東京争議団ニュース第185/2006年8月9日


三興管理白石争議和解成立!
解決報告集会開催される

 去る7月21日午後6時30分から三興管理白石争議の和解勝利報告集会が、エデュカスに於いて開催され、約70名が参加しました。
 当該労組委員長の開会挨拶に続き、闘争経過報告と裁判闘争報告が行われ、千代田春闘共闘事務局長の音頭で祝杯を挙げました。
 関連団体の全労連・全国一般東京地本、千代田区労協、東京地方争議団の代表挨拶に続き、三興管理争議にかかわった方々のちょっと一言も交え、約2時間にわたってなごやかにしかも盛大に勝利解決を祝いました。
 最後に白石さん本人から、「今後も全国一般の組合員として東京争議団や千代田争議団とも活動を共にしていく」とのかたい決意が述べられ報告集会を終わりました。

 
一橋出版争議の加藤さんからお祝いの花束を受取る白石さん


東京高裁不当判決
一橋出版マイスタッフ加藤争議

 6月29日東京高裁第24民事部(大喜多裁判長)808号法廷で、「一橋出版=マイスタッフ事件」の判決が出た。「控訴棄却」判決だった。判決後の報告集会には支援者90人が参加、弁護団からは判決内容について次のように説明があった。「判決文本文は地裁よりも長文だが、よりひどくなっている。結論先にありきで、どうつじつまを合わせるかになっている。例を挙げると、事前面接について地裁判決は『両社の役員を兼務している者が面接を行ったのは適切とは言いがたいが、派遣元による面接』と結論付けているが、高裁判決は『両社の役員を兼務しているから派遣元による面接。編集部長はオブザーバー出席と会社が言ってるからオブザーバーにすぎない。』『面接通知書に、一橋出版の役職名が書かれていたが、それは会社が誤記と言ってるので誤記だ』と会社側の言い分だけを認める滅茶苦茶な内容だ。新事実も提出しているのに、都合の悪いものはまったく取り上げてない。最高裁で突っ込まれない論理にするための形式論理に基づいた乱暴な展開である。これは徹底追及しなければならない。」支援共闘会議を代表して美浦議長、支える会から増田会長がそれぞれ決意表明し、飛び入り参加の中野麻美弁護士からも「担当する『伊予銀スタッフ事件』は、同じく派遣労働者の裁判。高松高裁で敗訴し、最高裁に上告することになった。ともにたたかおう。」と発言があった。
 並行して行った厚生労働省記者会見では、加藤さんが文部科学省との折衝も担当としてこなしていたと聞き、記者から驚きの声が。
 舞台は最高裁に移る(7月12日上告)が、派遣を隠れ蓑に、労働者をモノのように使い捨てる一橋出版に対してはもちろんのこと、実際に働いた労働者の実感も実態も証拠も公正に判断しようとしない司法に対しても、運動の拡大をよりいっそう強める覚悟で共闘会議あげて全力でたたかう決意を新たにした。具体的な取り組みとして、奇しくも最高裁でともに派遣法違反事件を闘うことになった伊予銀スタッフ事件と共同で、決起集会を開催する。東京争議団をはじめ、各団体に実行委員参加をいただき、集会を成功させて運動をさらに大きく盛り上げたい。いっそうの共闘をお願いいたします。

☆集会「最高裁で問われる派遣法」11月1日(水)18:30〜  池袋みらい座(旧豊島公会堂)


首切り自由は許さない9・15霞ヶ関大行動

 国鉄清算事業本部の不法行為・不当労働行為を断罪した鉄建公団訴訟の判決から、この9月15日で1周年を迎えようとしています。
 この9月15日に、「首切り自由は許さない!9・15霞ヶ関大行動」がおこなわれます。この行動は、東京地評・東京争議団・東京全労協・けんり総行動実行委員会が主催して、地裁・高裁、厚生労働省に大規模な個人請願行動を昼休み時間を活用して実施する予定です。
 最近、さいたま地裁で画期的な勝利判決を勝ち取った東京私教連・東京商科今井争議の東京高裁不当判決や出版労連一ツ橋マイスタッフ加藤争議の地裁・高裁の不当判決に見られるように地裁・高裁、特に東京高裁での「整理解雇4要件」などの判例法理を無視し、労働事件に対する不当判決が出され続けています。
 さらに、厚生労働省では労働者の基本的な権利を奪う「労働契約法制」を柱とする労働法制の大改悪を強行しようとしています。
 このため、「裁判所に正義を!労働法制改悪反対!」をスローガンに1000名規模での裁判所・厚生労働省への個人請願行動をおこなうことになったものです。
 この行動を成功させるために、この日は東京地評・東京争議団争議総行動やけんり総行動が終日行動展開されるとともに、今年で20年の節目の年を迎えた1047名の国鉄労働者の解雇争議の早期解決を求める国土交通省前(11時25分から)行動、国鉄清算事業本部前行動(17時10分から)、夜には三宅坂にある社会文化会館で決起集会(18時30分から)を開催することになっています。


