争議
決起集会へのご参加ありがとうございました。高裁期日は8月23日(火)15時30分825号法廷。
▼再雇用拒否田畑和子争議
裁判が小休止していましたが、3ヶ月ぶりに開かれます。8月29日(月)1時45分から530法廷。(法廷がこれまでと替わりました。)ぜひ傍聴してください。
▼明治乳業争議団
9月5日(木)15時〜17時、都労委で(株)明治の異常企業体質と差別を許さない、厳しい監視の支援傍聴を!
▼日赤/スタッフ派遣争議
次回裁判 9月6日(火)11時30分〜東京地裁611号法廷。今後団体交渉や本社前行動など行い、血液事業へ正社員として復帰を。
▼八千代銀行争議団
今秋、いよいよ証人尋問が行われる予定です。現在、銀行側3名、組合側3名を人証申請中(7月29日現在)です。今後ともご支援ご協力、よろしくお願い致します。
▼松蔭学園教職員組合
第4回中労委の期日10月4日となりました。傍聴支援宜しくお願いします。


====東京争議団予定=== 

九月
〇九13:00三役会議(東京労働会館5階)
一〇13:00全体会議(東京労働会館5階)
    17:00ニュース発送作業

一〇月
〇七13:00三役会議(東京労働会館5階)
〇八13:00全体会議(東京労働会館5階)
    17:00ニュース発送作業


===行動予定===

八月
〇八16:30JAL解雇撤回裁判乗員・進行協議 地裁13F民事36部
一〇08;30東京争議団共同宣伝裁判所前
   16:30JAL解雇撤回裁判・客乗進行協議 地裁13F民事11部
一二17:30JAL解雇撤回大宣伝 新宿駅南口
一三14:00響けいのち・平和コンサートin千葉市川文化会館小ホール
一八12:15全厚生闘争団厚労省前要求行動
一九   ディーセントワーク・デー
二三08:00東京争議団共同宣伝 都庁前
   15:30新国立解雇争議 高裁825号
二四09:309・15地評総行動第二次オルグ 東京労働会館地下会議室
   18:009・15地評総行動第3回実行委員会 地評5階
二五06:30キャノン 本社前宣伝
   09:30キャノン 都労委審問
二七13:00TPPはいらない緊急集会 日比谷公会堂
二九13:45再雇用拒否田畑先生 地裁530号
三〇16:00明乳都労委要請行動 34階審問室
三一15:00鶴川立ち番 地裁立川支部和解5階
   15:00日航本社前宣伝・署名提出
  
九月
〇一16:30鶴川第3次賃金事件地裁立川支部5階
四・五  東京争議団サマーキャンプ房総方面
〇五10:00JAL解雇撤回裁判乗員・証人尋問 地裁103号法廷
   12:15JAL解雇撤回裁判昼休み宣伝地裁前
   15:00明治乳業 都労委審問
〇六11:30日赤スタッフサービス地裁611号
   13:45川口学園事件 地裁631号
〇七08;30東京争議団共同宣伝裁判所前
   16:30司法総行動実行委員会
   18:30司法総行動プレ企画地評5階会議室
〇八10:30労働委員会民主化対策会議
一三 終日 JAL解雇撤回全国一斉宣伝行動
   10;00川口学園都労委
一五 終日 9・15東京地評争議支援総行動
一六10:00JAL解雇撤回裁判客乗証人尋問 地裁103
   12:15JAL解雇撤回裁判昼休み宣伝行動
   16:45夏井さんパワハラ解雇事件 地裁825号
二〇08:00東京争議団共同宣伝 都庁前
二五09;00東京地評定期大会墨田リバーサイド
二六10:00JAL解雇撤回裁判乗員・証人尋問 地裁103号法廷
   12:15JAL解雇撤回裁判昼休み宣伝地裁前
二八10:00キャノン 都労委審問
   14:00加茂暁星高校 高裁822号
   15:00JAL解雇撤回裁判日航本社前行動
二九11:30キャノン地裁527号
三〇10:00JAL解雇撤回裁判客乗証人尋問 地裁103
   12:15JAL解雇撤回裁判昼休み宣伝地裁前
  
一〇月
〇四13;30松蔭中労委
〇五08;30東京争議団共同宣伝裁判所前
   終日 司法総行動
一五   はたらく女性の中央集会
一六   反貧困ネットワーク・集会
一七16:30鶴川第3次賃金事件
一八08:00東京争議団共同宣伝 都庁前
二三   青年大集会明治公園
二四10:00明乳都労委
二九09:00東京労連定期大会 エデュカス


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