東京労組(全労協)の争議団と懇親会
闘う共同の輪を広げよう

 去る7月8日、東京争議団と東京労組関係の争議団との懇親会が開催され約30名で交流を深めました。これは、NTT木下共闘を通して親交を深めている東京争議団と東京労組争議対策との間で計画されたもの。当日は、東京争議団の6争議と東京労組関係6争議を始め、東京労組の高木委員長ら三役も参加し、宴会形式での交流を深めました。参加者から「今後も交流を深め共に闘いたい」等の決意が述べられるなど、とても有意義な懇親会となりました。


5団体が鉄道局長への要請
全動労争議団

 6・16国鉄集会を主催した建交労・国労・国鉄共闘・中央共闘の4団体と1047連絡会が一堂に会し、7月14日に「雇用・年金・金銭補償を柱とした和解解決」を求めて国土交通省平田鉄道局長への要請行動が行われました。 この要請行動で応待した平田鉄道局長は「努力して来たが解決に至らなかった。今後も門戸はあけて置く、率直な話し合いをしていきたい」と答えました。全動労裁判も、7月14日に進行協議が行われ、全動労側の10名の証人全員が採用されました。裁判日程も10月25日・11月29日1月18か19日の3期日も入り、年度末にかけて結審、連休明け頃の判決という見通しとなりました。この裁判の公正な審理と救済判決を引き出すための団体・個人署名の取り組みも、最終集約期限が若干、先送りとなりますが全国1万団体・個人50万筆をやり遂げるために全力を上げています。この署名の取り組みと9・15の諸行動、夜の国鉄集会を大きく成功させ、一気に解決を勝ち取りたいと決意しています。


財務省は国金争議の解決を決断せよ!
国金発展会

 国金闘争と密接な関係にある行政改革推進法案が今年5月26日国会で成立しました。この法律は、政府系金融機関を一つに統廃合し、中小零細企業に対する政策金融を縮小、民間の銀行や、高利業者のさらなる進出を助ける内容となっています。私たちは、この法案が上程された3月10日「統合論戦の前に、20年争議を財務省と公庫は解決すべきである」とする「3・10声明」を出し、それまでの闘いを一層強める運動を展開してきました。
 4月13日には、国会で佐々木議員の追求により、谷垣財務大臣から「紛争が長く続くのは好ましくない。公庫がどう解決するかだ」との答弁を引き出しました。4月20日には、財務金融共同行動の交渉で、竹本副大臣は「(勤務条件が)適切に行われるよう指導をきちっとする」と回答しました。5月12日には、統合関連の省庁・公庫・銀行等に「3・10声明」の立場で要請を行い、5月26日に第2次要請を行いました。そして、5・25財務省前行動と財務省交渉、5・26国金闘争統一行動へと運動をひろげてきました。
 さらに6月に入り、発展会ニュースを公庫職場や門前などで配布しながら、6・20財務省要請交渉、7・5公庫交渉を経て7月25日には、公務労組連絡会・全労連の中央行動のなか、財務省前で訴えを行い、公庫及び財務省との交渉を行いました。
 財務省は「当事者間で解決すべきということを公庫によく伝える」と回答しています。一方、公庫は「司法の最終判断を待ちたい」としながらも「皆さんのお話をよく聞いて対応したい」との変化も見せはじめていますが、さらに、指導、監督の立場にある財務省が自ら解決することを決断して公庫に対する強力な働きかけをすることが求められています。 


第五回公判田畑さんの陳述
再雇用拒否田畑和子争議

 七月十八日第五回公判が行われ田畑さんは次の三つの事柄を陳述しました。
@【再雇用合格者の中にどんな人が含まれるか】 これまでに都教委が採用した者の中に、暴力校長、セクハラ校長、体罰教師として裁判を提起され敗訴した者等が含まれるという事実である。これらはマスコミで事件として報道された。こういう採用実態の中で、苦情や処分のない原告が不採用になったのは異常というほかない。「平等取り扱いの原則」(地公法)に反している。
A【情報開示請求を豊島区が妨害】 原告が担任不在の際、補教をきちんと行っていたことが記録されている「生徒出席簿」を豊島区に請求したところ、妨害にあい、非開示にされた。知人が東京地裁に提訴してやっと入手。校長の嘘を暴いた。
B【生徒の書いてくれた陳述書を紹介】 原告が「生徒と仲良く熱心な教師だった」という生徒による評価を明らかにし、校長の「生徒との触れ合いが少なく、生徒にとって損失である(怠けて指導しない)。」 という虚偽を明白にした。


鈴木職業病争議新たな局面へ
鈴木慶子職業病争議

 「金銭解決に応じなければ、第3者に依頼する。」という支店長の発言は「銀行の方針に逆らう者は職場にいれない。」という銀行の意思の表明でもあります。
これまで、「職場復帰」の要求を掲げて、闘ってきました。今後もこの要求に変化はありません。しかし、新支店長に替わったという機会をとらえて、今まで金銭で評価したことの無い、私の仮に就労していたとすれば、私に支給されたであろう賃金の総額を計算してみる事にしました。この金額が私にはわたらず、銀行の収益となっているわけです。
 納得のいく解決に到達するまで、みんなで、団結して、闘い続けて行きたいと思いますので、今後ともご支援を心よりお願い致します。


明乳事件、高裁証人審理終了全面解決めざす新たな局面
明治乳業争議団

 高裁で4証人の審理が終了し新たな局面を迎えた明治乳業争議。証人審尋を通して、改めて明治乳業の異常な企業体質と不当労働行為の圧倒的事実を鮮明にすると同時に、地裁判決が事実誤認した「一般昇格コース内での格差」を、求釈明で明白となった賃金昇格の実態に基づいて立証。更に、元都労委労働者委員の戸塚氏が、多くの民間大企業が導入した賃金資格制度の特徴を、明治乳業の制度と分析的に比較し証言、その異常性を鮮明にしました。
 全ての証人審尋が終了し、9月13日(10時30分〜810号)の弁論期日を挟み、12月4日に最終弁論期日(11時〜101大法廷)が設定され、いよいよ重要局面を迎えます。争議団は、逆転勝訴を目指す宣伝・要請行動や団体署名を強めると同時に、今秋に会社包囲の全国行動と首都圏行動を配置し、解決局面作りに全力で闘う決意です。


中野保育争議団控訴審高裁民事11部に決定
中野保育争議団

 第一審判決は、中野区が再任用期待権を侵害したことによる損害賠償請求を一部認めたものの、再任用拒否については無効としませんでした。たった2園の民間委託にもかかわらず、当該園のみならず、すべての園の非常勤保育士までをも雇止めした本件雇止めを、あくまで正当な行為と判示しつづけるならば、公務職場で働く非正規雇用労働者には任用行為を理由にどんな雇止めをしても許されることになってしまいます。
これまで地方自治体は、財政ひっ迫を理由に非常勤職員などを大量採用し、自治体行政サービスの維持に務めてきました。しかし、いま自治体行政リストラが押し進められるなかで、最も立場の弱い非常勤職員などが雇止めなどの痛みを押しつけられています。そしてそのことによって、子どもや住民にもサービスの低下という痛みが押しつけられています。こうしたことから、原告は、裁判所に対し、第一審判決に見られるような紋切り型の「公法上の任用関係」論を脱却させ、公務職場の非正規雇用労働者への解雇権濫用法理の適用を認めさせるため、控訴審をたたかうことを決意しています。
先日、東京高裁民事第17部(裁判長裁判官南敏文)に係属が決定しました。高裁向けの第3次署名を開始します。雇止め無効の判決を勝ち取り、職場復帰を実現するため、ひきつづきご支援いただきますようお願いいたします。

  


各争議組合、争議団の近況報告

▼一橋出版マイスタッフ・加藤解雇争議
『最高裁で問われる労働者派遣法』集会を11月1日池袋みらい座で開催します。ご参加を。
▼明治乳業争議団
高裁“救釈明”による証人調べ終了。12月4日最終意見陳述。逆転勝利判決を求めると同時に全国都労委闘争とリンクさせ解決を迫る。
▼全国じん肺連絡会
今年も10月2日〜20日までキャラバン行動を展開。東京では19日正午厚労省前で集会。
▼公共一般・中野区保育争議団
8/9中野区役所前で抗議行動。8/29都労委第5回審問。ご参加をお願いします。
▼国民金融公庫発展会
9/14『財務省は国金争議の解決を決断せよ』と座込みで迫ります。
▼目黒電波測器労組
9/16『勝利報告会』。総行動翌日、三連休の第一日目ですが、ぜひおいでください。
▼銀産労AIGスター生命争議団
中央労働委員会宛、救済命令を早急に発令を求める要請書・団体署名が1074筆になりました。ありがとうございます。
▼田畑先生再雇用拒否の真相を究明する会
9/12東京地裁627号法廷・第6回公判。原告陳述あり。民主教育を守るためぜひ傍聴支援を。
▼UOB鈴木慶子職場復帰対策会議
9/1定例朝ビラ配布行動。音楽付きです。ご参加お願いします。
▼電算労・東和システム争議
9/21都労委で和解交渉が行われます。解決を迫る。
▼松蔭学園教職員組合
7/31中労委傍聴ありがとうございました。10/20最終陳述書提出。
▼ネッスル日本労組
争議の最終版めざして要求のつめ等、定期全国大会(8/26~27・静岡)の準備        
▼全動労争議団
裁判も年度末結審、連休明け判決と若干、先送りとなりました。気を緩めることなく救済判決を引き出すため署名に全力を上げています。


====東京争議団予定===

九月
 〇四14:00事務局会議(東京地評5F)
 〇九10:00三役会議(東京地評5F)
    13:00全体会議(東京地評5F)
 二〇14:00ニュース発送作業(東京地評5F)
 
十月
 一二14:00事務局三役会議(東京地評5F)
 一四10:00全体会議(東京地評5F)***
 十九14:00ニュース発送作業(東京地評5F)


=====諸行動予定=====***変更・修正***

八月
二一08:30東京争議団地裁高裁前共同宣伝行動
二二08:00東京争議団都庁前共同宣伝行動
二三08:00東京争議団最高裁前共同宣伝行動
二五夜〜二七東京争議団サマーレク
二六14:00国鉄闘争首都圏連絡会共同宣伝 有楽町マリオン前
二八08:30明乳高裁前宣伝
   18:309・15霞ヶ関行動実行委員会(地評)
二九09:309・15総行動第2次オルグ
   14:00中野保育都労委
   19:309・15霞ヶ関大行動実行委(地評)
三〇16:00鶴川高校都労委
   16:00中労委労働者委員不公平任命取消訴訟710号
三一08:30国鉄1047連絡会共同裁判所前宣伝
   10:30鶴川高校八王子地裁

九月
〇一08:00「1の日」JR新宿駅西口宣伝
   08:20 UOB鈴木争議銀行前宣伝
   12:00「1の日」事業本部前宣伝
〇二13:00全国じん肺(キャラバン実行委)食糧会館
二〜三「首切り自由を許さない」裁判闘争交流会
〇四08:30東京争議団地裁高裁前共同宣伝行動
〇五10:00メレス黒田争議地裁(13F・19部)
〇六08:15一橋M/S争議最高裁前宣伝行動
〇七08:30 1047連絡会共同宣伝 事業本部前
〇八10:30ネッスル最高裁口頭弁論
   18:309・15霞ヶ関行動実行委員会(地評)
一二16:00田畑争議東京地裁672号
一三10:30明乳高裁口頭弁論810号
一四08:30 1047連絡会共同宣伝 裁判所前
一五終日 東京地評・東京争議団・けんり総行動
   昼休み霞ヶ関大行動
   18:30 国鉄集会 社会文化会館
一六16:30目黒電波勝利報告会 みやこ荘
一九08:00東京争議団都庁前共同宣伝行動
二一08:301047連絡会共同宣伝 事業本部前
   16:00東和システム都労委和解
二二18:3011・17全労連争議総行動 第2回実行委員会(全労連)
二五08:30東京争議団地裁高裁前共同宣伝行動
二八08:301074連絡会共同宣伝 裁判所前
三〇10:30明乳関東工場座込み


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